シカゴ連銀全米活動指数は伸び悩み、金利もドルも伸び悩み
更新日:2018年05月22日(火)
4月のシカゴ連銀全米活動指数は+0.34となり、3月の+0.32からは小幅上昇も市場予想の+0.48程度を下回りました。2月の+0.73、昨年10月の+0.86など最近のピーク水準に比べてもやや低調となり、伸び悩み。
なお、生産・所得は+0.27、雇用・労働時間は+0.10となっていずれも3月からは上昇。個人消費・住宅は-0.05、売上・受注は+0.02となっていずれも3月からは低下。
ゼロが過去平均の成長率を示すこの指標では、個人消費・住宅のみがマイナス圏となって過去平均をわずかに下回る成長率にとどまったことになります。
トレンドを示す3カ月平均では+0.46となり、12月(+0.46)以来4カ月ぶりの高水準。11月の+0.47が2010年5月(+0.54)以来7年半ぶりの高水準になっていたことから、この4月も過去8年間で3番目の高水準ということになります。
また、3カ月平均のプラス圏推移は7カ月連続となり、2015年1月までの11カ月連続以来、3年ぶりの高成長期を形成しています。
単月の数値としては伸び悩みの様子も見られるものの、米国の経済活動は依然として歴史的成長率を上回るスピードで高成長を続けているようです。
米長期金利上昇とドル高の流れもこの日は伸び悩みましたが、日足・週足レベルでのトレンドは依然上昇を続けています。
逆にこの日下げ渋ったNY金、大幅反発となったプラチナも、依然下落トレンドからは抜け切れていない状況です。
21日のNY金相場は0.03%の小幅反落。米中貿易摩擦懸念後退によるリスク選好とイタリア政局への警戒感によるユーロ安などでドル高の流れとなった東京時間には軟調な展開となり、欧州序盤には昨年12月26日以来5カ月ぶり安値となる1281ドルまで下落。しかし米10年債利回りは3.07%台で伸び悩み、対円で4カ月ぶり、対ユーロでは5カ月ぶりのドル高となったところでドル買いの流れも伸び悩み。NY市場にかけては反発の流れとなったNY金は先週末水準1290ドルを回復。下方向に行って来いの展開となって1290ドルをはさんでの保ち合いは4日連続。下値目安1270ドル台にはわずかに届かず反発した形にもなり、底堅さを確認して流れは徐々に反転方向へも。反発に向けてはまず1300ドルの大台回復がポイントに。
NYプラチナ相場は1.5%の大幅反発。金とともに軟調推移となった時間外には880ドルを割れて今年安値を更新、12月14日(877.2)以来5カ月ぶりの安値をつけて反転。売られ過ぎ状態からの買い戻し圧力も強まった反発局面では20ドル超の上げ幅となって900ドルの大台を回復。下値目安860ドル台には少し届かず、昨年安値872.4ドルも意識される877ドルまでで切り返した形となり、2番底をつけた可能性を残していったん反発局面入りの様相にも。900ドル台を維持できるかどうかが目先のポイントに。
ドル円は0.21%のドル高円安となって小幅反発。リスクオンの流れとなった東京市場では2月2日以来3カ月半ぶりに23000円台を回復した
日経平均に連れ、1月18日以来4カ月ぶりとなる111円40銭近辺まで上昇。しかし、
短期上値目安となっていた111円台前半で失速すると、ドル高調整の動きとなって欧州・NY時間には軟調推移。今朝の東京市場では111円ちょうど近辺での揉み合い状態に。日足レベルでは綺麗な上昇トレンドを維持しており、110円台半ばまでの調整はありか。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場5/21終値とチャート
22日の国内金価格は0.08%の小幅高で3日続伸。NY金の底入れの可能性に追随する動きとなり、ゆっくりとした反発の流れに。ただし4946円から4953円までわずか8円のレンジに9日から90日までの移動平均線が集中し、抵抗帯を形成する状態に。目先はこの水準との攻防がポイントとなり、超えられないようだと下値トライリスク再燃となり、4910円の節目水準が意識される展開へと逆戻りも。突破できれば従来の保ち合い上限4990円との攻防へも。
プラチナ価格は1.51%の大幅反発。短期ダブルボトムを形成しての急反発となって上げ幅としては3月12日(61円、1.74%)以来で今年2番めの大幅上昇。重なって推移する9-21日移動平均線(3435-3438)をわずかに上抜け、短期的な中立水準に到達。短期トレンドも好転しつつあり、目先は3460円近辺まで若干の上昇余地を残す状態。
※参考:
金プラチナ国内価格5/22とチャート
2018年05月22日(火)時点の相場
国内金:4,940 円 5/22(火)
▲4(
0.08%)
国内プラチナ:3,439 円 5/22(火)
▲51(
1.51%)
NY金:1,290.9 ドル 5/21(月)
▼0.4(
0.03%)
NYプラチナ:899.8 ドル 5/21(月)
▲13.3(
1.50%)
ドル円:111.00 円 5/21(月)
▲0.23(
0.21%)
5/21(月)のその他主要マーケット指標
リッチモンド連銀製造業指数も5月は急回復、賃金は過去最高 05/23(水)米中貿易戦争保留でリスク後退、ドル高基調は後退せず 05/21(月)ドル円の8週続伸は3年8カ月ぶり 05/19(土)フィリー指数は大幅上振れで21世紀最高水準へと再上昇 05/18(金)
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