金プラチナ相場情報
Let's GOLD

★金プラチナ短期相場観★

住宅着工件数は1年ぶり低水準、ハリケーンがなくても低迷継続?
更新日:2017年10月19日(木)
米・住宅着工件数と建設許可件数の長期推移 2017年9月米商務省が発表した9月の住宅着工件数は年率換算で112.7万件。市場予想の117.5万件を大きく下回り、8月の118.3万件からも大幅減。昨年9月の106.2万件以来、1年ぶりの低水準となっています。

テキサスやフロリダを襲った大型ハリケーン「ハービー」と「イルマ」の影響が大きく、南部の着工件数は前月比-9.3%の大幅減となり、全米での前月比-4.7%の2倍。
ハリケーンの影響は予想以上に大きかった、という結果のようです。これを見越したように、株式市場や為替市場での反応は極めて限定的となりました。

ただし、ハリケーンがなかったとしても、堅調と言える結果となったかどうかは疑問も残るところです。
着工件数と、その先行指標となる建設許可件数の長期推移を見ると、金融危機前、2000年代前半以前と比較して大きく水準を切り下げた状態からの反発基調となっていますが、その水準は長期的な平均水準とされる150万件を大きく下回る状態が10年以上続いています。

最近では、着工件数は2016年10月の132.8万件がピークとなって、それ以降は減少傾向が続きます。建設許可件数も2015年6月の136.3万件がピークとなって110万件台の低迷期をはさんで今年1月には130.0万件まで回復。しかし、その後は130万件にも届かない失速状態が続きます。
好景気が続く間に、どこまで回復できるのか注目されます。

株高の流れがとまらず景気サイクルの変調も指摘され始める昨今、米国の住宅着工件数や販売件数が過去のピーク水準から大きく下方乖離している状況は、市場の安心感の一つとなっている面もありそうです。

NY金・日足チャート 2017/9/14 - 10/1818日のNY金相場は0.25%安となって3日続落。10月6日(1274.9)以来、2週間ぶりの安値水準。NYダウが4日続伸で終値ベースでも23000ドル台に到達し、NASDAQもドイツDAXも最高値更新、日経平均も12連騰達成と世界同時株高の様相となり、金利上昇、ドル高の流れも強まってNY金は軟調推移でNY朝には1280ドル割れ。ただし米9月住宅着工件数が予想を下回ったことをきっかけに下げ止まり、今朝の時間外には1280ドル前半での推移。90日移動平均線(1278)にもサポートされた形となり、この水準を維持できれば1300ドル台の上限までのレンジで保ち合い傾向へ。1270ドルを割り込むようだと下落トレンド再開となって当面の下値目安は1240ドル台辺りまで。

NYプラチナ・日足チャート 2017/9/14 - 10/18NYプラチナ相場は1.09%の大幅安で3日続落、10月9日(918.2)以来の安値圏。930ドル台から920ドル台へと水準を切り下げ、週初の高値950ドルからは30ドル弱の下落となって反発の流れは大幅に巻き戻し。920ドル前半での揉み合いで下げ渋りの状態を維持できるかどうか。上方向には90日移動平均線(947.5)から950ドルの水準が強めの抵抗水準となり、下方向には9月末から10月初旬の安値保ち合い下限となった910ドルが重要なサポート水準。ここを割り込んでしまうと今年安値更新トライへと向かい、下値目安は880ドル辺りまで。

ドル円・日足チャート 2017/9/14 - 10/18ドル円は0.66%のドル高円安となり、7月13日(113.27)以来3カ月ぶりのドル高円安水準。世界同時株高のリスク・オン相場となってきたことも追い風となって円安支援材料に、NY市場にかけて金利上昇とともにドル高の流れが強まると一時113円台まで上昇。低調となった9月の住宅指標を受けて一時的には失速も、ハリケーンの影響と割り切る様子で買い戻しの勢いが強まる状況に。9月末以降の抵抗水準となっていた113円手前の水準を上抜けつつあり、113円ラインとの攻防に。このまましっかり113円台に乗せることができれば、ドル高円安の流れがさらに進行する可能性も高まり、上値目標水準は114円台前半へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/18終値とチャート

19日の国内金価格は3日ぶりの反発で0.2%の小幅高。9日移動平均線(4990)が21日移動平均線(4988)をわずかにゴールデンクロスもこの水準が上値を押さえる形となって反発も限定的に。下落基調が続く21日移動平均線は下向きの短期トレンドを示し、軟調推移継続との見方が優勢となり、10月安値圏4940円前後を目指す流れ継続へ。

プラチナ価格は0.69%の反落で10月10日(3,570)以来の安値水準。90日までの全ての移動平均線が集中する3600円台から3620円台までの水準で下げ止まれず、下抜けの兆しとなって10月前半、週初までの反発の勢いは大きく後退。6月から7月まで長期底値保ち合いを形成した3550円近辺から3580円までの水準が意識される状況にも。
※参考:金プラチナ国内価格10/19とチャート

2017年10月19日(木)時点の相場
国内金:4,986 円 10/19(木) ▲10(0.20%)
国内プラチナ:3,597 円 10/19(木) ▼25(0.69%)
NY金:1,283.0 ドル 10/18(水) ▼3.2(0.25%)
NYプラチナ:924.6 ドル 10/18(水) ▼10.2(1.09%)
ドル円:112.92 円 10/18(水) ▲0.73(0.65%)
→10/18(水)のその他主要マーケット指標

←失業保険申請件数は44年半ぶり、フィリー指数の雇用は過去最大 10/20(金)
→ドイツZEW景況感、現況指数は株高とともに過去最高水準続く 10/18(水)
→3年ぶり高水準のNY連銀製造業指数が示唆するISM製造業の堅調推移 10/17(火)
→20週移動平均乖離率で金価格は最高値圏へ、プラチナは平均水準 10/16(月)

→ 最近よく読まれた記事
→ 明日の国内金プラチナ相場価格リアルタイム予想
→ PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン
→ PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン

トップページへ
金プラチナ短期相場観
金プラチナ価格予想
PIVOT指数
主要マーケット指標
地金相場週間推移
相場情報メール
年間高値安値
国債格付一覧
チャートギャラリー
相関性RANK
トレンドワード
純金積立
マーケットトピックス


★PCサイトはこちら★
★iPhone/スマホ★