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介入効果でドル円のボラ急拡大、年間平均では14年ぶり
更新日:2022年09月28日(水)
ドル円の1日当たりの変動値幅・年間平均 2022年9月27日27日のドル円は欧州時間の144円付近からNY午後の144円90銭までのレンジで上下動。この日の変動値幅は84銭となり、9月5日以来、3週間ぶりの小動き。しかし1日当たりの変動値幅としては、昨年の年間平均58銭の1.45倍。

今年2月末には、ロシアのウクライナ侵攻を受けてリスク回避の流れとなってドル円のボラティリティも急拡大。3月以降は米FRBの利上げスタートによるドル高進行、さらに春以降はインフレ進行も止まらず米ドルの一段高とともにボラティリティも一段と拡大。
大幅利上げ観測によってドル高とボラ拡大の勢いが一段と増した夏場を経て、国内では円安進行が徐々に問題視され、9月には政府・日銀による円買いの為替介入。

介入効果で一段と拡大することになったドル円のボラティリティ、1日当たりの変動値幅としては2022年の年間平均は27日時点で1.22円。
英国のEU離脱と米大統領選で市場が大荒れとなった2016年の年間平均1.21円を上回り、世界金融危機の2009年も上回り、リーマンショックの2008年(1.41)以来、14年ぶりの高ボラティリティとなっています。
月間平均では1.77円となり、コロナショックの2020年3月(1.95)以来、2年半ぶりの高ボラティリティ。それ以前では、バーナンキショックとなった2013年6月(1.77)、リーマンショック直後の2008年10月(2.64)、11月(1.80)などに次ぎ、2005年以降では5番めの高水準。歴史的にも大荒れの月、となっています。

145円台に接近すると、再び介入警戒感が強まることとなり、もしそうなれば前回(5円)程の急落はないとしても3円から4円程度の急落は想定されそうです。なければないでドル円は一段高となって24年前の高値水準147円60銭台を試しに行く展開も予想されそうです。
どちらにしても高ボラ状態がもうしばらく続く可能性は、高そうです。

NY金・日足チャート 2022/8/23 - 9/2727日のNY金相場は+2.8ドル、0.17%の小反発。前日NY引け後に1630ドルを割り込んだところが底値?となる可能性を残しての反発局面となった時間外、ロンドン市場では1640ドル台を回復し、NY朝には1650ドルにワンタッチ。しかし調整の動きとなっていた米10年債利回りが3.9%台へと急上昇した流れを受けてNY午後には1640ドル割れ。NY引け後には1630ドル台半ばで下げ渋る状態も、上げ幅を消して日足では上ヒゲを残す形となり、反発というよりも下げ一服状態に。反発に向けては1650ドルの早期回復が重要ポイント、1680ドル台が当面の抵抗水準。これを突破できれば一定の反発局面形成へ、1720ドル近辺までを目指す流れとなる可能性も。下方向へは引き続き1600ドル近辺が短中期下値警戒水準。

NYプラチナ・日足チャート 2022/8/23 - 9/27NYプラチナは-3.2ドル、0.38%安で5日続落。9月6日(833.9)以来、3週間ぶりの安値。5日続落は9月1日まで以来、4週間ぶりで今年6度め。850ドル近辺からゆるやかな反発基調でNY朝には一時860ドル台前半まで上昇。しかしNY金の反落にも追髄する形となってNY午後には850ドル割れ、NY引け後には840ドル近辺へと一段安の兆しにも。この日の変動値幅は18.0ドルにとどまって今年の平均30.9ドルの6割弱の小動きとなり、下落局面一服の兆しのようにも見えるものの、9月安値(796.8)から高値(943.5)までの61.8%戻し(852.8)近辺では下げ止まり切れず。次のサポート候補となりうる節目は76.4%戻し(831.4)、830ドル近辺。

ドル円・日足チャート 2022/8/24 - 9/27ドル円は14銭のドル高円安、0.1%の小幅高で3日続伸。東京市場の時間帯は144円30銭近辺から60銭近辺までの小幅レンジでのもみ合い推移、欧州時間序盤につけた安値は144円05銭近辺。144円台を維持して切り返す展開となった欧州・NY時間は米10年債利回り上昇にも連れて144円90銭近辺まで上昇。9月の消費者信頼感指数、リッチモンド連銀製造業指数、8月の新築住宅販売件数がいずれも市場予想を上回る好結果となったことにもサポートされた格好も、NY午後には米10年債利回りの伸び悩みとともに失速。それでもNY終値ベースでは今年高値を上回り、1998年8月18日(144.92)以来、24年1ヵ月ぶり高値も更新。引き続き146円台半ばを短期上値目標に一段高への可能性も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/27終値とチャート

28日の国内金価格は+20円、0.24%高で3日ぶりの反発。8月安値(8168)から9月高値(8698)の76.4%戻し(8293)を達成し、中期重要水準8200円近辺手前では下げ渋って反発の兆し、という状態に。地合い回復に向けては61.8%戻し(8370)近辺回復が必須となり、8280円の節目割れへと反落の場合には8230円近辺までを下値目安に一段安、中期重要水準との攻防にも。

プラチナ価格は-23円、0.54%安で4日続落。9月7日(4230)以来、3週間ぶりの安値。下落スピードは鈍化も、9月安値(4052)から高値(4603)の半値戻し(4328)、ほぼ水平状態の90日移動平均線(4302)などを次々に下抜け、61.8%戻し(4262)も意識される水準に。90日線の早期回復が反発に向けてのポイントに。
※参考:金プラチナ国内価格9/28とチャート

2022年09月28日(水)時点の相場
国内金:8,300 円 9/28(水) ▲20(0.24%)
国内プラチナ:4,276 円 9/28(水) ▼23(0.54%)
NY金:1,636.2 ドル 9/27(火) ▲2.8(0.17%)
NYプラチナ:846.9 ドル 9/27(火) ▼3.2(0.38%)
ドル円:144.85 円 9/27(火) ▲0.14(0.10%)
→9/27(火)のその他主要マーケット指標

←米長期金利上昇とドル高急進からの巻き戻しでNY金も下げ渋り 09/29(木)
→ドイツIFO景況感、不確実性はコロナ以来の高水準に 09/27(火)
→混沌の9月末、国内金価格の重要なサポート水準 09/26(月)
→円安・ユーロ安にポンドも急落、ドル独歩高で金も急落 09/24(土)

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