金プラチナ短期相場観

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5月ISM製造業景況指数は半年ぶり、輸入は16年ぶり低水準

更新日:2025年6月3日(火)

ISM製造業景況指数+輸出+輸入指数 2025年5月5月のISM製造業景況指数は予想外に低調。
5月の製造業景況指数は48.5。市場予想の49.5を下回り、前月からは-0.2、4ヵ月続落で3ヵ月連続の節目50割れとなって半年ぶりの低水準。
トランプ関税の影響で輸出入が低調。
輸出指数は40.1。4月から-3.0、4ヵ月続落で3ヵ月連続の節目50割れ。2020年5月以来5年ぶり、コロナ後最低水準。
輸入は39.9。4月から-7.2の急落、3ヵ月続落で2ヵ月連続の節目50割れ。コロナ禍の最低水準となった2020年5月をさらに下回り、リーマンショック後の世界金融危機時の2009年以来、16年ぶりの低水準。

価格指数は4月の69.8から5月は69.4と小幅低下も2022年7月以降の2年11ヵ月では2番めの高水準、原材料コストも高止まりとなるなか、新規受注や生産、雇用も50割れの水準ながらも小幅に上昇。入荷遅延は56.1となり、2年11ヵ月ぶりの高水準。顧客在庫も1年2ヵ月ぶり低水準となり、景気回復による需要増を示唆している可能性も。
トランプ関税さえなければ、ISM製造業景況指数は急回復となっていた可能性も・・・

NY金・日足+20日移動平均線 2025年6月2日2日のNY金は先週末から+81.8ドル、2.47%の大幅反発で5月6日(3422.8)以来、4週間ぶりの高値。上昇率は今年の絶対値平均1.09%の2.27倍、今年8番めの急騰。週明け時間外スタート時点の3320ドル近辺が安値となり、3330ドル台へと水準を切り上げて一服後は米中対立懸念などを背景にドル安基調となった流れに連れ、ロンドン序盤にかけて3380ドル近辺へと急騰。NY市場では米5月ISM製造業景況指数の悪化などもあり、3400ドルの大台トライ、NY引け後には3410ドル手前まで上昇。3350ドルの節目上抜けに伴う保ち合い上放れ、短期上値目標3420ドル近辺を目指す流れ急伸となり、目標水準にも急接近。多少の上昇余地も残しながら、目先は大台維持をかけた攻防にも。当面の下値サポートは3310ドル、割り込むようなら3220ドル近辺までを目安に調整へ。

NYプラチナ・日足+20日移動平均線 2025年6月2日NYプラチナは+8.3ドル、0.79%の反発。週明け時間外は1060ドルまで小反発後に失速、軟調推移となってロンドン市場では1040ドル付近まで下落。週末安値を下回り、5月20日(1003.0)以来2週間ぶり安値で下げ渋るとNY市場ではNY金の上昇局面に追随する形となって1060ドル台へと急騰、高値では1070ドルにワンタッチ、NY引け後にも1060ドル台を維持。結果、4月安値(878.3)から5月高値(1104.8)の23.6%戻し(1051.3)を達成して若干の行き過ぎトライを経て下げ止まりの様相に。1050ドルが目先の下限となり、1090ドルまでのレンジで保ち合い形成へ、下限を維持できないようなら1030ドル近辺までの下値切り下げも。上限突破できれば1110ドル近辺までの上値切り上げへ。

USDJPY・日足+20日移動平均線 2025年6月2日ドル円は-135銭、0.94%安で3日続落。週末の144円ラインが上限となる形で東京朝には143円30銭台まで軟調推移。午後の自律反発も限定的となって欧州時間には143円割れ、関税を巡る米中対立懸念がドル売り圧力に。NY朝にかけては142円後半から143円回復トライを試す場面もあったものの、予想外のISM製造業景況指数悪化を受けて142円50銭台へと急反落。これが安値となって下げ渋ると米中首脳会談の可能性なども報じられ、NY午後には143円付近まで反発。結果的に142円半ばの節目近辺では下げ渋る展開となったものの、米指標悪化や米中関係悪化懸念再燃などからこれを維持できなくなれば141円近辺までを目安に一段安トライへ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/2終値とチャート

3日の国内金価格は+222円、1.33%の大幅反発で5月9日(16992)以来、3週間ぶりの高値。今年の絶対値平均騰落値幅133円の5分の1以下、平均騰落値幅24円の状態が8日間続き、急変動リスクが十分高まった状態での保ち合い上方ブレイク。上げ幅こそ今年の絶対値平均騰落値幅の1.67倍にとどまったものの、16750円の節目突破に伴う急騰で短期上値目標16900円付近に到達。目先は一服感も、調整が限定的となれば最高値圏トライのチャンスをうかがう場面も。

プラチナ価格は-3円、0.06%の小幅安で3日続落。5月20日(5078)以来、2週間ぶりの安値。5320円の節目割れに伴う短期下値目安5260円程度に到達後の一服状態となるなかでわずかに下落。しっかり下げ止まれば5420円までのレンジで高値保ち合い形成へも。短中期的には4月安値(4532)から5月高値(5418)の23.6%戻し(5209)近辺までが下値サポート候補に。
※参考:金プラチナ国内価格6/3とチャート

2025年6月3日(火)時点の相場
国内金16,938 円 6/3(火) ▲222(1.33%)
国内プラチナ5,253 円 6/3(火) ▼3(0.06%)
NY金3,397.2 ドル 6/2(月) ▲81.8(2.47%)
NYプラチナ1,063.2 ドル 6/2(月) ▲8.3(0.79%)
ドル円142.68 円 6/2(月) ▼1.35(0.94%)

6/2(月)のその他主要マーケット指標

求人件数は予想外に下げ渋り、求人倍率も節目1.0超を維持 6/4(水)

5月ISM製造業景況指数は半年ぶり、輸入は16年ぶり低水準 6/3(火)

トランプ関税巡る不透明感継続、国内金価格も高値保ち合い継続 6/2(月)

PCEインフレ鈍化継続、コアPCEもSPコアsも4年余りで最低水準 5/31(土)

失業保険継続受給者数も増加傾向、米労働市場にも先行き懸念 5/30(金)


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