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★金プラチナ短期相場観★

賃金上昇率は伸び悩み、10月も前月比-0.11%と減少幅拡大修正
更新日:2017年12月09日(土)
米雇用統計・平均時給と賃金上昇率 2017年11月米労働省が発表した11月雇用統計は全般的にはまずまずの好結果も、やはり賃金上昇率の伸び悩みに対して市場はややネガティブな反応を示しました。

・平均時給:前年比+2.47%・・・10月分が+2.43%から+2.32%へと下方修正されて2015年8月(+2.24%)以来2年2カ月ぶりの低水準となり、ここからは小反発。9月分も+2.83%から+2.79%へと小幅下方修正されたことで、最近+2.80%台を記録したのは2016年12月(+2.85%)と今年2月(+2.84%)の2回のみとなり、これをピークに失速状態が鮮明となりつつある状況にも。
3カ月平均では+2.53%となり、6月(+2.50%)以来5カ月ぶりの低水準、2016年5月以降の1年半では最低レベルに落ち込む失速状態。

なお、前月比では11月は+0.19%となったものの、10月は-0.04%から-0.11%へと下方修正され、2011年8月(-0.22%)以来、6年2カ月ぶり低水準へと減少幅拡大修正。
結果的に、リッチモンド連銀とダラス連銀の賃金指数が示唆していたとおり、11月の賃金上昇率も冴えない結果となってしまいました。
回復目安となる前年比+3.0%台への道は険しそうです。

その他指標では、
・非農業部門雇用者数(NFP):2カ月連続の+20万人超を記録し、3カ月平均では前月比+17.0万人、年間平均でも+17.4万人となり、いずれも前月からは増加、良好な結果。
・失業率:4.1%・・・2000年12月(3.9%)以来16年10カ月ぶり低水準となった10月から横ばい推移。
・U6失業率:8.0%・・・2001年7月(7.8%)以来16年3カ月ぶり低水準となった10月(7.9%)からは0.1%上昇。※回復目安8.8%をクリアする良好な水準。
・労働参加率:62.7%・・・横ばい推移。※3年半ぶり高水準となった9月の63.1%から大幅低下した状態。
・長期失業者の割合:23.8%・・・4月(22.6%)以来7カ月ぶりの低水準。※その4月は最近の好結果のピークで2009年1月(22.6%)以来8年3カ月ぶりの低水準、ただし回復目安とされる19.1%にはまだ届かず。

NY金・週足チャート 2017/6/19 - 12/88日のNY金相場は0.38%の続落で7月20日(1245.5)以来、4カ月半ぶりの安値水準。米国のつなぎ予算案可決による政府機関シャットダウン回避、欧州では英国のEU離脱交渉進展などを好感した市場はリスク選好優勢の地合いに。NY市場にかけてゆるやかな金利上昇、株高ドル高の流れに対して金は1250ドルをはさんでの揉み合い推移。米雇用統計発表直後には乱高下の反応で一時1244ドルまで下落も切り返して1250ドル半ばまで反発、しかしこれも一時的となって1250ドル付近に収束。短期的な下値目安1250ドル台で下げ渋る形となり、日足レベルでは十字線を形成して下げ止まりの可能性も示唆。今後の主要テーマはFOMCでの来年の利上げ見通しと米税制改革法案の年内成立可否の動向となり、目先の主要レンジは1240ドルから1260ドル台まで。
週間ベースでは-33.9ドル(-2.64%)と5月第1週(-3.26%)以来7カ月ぶりの大幅安となって3週続落。5カ月ぶりにわずかに割り込んだ52週移動平均線(952.3)にサポートされるかどうか。

NYプラチナ・週足チャート 2017/6/19 - 12/8NYプラチナ相場は1.21%の大幅安で6日続落。雇用統計発表後の小幅乱高下を経て一段安となり一時882ドルまで下落、2016年2月3日(880.1)以来、1年10カ月ぶりの安値水準に。NY引け後にかけては880ドル台後半へと小反発し、いったん下げ止まりへの可能性もわずかながらも示唆。しかし9月以降の長期保ち合い下方ブレイクに伴う売り圧力は強く、地合いは金との形成逆転、価格差も364.7ドルと2カ月ぶりの水準へと急拡大。90日移動平均線下抜け後にこれが抵抗水準となって下げ幅急拡大の流れはもう一段の継続も予想され、短期的な下値最大目安800ドル台半ばから、9月高値を起点としたN計算値による最大終着ポイント839.2ドル辺りまでが視野に。
週間ベースでは-56.9ドル(-6.05%)、昨年11月7日からの週(-6.1%)以来1年1カ月ぶりの大幅安となって3週続落。52週移動平均線に上値を押さえられての下方ブレイクでほぼ丸坊主状態の大陰線を形成。

ドル円・週足チャート 2017/6/19 - 12/8ドル円は0.36%のドル高円安となって続伸。米雇用統計を前に膠着状態、とはならず、米欧の政治的要因を背景にジリ高推移となって雇用統計前には113円台半ばに到達。賃金上昇率の伸び悩みを受けて113円10銭台まで下落も買い戻し圧力は強く、2時間後には発表前の水準を回復し、11月13日(113.62)以来4週間ぶりのドル高円安水準に。112円台前半の小幅保ち合い上抜けに伴う短期上昇トレンドは継続中、目先は今年の保ち合い高値圏となってきた114円を目指す流れでもう一段の上昇余地も。
週間ベースでは+1.32円(1.18%)で続伸。52週移動平均線(112.33)が抵抗水準となりつつあった状態から、これを上抜けて下ヒゲ陽線を形成、中期スパンでも強気地合いに。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/8終値とチャート

2017年12月09日(土)時点の相場
国内金:4,870 円 12/8(金) ▼28(0.57%)
国内プラチナ:3,495 円 12/8(金) ▼10(0.29%)
NY金:1,248.4 ドル 12/8(金) ▼4.7(0.38%)
NYプラチナ:883.7 ドル 12/8(金) ▼10.8(1.21%)
ドル円:113.49 円 12/8(金) ▲0.41(0.36%)
→12/8(金)のその他主要マーケット指標

←価格差はトリプルトップへ、プラチナ価格はトリプルボトムも 12/11(月)
→米11月雇用統計、賃金上昇率は前年比+2.7%程度の予想だが・・・ 12/08(金)
→米単位労働コストは低インフレを象徴する2四半期連続マイナス 12/07(木)
→輸入過去最大で米貿易赤字は9カ月、対中国赤字は2年ぶり水準に 12/06(水)

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