国内金価格が5000円台を維持できるかどうかは為替次第
更新日:2015年06月15日(月)
6月15日現在、
国内金価格6月の月間平均は5058円。2009年以降で月間平均価格が5000円を超えたのは、過去4回のみ。
今年2月の5028円、1月の5101円、2013年3月の5040円と2月の5076円。現状水準ではベスト3に入る過去最高値圏となっています。残る半月の動向次第では初の年3カ月めの5000円台、さらには5100円超え、逆に5000円割れの可能性もありますが、その動向は為替次第、という状況になってきています。
ドル買い円売り・金売り傾向が優勢となった
2013年以降、現在までの騰落率は、
NY金が-29.63%(1,600ドル台後半から1180ドル近辺まで下落)に対し、ドル円が+42.21%(86円台から123円台へ)もの円安となったことで、国内金価格は+4.58%(4800円から5000円台へ)となっています。
このうち、
2013年の騰落率は、
NY金:-28.26%(1,675.8 → 1,202.3)
ドル円:+21.38%(86.74 → 105.28)
国内金:-11.01%(4,806 → 4,277)
2014年の年間騰落率は、
NY金:-1.51%(1,202.3 → 1,184.1)
ドル円:+13.72%(105.28 → 119.73)
国内金:+14.75%(4,277 → 4,908)
2015年・年初からここまでの騰落率は、
NY金:-0.41%(1,184.1 → 1,179.2)
ドル円:+3.02%(119.73 → 123.35)
国内金:+2.40%(4,908 → 5,026)
2013年にNY金相場は大きく下落した後、2014年、2015年は小幅下落にとどまっています。円安ペースも確実に鈍化してはいるものの今年も小幅円安、という状況。結果的に、国内金価格は2014年以降、ドル円の上昇率と同程度の上昇率となっています。
日米金融政策の今後の方向性を占う重要イベントが開催される今週は、13年ぶり高値圏から反落して迎えるドル円相場の今後の方向性を左右する、重要な分岐点となる可能性があります。
とともに、国内金価格が5000円台の高値圏を維持できるかどうかの分岐点にもなりそうです。
15日の国内金価格は前週末比-4円の小反落。6月に入って流れが変わり、いったんは水準を切り下げる動きとなることも予想され、現時点での下値メドは4980円台辺り。しかし、予想以上に下値も固く、5020円台で踏みとどまる状態が継続。今年1月に5298円の高値をつけた後は、2月後半に5000円の大台割れ、3月2日に再び5000円台乗せ、しかしわずか1日で5000円割れへと反落。1カ月後、4月8日と13日にも単発の大台トライで反落。さらに1カ月後、5月15日に3度めの5000円台トライに成功すると、ここから1カ月間5000円台を維持する状況。上値抵抗線となっていた5000円の大台ラインをしっかりと超えたことで、この水準がサポートラインへと切り替わった状態を維持しています。
プラチナは1.12%の大幅安で3営業日続落。サポートライン候補、5月前半安値圏4670円台をわずかに下回る水準まで急落したことで、下げ止まり感とともに下値警戒感も強まる状況に。NYプラチナが今年安値圏で踏みとどまることができるかどうかがポイントに。次の下値警戒水準としては4月安値4600円前後が意識されることに。
※参考:
金プラチナ国内価格6/15とチャート
2015年06月15日(月)時点の相場
国内金:5,026 円 6/15(月)
▼4(
0.08%)
国内プラチナ:4,666 円 6/15(月)
▼53(
1.12%)
NY金:1,179.2 ドル 6/12(金)
▼1.2(
0.10%)
NYプラチナ:1,096.8 ドル 6/12(金)
▼8.4(
0.76%)
ドル円:123.35 円 6/12(金)
▼0.07(
0.06%)
6/12(金)のその他主要マーケット指標
6月のNY連銀製造業景気指数はまた悪化、第2四半期も低下傾向継続 06/16(火)ミシガン大学消費者信頼感指数と政策金利の長期推移 06/13(土)小売売上高も加速の兆しで第2四半期GDP予想も1.9%へ上昇 06/12(金)黒田総裁がこれ以上円安にはならないと見る実質実効為替レート 06/11(木)
最近よく読まれた記事
明日の国内金プラチナ相場価格リアルタイム予想
PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン
PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン