米中貿易戦争保留でリスク後退、ドル高基調は後退せず
更新日:2018年05月21日(月)
週末の米中通商協議を終え、米国側は中国製品に対する関税賦課を保留し、貿易戦争も保留。中国側は米国製品の購入を大幅に増やすことで合意、との発表。
当初言われていた中国の対米黒字「2000億ドル削減」など具体的な数字が示されることはなかったものの、双方ともに関税賦課をやめることで合意し、詳細についても今後詰めていくとの発表。また、知的財産権問題に関する協力強化でも合意したことも示され、当面の米中貿易戦争リスクは大きく後退した模様です。
リスク選好地合いでスタートした週明け東京市場では、為替ドル円は先週末から水準を切り上げて111円台再トライ、時間外の米10年債利回りも先週末の3.05%台から3.07%台へと反発の動き。NY金は1290ドル割れへとわずかに軟調推移、プラチナは880ドル台半ばの先週末水準で静かなスタート。
21日の国内金価格は0.14%の小幅続伸。1カ月続いた保ち合い推移からの下方ブレイクの巻き戻しが続き、再び以前の保ち合い水準へと回帰しようかという展開に。しかし90日までの移動平均線が集中したまま推移する4950円前後が抵抗帯として作用する可能性も。今年安値から4月高値までの38.2%戻し(4914)近辺が目先のサポート水準となり、割り込んでしまうと61.8%戻し(4868)となる4860円台までが次の下値目安にも。
週足・一目均衡表では転換線(4922)にサポートされて雲の上限(4942)との攻防。少し上には基準線(4960)、遅行線は26週前の高値4979円が抵抗水準。4980円以上へと水準を切り上げることができれば強気相場入り。年初からの下落基調の抵抗線を上抜けたところでもたつく状態が続き、雲の上限を超えられない状態が長引くようだと徐々に軟調な流れにも。
プラチナ価格は0.38%の反落となって週末の反発分を帳消し。値動きとしてはデッド・キャット・バウンスのような形となり、再び下値トライへの警戒感が高まる状況に。ここで反発できなければ一段安の展開となって3340円前後までが次の下値目安に。3400円台以上へと反発できれば超短期ダブルボトムを形成する形となり、反発局面継続で3460円近辺までの戻りも期待できそうな展開にも。
※参考:
金プラチナ国内価格5/21とチャート
週足チャートでは20週移動平均線からの-5%乖離ライン付近での推移が続き、-5%乖離ライン自体が先週の3382円から今週は3367円へと下落基調。52週移動平均線(3589)とこれを下回っての推移が続く20週移動平均線(3544)もいずれも下落基調でその乖離幅も拡大傾向。年初からの下落基調の抵抗線を上抜けてからの流れは続かず、再び下値模索の様相となり、2016年以降の下値サポートラインとの攻防状態。ここを割れると斜行三角形の下限の延長線上、3300円台前半が当面の下値サポート水準候補に。
2018年05月21日(月)時点の相場
国内金:4,936 円 5/21(月)
▲7(
0.14%)
国内プラチナ:3,388 円 5/21(月)
▼13(
0.38%)
NY金:1,291.3 ドル 5/18(金)
▲1.9(
0.15%)
NYプラチナ:886.5 ドル 5/18(金)
▼5.6(
0.63%)
ドル円:110.77 円 5/18(金)
▼0.07(
0.06%)
5/18(金)のその他主要マーケット指標
シカゴ連銀全米活動指数は伸び悩み、金利もドルも伸び悩み 05/22(火)ドル円の8週続伸は3年8カ月ぶり 05/19(土)フィリー指数は大幅上振れで21世紀最高水準へと再上昇 05/18(金)4月住宅着工件数は予想下振れも6カ月平均では10年ぶり高水準 05/17(木)
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