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米10年債利回り2.3%、NY金1260ドル突破で警戒されるレッドライン
更新日:2017年04月12日(水)
先週末にはシリアの化学兵器使用疑惑にレッドラインを超えたとしてトランプ米大統領が巡航ミサイル発射へと軍事介入に踏み切ったことでにわかに地政学リスクが高まり、安全資産買いの流れとなって米10年債利回りは2.3%ライン、NY金は1260ドルラインとの攻防状態となっていました。
ロシアやイランとの対立の構図は続くものの、シリアへの米軍事介入は単発にとどまるとの見方もあり、地政学リスクも一服となりつつあり、米10年債利回りとNY金デッドライン超えは今回も失敗か、とも思われました。

しかし、週末に米空母カール・ビンソンが朝鮮半島へと向かい始めたところから、にわかに朝鮮半島情勢への警戒感が高まり始め、11日のNY市場では遂に米10年債利回りは2.3%割れ、NY金は1260ドル超え。VIX指数も11月8日(18.74)以来、5カ月ぶりの水準へと跳ね上がっています。

トランプ相場終焉に向けたデッドラインを、地政学リスクによって超えてしまった形となり、今度は北朝鮮のレッドライン超えを警戒しなければならなくなってきたようです。

月次求人労働異動調査(JOLTS)求人件数 2017年2月米労働省が11日発表した2月の月次求人労働異動調査(JOLTS:Job Openings and Labor Turnover Survey)で、求人件数は574.3万件。過去最高となった昨年7月(597.3万件)以来、7カ月ぶりの高水準となっています。2月の数値は史上4番目の高水準ともなりましたが、2番めは2015年7月の589.1万件、3番目は2016年3月の585.2万件。いずれも580万件超で2月の数値とは若干の開きがあります。
また、6カ月移動平均では563.2万件となり、2016年9月の569.2万件をピークとして、ゆるやかな低下傾向が続きます。

他の一部の雇用指標と同様に、求人件数もピークをつけた可能性を疑って見るべき時期に来ているのかもしれません。
地政学リスクへの警戒感が後退すれば、再び米雇用指標のたるみの解消具合とともに、ピークを過ぎた指標の後退局面入りを警戒する場面も訪れることになりそうです。

NY金・日足チャート 2017/3/8 - 4/1111日のNY金相場は1.62%の大幅反発で11月8日(1274.5)以来、5カ月ぶりの高値水準。シリア・中東情勢に加え、朝鮮半島を巡る緊張感が徐々に高まり、中国の動向、米国の動向、そして北朝鮮の突発的行動への警戒感も高まり、NY市場朝には安全資産買いの流れが強まると米10年債利回りの2.3%ライン下抜けとともにNY金は1260ドルの抵抗線超え。先週末高値を一気に上抜けると今朝の時間外にかけても1270ドル台での推移。市場の警戒感がすぐに晴れる状況でもなさそうで、しばらくは高値圏での推移が予想される。強めの抵抗線となっていた水準を上抜けたことにより、1300ドル到達の可能性も高まる状況に。予想したくはないが、事態悪化の場合には11月9日高値1338ドルや7月高値1377ドル辺りまで吹け上がるような展開も。

NYプラチナ・日足チャート 2017/3/8 - 4/11NYプラチナ相場は3.14%の大幅反発。前日の大幅下落分を取り返してさらに上昇、ただし先週末高値は超えられない。それでも今朝の時間外では970ドル台での推移となり、保ち合い下抜けの動きは940ドルラインでの底堅さを確認する形で切り返し、今度は上抜けの兆し。970ドル台を維持できるようなら、当面の目標水準は1010ドル辺りまで。

ドル円・日足チャート 2017/3/8 - 4/11ドル円は1.2%のドル安円高となって大幅続落。11月16日(109.07)以来、5カ月ぶりの円高水準に。朝鮮半島でのリスクは日本に近いので円売り?などの噂も聞かれるほど、事実と噂が混在する形で情報が錯綜し、警戒感は微妙に高まり続ける状況に。かなり堅いとも見られた110円ラインをあっさりと下抜けて、ポジションクローズを含む円買い進行。短期的な下値目安は109円近辺までと予想されるが、リスク状況によっては下げ幅拡大も。トランプラリーの上昇値幅に対する50%戻し(109.90円台)を完全に割り込んでおり、次の目安としては61.8%戻しとなる107円80銭台辺りまでが当面の警戒水準にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/11終値とチャート

12日の国内金価格は0.56%の反発。地政学リスクへの警戒感が高まる状況が散発的ではなく、ある程度が続く場合にはNY金の上昇幅がドル円の下落幅を大きく上回ることを証明する形となり、このケースでは国内金価格もほぼ確実に上昇することに。ゆっくりとしたペースでの上昇トレンドは続き、上値目標4880円近辺へ。事態収束で市場に安心感が広まれば逆の展開となり、4760円の節目割れの場合には4700円程度までの下落も想定される。

プラチナ価格は5日ぶりの反発となって1.52%の大幅高。下値目安3610円台到達による達成感とやや行き過ぎからの巻き戻しの流れに。いったん底をつけた可能性も高く、3月2日の今年高値から昨日につけた今年安値までの急落幅に対する38.2%戻し、3755円辺りが短中期的な戻りの目安水準に。目先、3680円台の節目を突破できればその近辺、3700円台半ば辺りまでの上昇も。
※参考:金プラチナ国内価格4/12とチャート

2017年04月12日(水)時点の相場
国内金:4,815 円 4/12(水) ▲27(0.56%)
国内プラチナ:3,663 円 4/12(水) ▲55(1.52%)
NY金:1,274.2 ドル 4/11(火) ▲20.3(1.62%)
NYプラチナ:969.5 ドル 4/11(火) ▲29.5(3.14%)
ドル円:109.61 円 4/11(火) ▼1.33(1.20%)
→4/11(火)のその他主要マーケット指標

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