1ヶ月半ぶりの米雇用統計よりも90日移動平均線との攻防
更新日:2013年10月22日(火)
2週間余り遅れて、ようやく9月分の
米雇用統計が本日発表されます。16日間の政治ショーの影響で
テーパリング開始時期先送りの予想が増加するなか、政府閉鎖前の9月分の数値は意外と好結果も?と警戒するかのような市場の静けさが続きます。市場予想では非農業部門雇用者数(NFP)は前月比18万人程度の増加、と見ているようですが、もし20万人を超えるような結果にでもなるとポジティブサプライズとともに、
テーパリング前倒し論再燃、ともなりかねません。
NFPは今年3月以降20万人に満たない数値が続き、前回の6ヶ月平均は16.03万人まで低下しています。それなりに連動性のある
ADP雇用報告の結果も低下傾向にあり、今月2日に発表された数値は16.6万人。6ヶ月平均でも15.68万人という状況。
もし予想以上の結果となった場合でも、2週間と3日後の11月8日には悪化が予想される10月分の発表を控えます。以前のような過剰反応は限定的、という見方もできそうです。
NY市場も国内も、金もプラチナもドル円相場も、90日移動平均線との乖離率は上下1%未満。重要な節目との攻防へと差し掛かっています。
雇用統計の結果による反応が限定的となった場合でも、この重要ラインの突破、反落、反発によって大きく動き出すきっかけとなる可能性はありそうです。
週明けNY市場、金相場は0.09%の反発。この日も高値は1,320ドル台、安値も1,310ドル台と1,330ドルのレジスタンスライン手前での小動き。米株や為替と同様、本日の米雇用統計を控えての様子見状態に。先週の急反発以降は、1,320ドルまで下がってきた90日移動平均線に上値を押さえられるような展開(乖離率-0.3%)で、この水準がやや厚めの抵抗帯となってきた感も。ここを抜け出すことができれば大幅上昇の可能性も。
プラチナも0.06%上昇と小動きながらも4日続伸。2日連続で1,446ドルまで上値を試す展開。90日移動平均線をわずかに超えている(乖離率+0.2%)分だけ、金よりも地合いの良さも。目標水準は1,480ドル台、下方向の節目は1,370ドル台。
ドル円は0.4%の反発で3日ぶりの98円台。先週末の97円50銭台からわずかづつ、ゆっくりと上昇傾向が続いたものの98円台前半ではその動きも小康状態。98円80銭のレジスタンスラインはまだ遠く、その手前には98円50銭台で水平状態となってきた90日移動平均線(乖離率-0.4%)も。ここを超えれるかどうかが当面のポイントか。96円台後半までの下値リスクも継続中。
※参考:
金プラチナ相場とドル円10/21 NY市場終値とチャート
国内、金価格は前日から変わらず。短期的な上昇バイアスは高まっており、やはり重要ポイントとなる90日移動平均線は4,360円(乖離率-0.8%)。1ヶ月ぶりにこのラインを突破することが出来れば上値目標4,420円への到達確率も急上昇。目先のサポートライン候補は4,300円ちょうど近辺と9日移動平均線の4,270円辺りか。
プラチナはわずかに2円、0.04%の反落。下落は5日ぶり。4,670円の目標突破で上昇一服、4,700円の大台が抵抗線に。4,731円に下がってきた90日移動平均線(乖離率-0.9%)との攻防へと向かう為には、もう少し、しっかりとした調整も必要か。
※参考:
金プラチナ国内価格10/22とチャート
2013年10月22日(火)時点の相場
国内金:4,324 円 10/22(火) +-0(0.00%)
国内プラチナ:4,690 円 10/22(火)
▼2(
0.04%)
NY金:1,315.8 ドル 10/21(月)
▲1.2(
0.09%)
NYプラチナ:1,438.6 ドル 10/21(月)
▲0.8(
0.06%)
ドル円:98.18 円 10/21(月)
▲0.39(
0.40%)
10/21(月)のその他主要マーケット指標
テーパリング先送り観測にやや過剰反応気味の金相場 10/23(水)鍋底からの反発続く国内プラチナ価格 10/21(月)急反発のプラチナ相場、上値メドは? 10/20(日)急速に連動し始めた日米金利差とドル円相場 10/19(土)
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