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★金プラチナ短期相場観★

米求人件数は過去2番めの高水準、7ヵ月連続前年比1.6倍超
更新日:2021年12月09日(木)
米・求人件数 2021年10月米労働省が発表した月次求人労働異動調査(JOLTS:Job Openings and Labor Turnover Survey)で、10月の求人件数は1103.3万件。市場予想の1046.9万件程度を大幅に上回り、9月からも43.1万件の増加。3ヵ月ぶりの増加で7月(1109.8)に次いで過去2番めの高水準。
今年3月に700万件を超えて以降、7月まで5ヵ月連続で過去最高を更新した後、1060万件台で2ヵ月連続の低下でピークアウトの兆しのように見えましたが、再び最高水準付近へと急増。
前年比では3月の+43.66%から4月には前年比+98.55%へと急騰、ほぼ前年比2倍となり、その後増加ペースは減速して6月には前年比+60%台、10月時点でも前年比+60.53%。7ヵ月連続で前年比1.6倍超という状態が継続。

この結果、10月の失業者数741.9万人を求人件数が大幅に上回り、その差361.4万件。
失業者数を求人件数が上回る状態は5月以降10月まで、6ヵ月連続。7月にはその差200万件台へと急増し、10月まで4ヵ月連続200万件超、2ヵ月連続で過去最大を更新。
失業者数は11月雇用統計で687.7万人と順調に減少し続けてはいるものの、求人件数も拡大ペースを維持してその差も拡大、労働者不足が解消されない状況を示唆。

なお、求人率が9月の6.7%から10月は6.9%へと上昇し、7月(7.0)以来で過去2番めの高水準となったのに対し、採用率は6月の4.7%から低下、8月から10月までは3ヵ月連続4.4%での横ばい推移。求人の増加に採用が追いついていない状況を示唆。

また、自発的離職を示す離職率は10月に2.8%となり、過去最高となった9月の3.0%からは低下。低下は5ヵ月ぶり。
雇用者数や失業率、失業保険申請件数などからは順調な回復基調が確認される一方で、労働市場の歪も散見される状態も続きます。

NY金・日足チャート 2021/11/3 - 12/88日のNY金相場は+0.8ドル、0.04%の小幅続伸。時間外は1780ドル台半ばから小幅に水準を切り上げて保ち合い上限1790ドルとの攻防へ、90-200日移動平均線(1789.9-1791.5)のダブル・レジスタンスを挟んでの揉み合いからロンドン市場では一時1週間ぶり高値となる1790ドル台半ばまで上昇。しかし、米ファイザーが3回目の接種でオミクロン株に対しても高い効果があることが確認されたと発表すると、リスク選好の流れとなってNY市場にかけて1780ドル付近まで急反落。NY午後の自律反発も1780ドル台後半までにとどまってNY引け後には1780ドル台半ばへ、ほぼ元の水準へと収束。重要イベント前の保ち合い上抜けトライには失敗、あらためて1760ドルから1790ドルまでの保ち合いレンジを維持してブレイクチャンスをうかがう展開に。上抜け再トライに成功なら1810ドル程度までが短期上値目標、下限割れの場合には一段安の展開を余儀なくされて9月末安値圏、1730ドル前後までが下値目安。

NYプラチナ・日足チャート 2021/11/3 - 12/8NYプラチナは+5.9ドル、0.62%高で3日続伸。前日に940ドルの節目を上抜けたことに伴う短期上値トライの流れが続き、この日の時間外は950ドル付近から堅調推移。NY金の上値トライにも追随し、ロンドン市場では一時960ドル超え。短期上値目標960ドル近辺にもしっかり到達したことで一服感、オミクロン株リスク後退に伴うNY金の小幅急反落に追随するのも必然の展開となり、NY午前には一時940ドル台前半まで下落。ただし下押し圧力も緩和されつつあり、NY午後の自律反発局面では950ドル台後半まで戻し、主要レンジを950ドル台へと小幅に切り上げようかという状態にも。目先は上値トライ一服の様相も、上方向への次の節目980ドルトライへの機会待ち、という状況にも。

ドル円・日足チャート 2021/11/4 - 12/8ドル円は14銭のドル高円安、0.12%高で3日続伸。113円40銭台を中心に小幅揉み合い推移の展開が東京・欧州序盤まで続き、113円30銭付近の安値をつけた後、ファイザー・ワクチンのオミクロン株効果報道を受けてドル高円安の流れへ。113円70銭台まで急騰し、前日高値を上抜けると高値では113円90銭台まで上昇も、20日移動平均線(113.98)にも上値を押さえられる形となって失速するとNY終盤には113円50銭台まで反落。今朝の東京市場では113円70銭台へと上値再トライの様相にも。113円20銭の節目上抜けに伴う短期上値目標114円台半ばを目指す流れ継続へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/8終値とチャート

9日の国内金価格は+23円、0.32%高で4日続伸。11月30日(7153)以来、10日ぶりの高値。11月高値(7483)から12月安値(7036)までの23.6%戻し(7141)も達成し、反発局面形成に向けては最低限のノルマを果たしたような格好にも。10月後半以降の保ち合い水準半ばにも到達し、過去の推移からも比較的居心地の良い水準で一服感も。上方向への次の節目は38.2%戻し(7207)、これを超えると過去の保ち合い水準も上抜け、半値戻し(7260)や21日移動平均線(7263)も視野に。

プラチナ価格は+37円、0.97%高で4日続伸。11月30日(3876)以来、10日ぶりの高値。それでも低下基調が続く9日移動平均線(3784)は上抜けたものの、11月高値(4320)から12月安値(3717)までの23.6%戻し(3859)には少し届かず。これを突破すると90日移動平均線(3936)から38.2%戻し(3947)、3940円近辺が抵抗水準となる可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格12/9とチャート

2021年12月09日(木)時点の相場
国内金:7,142 円 12/9(木) ▲23(0.32%)
国内プラチナ:3,832 円 12/9(木) ▲37(0.97%)
NY金:1,785.5 ドル 12/8(水) ▲0.8(0.04%)
NYプラチナ:955.9 ドル 12/8(水) ▲5.9(0.62%)
ドル円:113.69 円 12/8(水) ▲0.14(0.12%)
→12/8(水)のその他主要マーケット指標

←失業保険申請件数は52年ぶり低水準、4週移動平均も100%回復 12/10(金)
→輸出入は過去最大、米貿易赤字は過去最大から急縮小 12/08(水)
→世界のインフレ高騰を牽引、米11月CPIはさらに上昇? 12/07(火)
→高値保ち合い均衡水準で迎えるタカ派転換後初のFOMC 12/06(月)

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