金プラチナ短期相場観

NY連銀製造業は2ヵ月連続予想外の好調、インフレ懸念も高止まり
更新日:2025年8月16日(土)
米消費も製造業も好調維持。
7月の小売売上高は市場予想通りながら前月分も上方修正されて好調を維持。8月のNY連銀製造業も予想外に好調。
NY連銀製造業景況指数は11.9。市場予想の0.0を大幅に上回り、前月から+6.4の続伸で昨年11月(20.2)以来、9ヵ月ぶりの高水準。
2ヵ月連続で市場予想を大幅に上回った総合指数を押し上げた構成指数では、
新規受注が15.4となり、前月から+13.4の急騰で続伸、9ヵ月ぶりの高水準。出荷も続伸で半年ぶりの高水準。
入荷遅延も4ヵ月続伸で3年3ヵ月ぶり高水準へと急騰し、予想外の需要の強さを示唆している可能性も。
仕入価格は2年11ヵ月で3番めの高水準、50ポイント台で高止まり。販売価格は2年2年3ヵ月では4番めタイの高水準で高止まり。インフレ懸念も高止まり。
雇用は3ヵ月連続プラス圏を維持して2年8ヵ月で3番めの高水準。そこそこの好調を示唆。
期待指数も前月からは失速も3ヵ月連続プラス圏を維持し、今後の見通しも好調を維持。
なお、8月のミシガン大消費者信頼感指数は予想外の失速で3ヵ月ぶり低水準も、インフレ期待は予想外に反発し、1年先も5年先も高水準での乱高下状態に。
インフレ懸念高止まりの状況はNY連銀でも、ミシガン大でも同じ。
15日のNY金はわずかに-0.6ドル、0.02%の小幅続落。7月31日(3348.6)以来、半月ぶりの安値。アジア時間序盤の3370ドル台後半が安値となり、反発局面でつけた高値は3390ドル台半ばまで。ロンドン・NY市場にかけてやや軟調気味の推移もほぼ3380ドル台での保ち合い推移。この日の変動値幅は17.1ドルにとどまり、今年の平均55.7ドルの3割で今年最小タイ。先週末から週明けにかけての急変動一服後の小康状態に。引き続き3390ドル割れに伴う短期下値目安3360ドル近辺を目指す軟調局面継続、反発方向には3410ドルの節目上抜けなら反転、3450ドル近辺までの上値トライへ。
週間ベースでは-108.7ドル、3.11%安で3週ぶりの反落。3ヵ月ぶりで今年3番めの大幅安。
NYプラチナは-16.3ドル、1.20%の反落。アジア時間には1360ドル台から1370ドル台へと上値トライ、前日高値を超えて7月30日(1439.8)以来半月ぶり高値も、1380ドルには届かず失速、1360ドルの節目上抜けに伴う短期上値目標1420ドル近辺を目指す上値トライは早々に失敗。折り返す形で急反落となったロンドン・NY市場にかけて1350ドル近辺へ、NY市場でつけた安値は1330ドル付近、NY午後には1340ドル台後半へと反発。1330ドルから1370ドルまでのレンジで保ち合い仕切り直し。下方ブレイクなら1260ドル近辺までが短期下値目安に、上方ブレイクなら1400ドルの大台回復再トライへ。
週間では+5.6ドル、0.42%の小幅続伸。
ドル円は-57銭、0.39%の反落で8月7日(147.13)以来、1週間ぶりの安値。東京朝の147円80銭台が高値となって軟調推移、国内4-6月期実質GDP好結果に伴う早期利上げ観測から円買いドル売りの流れとなり、午後には147円30銭の節目割れ。欧州時間には146円70銭台までの一段安で下げ渋り、NY朝には7月小売売上高が予想どおり、8月NUY連銀製造業景況指数は予想外の好結果、輸入物価指数も予想を上回り、一時147円20銭台まで急反発。しかし7月鉱工業生産や8月ミシガン大消費者信頼感指数は予想を下回り、147円割れへと失速。ただし期待インフレは予想を上回り、NY午後には147円30銭台まで反発。ただ、NY終盤には147円30銭の節目を維持し切れず、週明けには下値トライへと向かいやすい状況に。短期下値目安は144円半ば辺りまで。ただし147円80銭超へと切り返すことができれば150円台半ばを目指す反発トライへも。
週間ベースでは-57銭、0.39%の反落。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/15終値とチャート
- 2025年8月16日(土)時点の相場
-
国内金 : 17,316 円 8/15(金) ▼71(0.41%) 国内プラチナ : 6,949 円 8/15(金) ▲90(1.31%) NY金 : 3,382.6 ドル 8/15(金) ▼0.6(0.02%) NYプラチナ : 1,345.2 ドル 8/15(金) ▼16.3(1.20%) ドル円 : 147.18 円 8/15(金) ▼0.57(0.39%)
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