6月のNY連銀製造業景気指数はまた悪化、第2四半期も低下傾向継続
更新日:2015年06月16日(火)
第2四半期最終月となる6月の米6月のNY連銀製造業景気指数は-1.98となり、予想の6.00を大幅に下回り、2013年1月以来、2年5カ月ぶりの低水準に悪化。6カ月平均でも2013年6月以来2年ぶりの低水準。新規受注が前月の3.85から-2.12へと低下したことが足を引っ張り、支払い価格や雇用関連指数は上昇。しかし、半年後の業況見通しは29.81から25.84に低下、2月以来の低水準となっています。
これで第1四半期の平均8.21に対して第2四半期は-0.027となり、一時的要因で不調だった第1四半期からの回復傾向を示すはずだった第2四半期は、この指標に限ってはさらに悪化傾向を示す結果となってしまいました。
長期的に見ても、2003年から2007年までの平均19.5に対し、2010年から2015年6月までの平均は7.35。2000年代半ばの好調時と比較すると、2010年代はその水準を切り下げ、そのなかでも特に今年は不調を示す結果となっています。
6月の製造業景況感に黄色信号、という状況です。
全米の状況を示す
ISM製造業景況指数では5月に回復傾向を示唆する結果となっていただけに、NY連銀の結果が足を引っ張ることにならなければ良いですが。
15日のNY金相場は3日ぶり反発で0.56%上昇。ややドル買い優勢の流れで1170ドル割れ寸前まで売られた後、3日ぶりに1190ドルにタッチ。ギリシャ協議決裂や米6月のNY連銀製造業景気指数、5月鉱工業生産の下振れによるドル売り傾向がサポート材料に。レンジ幅を狭めて上下どちらへも動き出し可能な状況となり、1170ドル台半ばを下回ると改めて1150ドル近辺までの下落リスク、1190ドル台回復なら1210ドル前後が上値目標に。
プラチナ相場は0.75%下げて3日続落。1100ドル割れからの急反発とはならず、逆に下げ足を速めるように年初来安値を更新し、一時2009年5月以来6年ぶり安値水準となる1077.2ドルまで下落。終値ベースでも3月安値1092.6ドル、6月5日の1092ドルを下回り、重要なサポートライン1090ドルをも割り込んだことにより、一段安の可能性。当面の目標水準は1060ドル近辺。
ドル円は0.05%の小反発も123円台半ばで上下わずか45銭ほどの小動き。経済指標下振れによるドル売りも限定的となり、FOMC睨みの様子見状態が継続。流れとしてはやや下方向優勢の状態にあり、122円台半ばのサポート水準割れの場合には120円台半ばが下値目標となる可能性。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場6/15終値とチャート
16日の国内金価格は前日比+13円の小幅上昇。予想外の底堅さも、流れは下方向。21日移動平均線をデッドクロスした9日移動平均線に上値を押さえられる形となり、反落の可能性も高まる形状。90日移動平均線付近となる4980円台までの下値余地は継続。5070円を超えるようなら再び高値トライの流れとなり、6月高値更新へ。
プラチナは0.6%下落で4日続落。NYプラチナが今年安値圏で下げ止まれなかったことが響き、4月27日以来1カ月半ぶりの安値水準に。やや一方的な下落傾向となりつつあり、通常ならいったん下げ止まりやすい下げ幅に到達。さらなる下値警戒水準としては4月安値圏4596円、今年安値4576円も視野に。
※参考:
金プラチナ国内価格6/16とチャート
2015年06月16日(火)時点の相場
国内金:5,039 円 6/16(火)
▲13(
0.26%)
国内プラチナ:4,638 円 6/16(火)
▼28(
0.60%)
NY金:1,185.8 ドル 6/15(月)
▲6.6(
0.56%)
NYプラチナ:1,088.6 ドル 6/15(月)
▼8.2(
0.75%)
ドル円:123.41 円 6/15(月)
▲0.06(
0.05%)
6/15(月)のその他主要マーケット指標
米住宅着工件数の長期推移 06/17(水)国内金価格が5000円台を維持できるかどうかは為替次第 06/15(月)ミシガン大学消費者信頼感指数と政策金利の長期推移 06/13(土)小売売上高も加速の兆しで第2四半期GDP予想も1.9%へ上昇 06/12(金)
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