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インフレ2%弱継続で3月FOMCでの見通しも「辛抱強く」継続へ
更新日:2019年03月02日(土)
個人消費支出物価指数(PCEデフレーター)2018年12月米商務省から1カ月遅れで発表された12月の個人消費支出物価指数(PCEデフレーター)は前年比+1.75%。原油価格が急落した月でもあり、10月の+2.01%から2カ月連続の低下となり、1月以来11カ月ぶりの低水準にとどまりました。
食品とエネルギーを除いたコアPCEは前年比+1.94%となり、市場予想通りの水準でほぼ横ばい推移。6年ぶりにFRBの目標水準中央値2%を超えた7月(+2.04%)以降は+1.9%前後での横ばい推移が続きます。

内訳では商品が前年比-0.2%となって1年半ぶり低水準。このうち耐久財関連は2月の-2.4%から徐々に上昇傾向となり、12月には-1.1%。耐久財以外の商品は6月の+3.1%をピークに低下傾向となり、12月には+0.2%。
サービス価格は前年比+2.6%での横ばい推移が3カ月続き、それ以前でも直近2年間では+2.8%が最高。
相変わらず、インフレ加速の兆しは見られない状況のようです。

パウエルFRB議長は先日、「昨年の生産性向上により、インフレ加速のリスクなしに賃金が上昇する一段の余地が生じた」ことを指摘しています。つまり、労働市場の力強さが続く現状から賃金も上昇傾向にあるものの、これが必ずしもインフレ押し上げにはつながらない可能性がある、ということのようです。
だから、今後の利上げに対しては「辛抱強く」なれるとし、現状では「インフレ率押し上げ圧力の兆候は目立たない」との見解。

クラリダFRB副議長は「物価の大幅な伸びが予想される場合でも判断を急ぐべきではない」とまで言っています。「インフレが予想外に高進するリスクよりも、無用に引き締めを行うことで不当に景気回復を阻害するリスクのほうが大きい」との発言も。

FRB正副議長はともに、政策金利の変更は「今後のデータ次第」ともしています。インフレ動向次第で利上げも据え置きも、場合によっては引き下げも辞さない臨機応変の構え。

インフレ率2%弱の状態が続き、加速の兆候すら見られない現状からは、今月のFOMCでの見通しも「辛抱強く(patient)」というキーワードが継続使用されることになりそうです。

NY金・日足チャート 2019/1/25 - 3/11日のNY金相場は-16.9ドル、1.28%の大幅安となって5日続落。1月25日(1298.1)以来、5週間ぶりの安値水準となり、1300ドルの大台割れ。5日続落となるのは2月7日まで以来、3週間ぶりで今年2度め。20日移動平均線(1321.6)を下抜けて調整局面が加速。時間外には1310ドル台での揉み合いからジリジリと値を下げる展開となり、NY朝には1310ドル割れも、米2月ISM製造業景況指数が予想を下回り2年3カ月ぶり低水準となったことを受けて1310ドル台半ばへと反発。しかし、これも一時的にとどまってドル高と金利上昇の流れが再開。ドルインデックスは96ポイント割れからの買い戻しが急速に進行し、米10年債利回りも5週間ぶり高水準となる2.75%台へと一段高。急反落となったNY金は1300ドルを割れるとNY引け後には一時1290ドル台前半まで下落。下値目安1300ドル付近にしっかり到達したことで調整一服ともなりやすい状態も、ドル高と金利上昇の流れが続くようならもう一段の下げも。昨年8月以降の上昇幅の38.2%戻しに相当し、年初の保ち合い水準でもある1280ドル台が次のサポート候補に。
週間ベースでは-33.6ドル(2.52%)で3週ぶりの反落。下げ幅としては昨年安値をつけた8月13日からの週(-34.8ドル、2.85%)以来、半年ぶりの大幅下落。

NYプラチナ・日足チャート 2019/1/25 - 3/1NYプラチナ相場は-11.5ドル、1.31%の大幅安となって6日ぶりの反落。金の調整にも連れる形で時間外に870ドル割れ、NY朝の反発後には一段安の展開となってNY引け後には一時860ドル割れ。12月安値からの上昇幅の23.6%戻し(856.0)付近まで下げた形となり、最低限の調整幅には到達した格好。もう一段の調整進行なら38.2%戻し(841.2)となる840ドル台が次の目安にも、逆に上値トライ再開となって高値再更新となれば890ドル台までが次の上値目安にも。
週間ベースでは+17.8ドル(2.1%)で3週続伸。3週続伸以上は昨年1月半ばまで(6週続伸)以来、1年1カ月ぶり。

ドル円・日足チャート 2019/1/28 - 3/1ドル円は50銭超のドル高円安となって3日続伸。12月19日(112.45)以来2カ月半ぶりのドル高円安水準での一段高。保ち合い上方ブレイクと200日移動平均線上抜けに伴い、にわかに動意づいた格好。東京時間には財新発表の2月中国製造業PMIが予想を上回ったことをきっかけに堅調推移となって前日高値超え、日経平均の200円超の上昇とともに一段高となって今年高値も更新。欧州時間には112円ラインでいったん上値を押さえられ、ISM製造業景況指数が下振れると一時111円60銭台まで下押しも金利上昇とドル高の流れは続き、急反発で112円台へと上昇。上値目標112円台半ばまで、もう少しの上昇余地も。
週間ベースでは+1.23円(1.11%)で4週続伸。4週続伸は昨年5月以来。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/1終値とチャート

2019年03月02日(土)時点の相場
国内金:5,029 円 3/1(金) ▲1(0.02%)
国内プラチナ:3,329 円 3/1(金) ▲27(0.82%)
NY金:1,299.2 ドル 3/1(金) ▼16.9(1.28%)
NYプラチナ:863.7 ドル 3/1(金) ▼11.5(1.31%)
ドル円:111.92 円 3/1(金) ▲0.53(0.48%)
→3/1(金)のその他主要マーケット指標

←トランプ牽制にもドル高、国内金価格は2週間ぶり5000円割れ 03/04(月)
→米朝会談決裂も米GDP上振れで金利もドルも急反発 03/01(金)
→英国景況感はブレグジット決定直後を下回り5年8カ月ぶり低水準 02/28(木)
→住宅価格も頭打ち、米住宅市場は減速基調も 02/27(水)

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