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景気ウォッチャー調査、5カ月連続節目50割れでも回復一服?
更新日:2018年06月09日(土)
内閣府・景気ウォッチャー調査 2018年5月内閣府が発表した5月の景気ウォッチャー調査によると、現状判断DIは47.1。街角アンケートで3カ月前と比較した景気の現況があまりよろしくない、と答えた人が半数以上、という結果が5カ月連続。水準としては4月の49.0から大きく低下し、2016年9月(46.3)以来、1年8カ月ぶりの低水準に落ち込んでいます。
内訳としては家計動向関連が低調で45.2と1年8カ月ぶりの低水準。そのなかでも小売とサービス関連が1年8カ月ぶり低水準となり、小売関連は43.7と景況感低迷を牽引しています。
さらに2-3カ月後の景気見通しを示す先行き判断DIも49.2となり、昨年3月(48.5)以来1年2カ月ぶりの低水準に落ち込んでいます。

米国の景況感は高水準を維持し、欧州の景況感は今年に入って減速中ながらもまだ高水準にあることと比較すると、日本の景況感は大きく見劣りする状況です。これだけ見ればドル高円安、ユーロ高円安がもっと進行してもおかしくなさそうにも見えます。

しかし、実際には輸出企業に恩恵がある円安のほうが国内景気には好影響となりやすく、景気ウォッチャー調査の推移とドル円の推移もある低度の連動性が見られます。
今年4月に発表された日銀短観での大企業・製造業の想定為替レートが1ドル=109.66円。この水準を上回る円安となれば業績アップが見込まれる企業が多くなり、下回ればその逆で景況感にも悪影響。現状はこの分岐ライン付近に位置しています。
最近の推移でもドル円が110円超へと円安傾向なら景況感も上向き、今年年初の円高局面で110円を割れると現状判断DIも連動する形で節目の50を割り込んでいました。

5月の現状判断DIが急落したにもかかわらず、内閣府が「緩やかな回復基調が続いているものの、一服感がみられる」と表現した理由の一つも最近の円安基調にあるのかもしれません。 
しかし、足元では円安の流れは巻き戻しの兆しもあり、節目の110円超えへと円安基調が続くのかどうかは目先の米朝首脳会談やFOMC、ECB理事会など海外イベントの動向に委ねられる状況となっています。

国内の景況感も持ち直すかどうか、米欧金融政策と海外イベントの結果待ちという局面を迎えています。

NY金・日足チャート 2018/5/4 - 6/88日のNY金相場は0.3ドルの小反落。時間外には一時1296ドルまで売られ、NY朝にかけては1304ドルまで上昇。この日も1300ドルをはさんで上下5ドルに満たない小動きに終始。この水準との決別を名残惜しむかのように6営業日連続で1300ドルの大台ラインをはさんで上下動。この水準付近での保ち合い推移は足掛け4週間。5月の月間平均価格が1304.1ドル、6月はここまでの平均で1300.98ドル。現在進行中のG7では共同宣言が発表されない見通しとも伝えられ、波乱の1週間の幕開けにも。次週の米朝会談、FOMC、ECB理事会などを経て、1週間後には現状水準から大きく乖離している可能性も十分想定され、次回1300ドルラインに戻ってくるのは当分先のこととなる可能性も。上方向にトレンドが形成されれば当面の目標水準は1340ドル前後、下方向なら1250ドル台へ。
週間ベースでは+3.4ドル(0.26%)と小幅に反発。週足でも52週移動平均線(1299.7)との攻防が4週連続。

NYプラチナ・日足チャート 2018/5/4 - 6/8NYプラチナ相場は5.4ドルの反発。時間外の897ドルから堅調推移の展開で908ドルまで上昇して週末に。900ドル台を中心とする小幅保ち合いは半月経過。5月の平均価格は905.6ドルで6月はここまでで904.2ドル。月間平均では2016年1月(856.2)以来、2年5カ月ぶりの低水準。月間平均では既に二番底をつけた状態にあるものの、安易に反発方向を予想するのもやや難しいところ。しかし、短期局面としては金が上方向に抜け出せばそれに追随する可能性は高く、当面の目標水準は最大で980ドル付近も。下方向なら2年5カ月前の安値圏を目指す流れとなって最大目標は830ドル台まで。
週間ではわずかに-1.0ドル(0.11%)の小反落。52週移動平均線(945.1)からは大きく下方乖離水準での保ち合い。

ドル円・日足チャート 2018/5/7 - 6/8ドル円は0.12%のドル安円高となって小幅続落。東京市場午前の109円80銭台が高値となって欧州時間には109円20銭までの円高、その後109円60銭まで反発もNY市場では動意縮小で109円台半ばに収束。これまでは利上げ決定のFOMC後には円高となる傾向が強かったものの、今回は前後にビッグイベントもあり、利上げ見通しペース加速の有無によっても従来のパターンが加速するか、あるいは逆方向に大きく動き出す可能性も。年内利上げ見通し3回維持となり、G7や米朝会談で何らかの波乱、ECBの強気見通しなどがあればドル安円高の勢いが強まり、108円台半ばの節目を割り込む可能性もあり、円高トレンド形成なら当面の目標水準は106円台前半まで。逆の展開で200日移動平均線(110.18)超えなら円安トレンド形成への可能性、目標水準は112円台も。
週間ではわずかに+0.02円(0.02%)で小幅に続伸。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/8終値とチャート

2018年06月09日(土)時点の相場
国内金:4,899 円 6/8(金) ▼19(0.39%)
国内プラチナ:3,406 円 6/8(金) ▼33(0.96%)
NY金:1,302.7 ドル 6/8(金) ▼0.3(0.02%)
NYプラチナ:905.7 ドル 6/8(金) ▲5.4(0.60%)
ドル円:109.55 円 6/8(金) ▼0.13(0.12%)
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