サマーズ氏辞退で株高ドル安
更新日:2013年09月17日(火)
日本列島を台風18号が駆け抜けた連休最終日の月曜、FRB議長候補としてサマーズ氏が辞退したことを受けてドル安、金は買いで反応したものの、それぞれ元の水準へと戻す展開に。そのなかで、株価だけは上昇を続ける展開。NYダウは再び最高値圏をうかがう水準へと上昇を続け、アップルの下落にやや足を引っ張られたNASDAQも今年高値にあと10ポイント、
ドイツDAXに至っては過去最高値を更新。
NYダウとの連動性も低下傾向にある日経平均だけは、今朝も小動きが続きます。
次期FRB議長には、イエレン現副議長の昇進が濃厚との見方が強まったことで、今後のFRBの政策もバーナンキ現議長の緩和重視の方針継承の可能性が高まります。最近の経済指標の低調ぶりからは、米経済の回復鈍化傾向も見受けられ、緩和縮小も小幅に限定してのスタートが予想されるところです。
株価にとっては支援材料となり、ドル円にとっては緩和縮小=金利先高観測による買い材料が、小幅縮小によりやや弱まり、
フォワードガイダンス見直しで、失業率6.5%までゼロ金利維持を6.0%まで引き下げられるようならマイナス材料となりそうです。
金にとっては、緩和縮小自体が売り材料、小幅縮小なら、その売り圧力が若干弱まる程度と考えられます。
ただし、オバマ大統領に近いサマーズ氏の辞退や、シリア政策における議会の反対、ロシアの外交政策に折れる格好となってしまったことなどによるオバマ政権のレームダック化、という大きな不透明要因が今後、市場にどのように影響をもたらすのか、リスク要因ともなりかねない警戒ポイントとなりそうです。
週明けNY市場、金相場は5日ぶりの反発で0.7%上昇。サマーズ氏のFRB議長候補辞退を受けてのタカ派路線緩和期待から1,330ドル台の高値スタートも長くは続かず、一時1,300ドル台まで下落。FOMC待ちで上値はかなり重たい様子。上限1,390ドルから下落トレンド進行中。2日連続で安値1,300ドル台で踏みとどまる状態。この下のサポートライン候補は1,280ドル近辺。
プラチナは0.23%の小幅反落。金に連れ高スタートして同じように下落。上方向の節目1,500ドル、下値目標1,420ドル近辺には一時的に先週末到達済。しかし、下方向へのバイアスが強く、もう一度しっかりと下押しする可能性も高そう。
ドル円は小幅に4日続落。98円台半ばからの窓開けスタートで窓を埋め切れず。サマーズショックを消化した今朝になってようやく窓埋めトライの可能性も。ただ上値の重い状態が続き、99円ちょうどのサポートラインも実質下抜けたような状態で円高方向へは98円割れ程度までのリスクも。円安方向へは100円30銭が当面のレジスタンス。
※参考:
金プラチナ価格とドル円 NY市場9/16終値とチャート
3連休明けの国内、金価格は1.49%の下げて5日続落。先週木曜日の12日、まだ4,550円台だった時点で浮上した
4,400円割れへのリスクが実質2日間で現実に。ドル円の予想外の軟調が大きく響いた様子。明日は現状付近を維持し、FOMC後の19日にはもう一段の下落の可能性も。
プラチナも5日続落となり1%の下落。こちらは10日程前、9月6日時点で点灯した下落メド4,730円に向けてゆっくりと進行中。やや売られ過ぎながら、金がもう少し下落した時点で目標到達、という展開も。
※参考:
金プラチナ国内価格9/17とチャート
2013年09月17日(火)時点の相場
国内金:4,365 円 9/17(火)
▼66(
1.49%)
国内プラチナ:4,779 円 9/17(火)
▼49(
1.01%)
NY金:1,317.8 ドル 9/16(月)
▲9.2(
0.70%)
NYプラチナ:1,441.2 ドル 9/16(月)
▼3.3(
0.23%)
ドル円:99.05 円 9/16(月)
▼0.26(
0.26%)
9/16(月)のその他主要マーケット指標
QE縮小幅に伴う金相場とドル円の相場動向は 09/18(水)FOMCでQE縮小開始となった場合の金相場の下落メド 09/15(日)円安誘導も虚しくドル高圧力低下へ 09/14(土)予想以上に織り込み不十分?のQE縮小開始 09/13(金)
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