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★金プラチナ短期相場観★

6月分の米雇用統計がポジティブ・サプライズとなる確率
更新日:2014年07月03日(木)
米10年債利回りが2.41%上昇し、2.62台へと上昇しています。小動きが続いていた10年債利回りの上昇率としては、6月3日の2.84%以来1ヶ月ぶりの大幅上昇。これを受けてドル円もドル高方向へと動き出した様子です。きっかけは米6月のADP雇用者数が予想を大幅に上回るポジティブ・サプライズとなったこと。
なお、株価は一時的に上昇も反応は限定的、金は一時的に急落後持ち直しの展開となっています。

ADPの数値が大幅増となったことで、今晩の雇用統計でも非農業部門雇用者数(NFP)の好結果が予想されます。
雇用統計の調査対象週となる12日を含む週、6月14日までの週の新規失業保険申請件数も31.4万件と最低水準を維持しており、好結果を裏付け得る材料の一つとなっています。
先月時点で。ADPとNFPの過去2年間の相関係数は0.5512。やや強めの相関関係を示し、このところ急速に相関関係を強めているNYダウと日経平均の関係(90日間の相関係数:0.5485)に匹敵します。

2013年のADPの平均は+19.0万人、NFPは+19.4万人。2014年のADPは今回分を含めて+19.6万人、NFPは先月時点で+21.4万人。
政府機関の雇用者数がカウントされるNFPの数値がADPを少し上回る状態が、ほぼコンスタントに続きます。

2013年以降で、ADPの数値が前月比+20万人以上となった月のNFPの数値を見ると、
2013年2月 ADP:+20.5万人 → NFP:+28.0万人
2013年6月 ADP:+21.6万人 → NFP:+20.1万人
2013年9月 ADP:+21.5万人 → NFP:+16.4万人
2013年11月 ADP:+24.5万人 → NFP:+27.4万人
2014年4月 ADP:+20.5万人 → NFP:+28.2万人
2014年6月 ADP:+28.1万人 → NFP:???
このうち、異例の政府機関閉鎖明けの10月22日に発表された2013年9月分を除けば、NFPの数値はADPの数値をわずかに下回ったのが1回のみ、残り3回はNFPの数値が大きく上回っています。
今回のNFP市場予想は今のところ21.5万人程度となっていますが、ADPの結果を受けて、+26-7万人程度以上のポジティブ・サプライズとなる確率は極めて高く、+30万人以上すらも想定可能、と言えそうです。

NY金・日足チャート 2014/6/5 - 7/22日のNY市場、金相場は0.32%上昇し4日続伸。3月21日以来、3ヶ月半ぶりの高値水準となる1,330ドル台に到達。米6月のADP雇用報告の大幅増を受けて1,322ドルまで売られた直後にはショートカバーで元の水準へ、イエレンFRB議長による当面の政策維持発言に1,333ドルまで買われる場面も。過熱感高止まりの状態が継続するなか、価格上昇に対してオシレータ系指標が低下するベアリッシュ・ダイバージェンスの兆しがあり、いったん押し目をつけに行く可能性も。当面の上値目標1,350ドル近辺は維持、サポートラインは1,310ドル台、ここを割れると1,290ドル近辺までの下落余地、その下1,270ドル台辺りにもサポートライン。

NYプラチナ・日足チャート 2014/6/5 - 7/2プラチナ相場は0.23%の小幅安で4日ぶりの反落。高値では年初来高値更新となる1,523ドルをつけて上値メド1,520ドル近辺に完全到達。過去10ヶ月間の上値抵抗となっていた1,500ドル手前の水準を上抜けたことで、行き過ぎによる反落の可能性も。現在の水準以上をしばらく維持できるようなら、新たな中期レンジ形成か、もしくはトレンド形成への可能性も。

ドル円・日足チャート 2014/6/5 - 7/2ドル円は0.25%の小幅続伸。ADP雇用の結果を受けて最近では大幅とも言える20銭の急騰となり、その後も高値圏維持。101円73銭の200日移動平均線をわずかに上回る水準を維持し、長期上昇トレンドのサポートライン割れ状態を3日で終えて脱出した格好。100円割れ程度までの円高リスクも抱えつつ、ドル高方向への動き出しもうかがうような展開に。102円20銭のレジスタンス超えなら103円付近まで上昇の可能性も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/2終値とチャート

国内金価格は0.24%高で小幅に3日続伸。4,620円の節目を超えたことで上値余地は4,720円辺りまで拡大した状態ながら、NY金と同様ダイバージェンス発生に伴う反落リスクも高まりつつある状況。4,570円台の節目を下抜けた場合には4,500円近辺まで急落する可能性にも警戒。

プラチナは0.19%の小幅高で4日続伸。5,200円近辺の目標水準を超え、昨年3月以降の長期的な高値抵抗線水準となっていた5,150円近辺も超えており過熱感も急上昇中。さらなる急騰の可能性よりも反落の可能性に警戒か。
※参考:金プラチナ国内価格7/3とチャート

2014年07月03日(木)時点の相場
国内金:4,633 円 7/3(木) ▲11(0.24%)
国内プラチナ:5,227 円 7/3(木) ▲10(0.19%)
NY金:1,330.9 ドル 7/2(水) ▲4.3(0.32%)
NYプラチナ:1,511.5 ドル 7/2(水) ▼3.5(0.23%)
ドル円:101.77 円 7/2(水) ▲0.25(0.25%)
→7/2(水)のその他主要マーケット指標

←独立記念日前日にNYダウ史上初の17,000ドル台 07/04(金)
→ユーロ圏の低迷要因はフランスの低調ぶりとユーロ高 07/02(水)
→月間値幅2円未満となった翌月のドル円の値幅 07/01(火)
→年間値幅10円のシナリオからドル円は100円割れを試す可能性も 06/30(月)

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