金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

内需低迷でデフレ続く中国、対米貿易も急縮小

更新日:2025年7月10日(木)

米貿易収支・対中国 2025年5月中国の6月CPIは前年比+0.1%。5月の-0.1%から上昇し、5ヵ月ぶりのプラス圏回復。しかし長期平均(2016年以降)の+1.5%を大きく下回る低水準。
PPIは前年比-3.6%。5月の-3.3%を下回って4ヵ月連続の低下、1年11ヵ月ぶりの低水準。前年割れは2022年10月以降、2年9ヵ月連続。
当然、長期平均(2016年以降)+1.3%も大きく下回る状態が続く、デフレ状態。

なお、先月発表された5月の中国貿易収支においては、輸出入ともに極端な落ち込みはなかったものの、ドル建て輸入額では3ヵ月連続の前年割れとなっており、内需低迷を象徴する様子も。
さらに、先週発表された米国の5月貿易収支においては、対中国のモノの輸入額(中国から米国への輸出)は前月比-19.2%。4ヵ月連続の減少で2ヵ月連続10%超の減少。輸入額としては2020年3月以来、5年2ヵ月ぶり低水準。コロナ後最低水準に落ち込んでいます。
対中国の輸出(中国の米国からの輸入)は前月比-20%。2ヵ月連続20%以上の減少となり、2009年9月以来、15年8ヵ月ぶり低水準。世界金融危機以降で最低水準へと落ち込んでいます。
他の対米貿易国ではありがちな、トランプ関税前の駆け込みとその反動、というレベルを遥かに超える急減となっています。
トランプ関税による影響とともに、中国国内の内需低迷とのダブルショックとなっている状況がうかがえます。

NY金・日足+20日移動平均線 2025年7月9日9日のNY金は+4.1ドル、0.12%の小幅高で4日ぶりの反発。3310ドル台から軟調推移となった時間外はロンドン序盤に3290ドルの安値をつけて下げ渋り、NY市場では米10年債利回り低下に連れて堅調推移。NY午後には3220ドル近辺へ、NY引け後には3220ドル台半ばまで上昇。この日の変動値幅は35.4ドルにとどまり、今年の平均57.4ドルの6割ほどの小動き。3280ドルから3360ドルまでの主要レンジ内での軟調推移で前日まで3日連続下ヒゲを残しながら水準を切り下げてきた流れのなか、小幅ながらもようやく下ヒゲ陽線を形成しての小反発。下限割れなら3210ドル近辺までを目安に一段安へ、上限突破なら3450ドル近辺を目標に高値圏再トライへ。

NYプラチナ・日足+20日移動平均線 2025年7月9日NYプラチナは-6.0ドル、0.43%の反落。アジア時間に1405ドルの高値をつけて失速するとロンドン市場では1370ドル近辺へと軟調推移。NY市場にかけては1380ドルを挟んでの保ち合いとなり、NY午前に1370ドル割れの安値をつけながら、NY午後には1380ドル台後半まで反発。1370ドルから1440ドルまでの主要レンジ内の下半分での上下動で十字線を形成、1400ドルの大台ラインへの抵抗感が増す状況にも。これを突破できればレンジ上限までの上値トライへも、1370ドル割れなら1280ドル近辺までを目安に調整へ。

USDJPY・日足+20日移動平均線 2025年7月9日ドル円は-23銭、0.16%安で3日ぶりの反落。トランプ関税の先行き不透明感とその影響への警戒感、日米金融政策の慎重姿勢などからドル高円安基調が続いた東京時間には146円半ばから147円10銭台まで上昇。6月23日(148.04)以来、半月ぶりの高値をつけて失速すると東京市場終了時には147円割れ。欧州・NY時間にかけては米10年債利回り低下に連れてドル安基調となり、巻き戻しの流れへ、NY午後には146円20銭台の安値圏で下げ渋り。連日の高値更新で今年高値(158.87)から今年安値(139.89)の38.2%戻し(147.14)を達成し、上ヒゲ陰線を形成して一服状態に。146円半ばが目先の上限となる可能性、下値は145円近辺まででサポートされるかどうか。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/9終値とチャート

10日の国内金価格は-43円、0.25%の続落。2週間ぶりの21日移動平均線(17040)上抜けと最高値(17508)から5月末安値(16618)の半値戻し(17063)到達による達成感からの反落の流れがゆっくりと進行。21日線と50%ライン、17080円までが目先の抵抗帯となりつつあり、下げ止まった9日移動平均線(16882)近辺が下値サポート候補。17080円超へと切り返すことができれば反発局面再開、17200円近辺までが短期上値目標に。

プラチナ価格は-101円、1.46%の大幅安で3日続落。7月2日(6796)以来1週間ぶり安値圏での一段安。9日移動平均線(6903)を下抜けて強気のパーフェクトオーダーが崩れたことにより、調整局面が急加速。6960円の節目割れに伴う短期下値目安6780円程度まで、もう少しの下げ余地も。当面の上限7010円超へと反発できれば調整局面を終えて高値圏再トライの流れへ。
※参考:金プラチナ国内価格7/10とチャート

2025年7月10日(木)時点の相場
国内金17,009 円 7/10(木) ▼43(0.25%)
国内プラチナ6,831 円 7/10(木) ▼101(1.46%)
NY金3,321.0 ドル 7/9(水) ▲4.1(0.12%)
NYプラチナ1,385.3 ドル 7/9(水) ▼6.0(0.43%)
ドル円146.35 円 7/9(水) ▼0.23(0.16%)

7/9(水)のその他主要マーケット指標

新規失業保険申請は減少、継続受給者数は増加傾向が継続 7/11(金)

内需低迷でデフレ続く中国、対米貿易も急縮小 7/10(木)

NY連銀消費者調査でも、6月にインフレ警戒感は一段と後退 7/9(水)

20年代前半の保合い上抜けでプラチナが目指す20年代後半高値 7/8(火)

令和7年7月7日、七夕の国内金価格は17000円超再トライの構え? 7/7(月)


短期相場観~よく読まれた記事一覧

明日の国内金プラチナ相場価格リアルタイム予想

PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン

PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン


RSS金プラ短期相場観 RSSリーダーで金プラチナ短期相場観を購読


ページの先頭へ