金プラチナ短期相場観

米ロ会談翌週はジャクソンホール会合で利下げ見通し見極めへ
更新日:2025年8月18日(月)
威勢の良い発言とは裏腹に、事前の期待感はそれほど高くはなかった米ロ首脳会談。週末にアラスカで開催された会談の詳細内容が明確にされないのも予想の範囲内、ただしトランプ大統領の発言内容におけるキーワードが「領土交換」から「領土割譲」へ、「即時停戦」から「和平合意」へと会談前後で切り替わり、方針転換を示唆。これを受けて週明けのトランプ×ゼレンスキー大統領+欧州首脳との会合での一悶着も警戒されそうです。これを横目に市場のテーマは今週末のジャクソンホール会合へ。22日にはパウエルFRB議長講演も予定され、9月FOMCに向けた利下げ見通し示唆の有無が注目されそうです。こちらはトランプ大統領やベッセント財務長官の大幅利下げ圧力に屈せず、0.25%利下げの可能性とそれを示唆するかどうかがポイントにも。大統領の主張は先週に続いて今週も通らない可能性がありそうで、リスクオン期待が若干後退する、という意味でも同じ結果が予想されそうです。
週明け時間外のNY金は3380ドル台前半から3370ドル割れへと急落後に3380ドル台後半へと急反発。同調する形でNYプラチナは1340ドル台後半から1340ドル割れへと小幅急落後に1350ドル台へと反発。ドル円は147円付近から147円半ばへと反発基調でスタート。
18日の国内金価格は先週末から-13円、0.08%の小幅続落。7月31日(17230)以来、半月ぶり安値圏での軟調局面継続。週末時点で17440円の節目割れに伴う短期下値目安17320円近辺に到達したところで下げ止まり切れず、RSIも50.4%の中立水準。多少の行き過ぎで意識されるのは7月末安値17230円、短期ダブルボトムの可能性を残して下げ止まれるかどうか。反発方向へは9日移動平均線(17416)と21日移動平均線(17414)との攻防水準突破で地合い回復へも。
一目均衡表では転換線(17412)とこれを下回っての推移が続く基準線(17346)を、雲のねじれが生じた先週、まとめて下抜けて一役逆転。26日前の価格ラインにぶつかったりかすめたり、わずかに下抜けたりしながらもその都度跳ね上がる、上昇トレンド特有の動きが続く遅行線は今週、17000円台から17400円台へと急上昇する26日前価格ラインとの攻防へ。
プラチナ価格は-93円、1.34%の反落で8月8日(6792)以来、10日ぶりの安値。6900円の節目上抜けに伴う短期上値目標7140円近辺トライは失敗、週末の上げ幅全戻しとなって9日移動平均線(6872)も再び下抜け。このまま6850円の節目も割り込むようだと今度は保ち合い下放れ、6580円辺りまでが短期下値目安に。
一目均衡表では8月に入って基準線(7195)を下回っての推移が続く転換線(6871)を先週、下抜け。遅行線は26日前価格との揉み合い状態が続くなかでの下抜けで二役逆転。雲の上限は今週末には6790円、次週7000円台へと上昇し、目先の攻防水準にも。4月安値(4532)から7月高値(7597)の23.6%戻し(6874)近辺で下げ渋る展開も続き、これを大きく割り込むようだと短中期的には一段安トライへと向かいやすくなり、38.2%戻し(6426)辺りまでが意識される可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格8/18とチャート
- 2025年8月18日(月)時点の相場
-
国内金 : 17,303 円 8/18(月) ▼13(0.08%) 国内プラチナ : 6,856 円 8/18(月) ▼93(1.34%) NY金 : 3,382.6 ドル 8/15(金) ▼0.6(0.02%) NYプラチナ : 1,345.2 ドル 8/15(金) ▼16.3(1.20%) ドル円 : 147.18 円 8/15(金) ▼0.57(0.39%)
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