金プラチナ短期相場観

新規失業保険申請は減少、継続受給者数は増加傾向が継続
更新日:2025年7月11日(金)
5日までの週の新規失業保険申請件数は22.7万件となり、4週連続の減少で7週ぶりの低水準。4週移動平均は23.55万件で3週連続の減少、5週ぶりの低水準。
2024年1月以降は上下動を繰り返しながらもゆるやかな増加傾向が続くなか、今年6月以降は減少局面が続いています。
ただし、コロナ直前の水準20万件程度を上回る水準での、さらなる増加途中の調整局面、という状況。
一方、28日までの週の失業保険継続受給者数は196.5万人。前の週からは1万人増加し、2021年11月13日までの週(197.0)以来、3年7ヵ月ぶりの高水準。
4週移動平均では195.5万人となり、6週連続の増加で2021年11月20日までの週(200.4)以来、これも3年7ヵ月ぶりの高水準。
失業保険継続受給者数は2022年6月以降、ゆるやかな増加傾向が続き、2024年末から2025年春までの横ばい推移を経て、5月以降は増改傾向が再開、継続中。
コロナ直前の水準170万人台を既に大きく上回り、さらなる悪化傾向が続きます。
新規失業保険申請件数は米労働市場の底堅さを示唆し、失業保険継続受給者数は「意外とそうでもない」可能性を示唆。
10日のNY金は+4.7ドル、0.14%の小幅続伸。前日の下ヒゲ陽線で反発した流れを受け、この日も時間外はゆるやかに堅調推移。3320ドル付近から3330ドル台へと水準を切り上げ、ロンドン市場にかけて3340ドル付近まで上昇。これが高値となって失速するとNY朝には米10年債利回り上昇とドル高局面に連れて3320ドル近辺へと急反落。一時3320ドル割れの安値をつけて切り返すとNY午後には3320ドル台後半、NY引け後には3330ドル台へと反発。引き続き3280ドルから3360ドルまでの広めのレンジ内で上値の重い展開が続くなか、下値を3310ドルへと切り上げようかという動きにも。
NYプラチナは+27.2ドル、1.96%の反発で今年高値となった7月2日(1433.5)以来、1週間ぶりの高値。アジア時間に1380ドル付近の安値で下げ渋って反発へ、ロンドン序盤に1400ドルの大台を回復するとNY朝には1420ドル台へと一段高。高値では一時1440ドル付近まで上昇し、これも今年最高値の7月2日(1447.9)以来の水準。急騰一服となって巻き戻しの流れでは一時1410ドル割れも、NY午後には1410ドル台で下げ渋り。抵抗感が増しつつあった1400ドルの大台を突破したことで高値圏再トライの流れとなり、目先は1440ドルの節目を突破すると高値更新トライ、1500ドルの大台トライの流れへ。
ドル円は-11銭、0.08%の小幅続落。前日の軟調局面を受け継ぐ形で東京朝には146円20銭台から145円70銭台まで軟調推移。これが安値となって下げ渋ると午後には元の水準を回復、下へ行って来いとなって東京市場を通過すると欧州時間は146円台前半での保ち合いに。NY朝には米新規失業保険申請件数が予想を下回ったことをきっかけに146円後半トライ、高値では146円70銭台まで上昇。しかしこの水準は維持できず146円半ばへと失速、NY午後には146円10銭台へと軟調推移。結果的に下にも上にも行って来いとなって十字線を形成、上値トライ一服後の反落も限定的に。目先、146円60銭の節目を上抜けるともう一段の上値トライ再開へ、147円半ばまでが短期上値目標。少し勢いづけば6月高値148円台トライへも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/10終値とチャート
11日の国内金価格は+84円、0.49%高で3日ぶりの反発。6月24日(17152)以来、半月ぶりの高値。21日移動平均線(17042)を再び上抜け、反発局面再開への可能性が高まる状況に。最高値(17508)から5月末安値(16618)の半値戻し(17063)も再び上抜け、次に意識される節目は61.8%戻し(17168)。17080円の節目上抜けに伴う短期上値目標は17200円近辺まで。17000円の大台が当面の下値サポート、割れると16850円辺りまでの一段安も。
週間ベースでは+205円、1.21%の続伸。
プラチナ価格は+95円、1.39%高で4日ぶりの反発。6960円の節目割れに伴う短期下値目安6780円程度までを目指した流れは6831円までにとどまって切り返し、再び9日移動平均線(6917)を上抜けて強気のパーフェクトオーダー再開、下げ渋りの展開から高止まりの様相にも。ただし目先の下値サポート、6830円を維持できないようだと調整局面再開へ、6740円近辺までが短期下値目安に。反発局面継続で7010円の節目を突破すると高値更新トライへ、7210円辺りまでが短期上値目標に。
週間ベースでは-36円、0.52%の続落。
※参考:金プラチナ国内価格7/11とチャート
- 2025年7月11日(金)時点の相場
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国内金 : 17,093 円 7/11(金) ▲84(0.49%) 国内プラチナ : 6,926 円 7/11(金) ▲95(1.39%) NY金 : 3,325.7 ドル 7/10(木) ▲4.7(0.14%) NYプラチナ : 1,412.5 ドル 7/10(木) ▲27.2(1.96%) ドル円 : 146.24 円 7/10(木) ▼0.11(0.08%)
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