不確実性急騰の4月、ドイツIFO景況感指数は下げ渋り
更新日:2025年04月25日(金)

ドイツの4月IFO景況感指数は低下予想に反して上昇。
景況感指数は86.9。市場予想の85.2を上回って3月の86.7から+0.2の小幅上昇、4ヵ月続伸で9ヵ月ぶりの高水準。ただし前年比では-2.2ポイントで8ヵ月連続の前年割れと低調。
現況指数は86.4。前月から+0.7で続伸、8ヵ月ぶりの高水準。期待指数は87.4。9ヵ月ぶり高水準となった3月から-0.3。また、不確実性指数が前月から+1.9ポイントの急騰で2年4ヵ月ぶりの高水準。
業種別では、製造業が-18.1。前月から-1.5、3ヵ月ぶりの反落も8ヵ月で2番めの高水準。2年連続マイナス圏推移で低調は低調。期待が著しく悲観的に。
サービス業は-0.8。前月から+0.3で小幅に続伸、6ヵ月連続マイナス圏推移が続くなかで6ヵ月ぶりの高水準。期待はやや懐疑的に。
貿易は-27.0。10ヵ月ぶり高水準となった3月から-3.2、4ヵ月ぶりの反落で9ヵ月ぶりの急低下。3年2ヵ月連続マイナス圏で回復基調の兆しは急失速。期待は再び悲観的。
卸売は-27.7。前月から-3.2の急低下で4ヵ月ぶりの反落、3ヵ月ぶり低水準。3年2ヵ月連続マイナス圏。建設業は-21.9。+2.4で3ヵ月続伸、1年11ヵ月ぶりの高水準。3年2ヵ月連続マイナス圏。
トランプ関税の影響でドイツでも不確実性が急激に高まる4月、先行き見通し悪化に伴い、今週発表された2025年のドイツ経済成長見通しでは、政府もIMFもゼロ成長見通し、23日にはドイツ連銀総裁も3年連続リセッションの可能性への警戒感を示唆。
先行きへの警戒感だけは急速に高まっているようです。

24日のNY金は+54.5ドル、1.65%の反発。3320ドルの節目割れに伴う短期下値目安3260ドル近辺に対しては前日NY市場でつけた安値3270.8ドルまでで折り返し。2日間の大幅調整を終えて自律反発の流れはこの日のアジア時間まで継続、3300ドル近辺の安値から3370ドル台後半の高値まで急騰して一服。ロンドン・NY市場にかけては3320ドル近辺から3350ドル近辺までのレンジで上下動、ウォラーFRB理事の「関税の影響で労働市場悪化なら利下げ支持」などFRB高官からのハト派発言にもサポートされてNY引け後には3360ドル台へと堅調推移。3290ドルから3430ドルまでが目先の主要レンジとなり、高値保ち合いの様相に。これを下抜けるようなら3200ドル近辺までを目安に調整再開へ、上抜けるようなら3500ドル近辺までを目安に最高値更新再トライへ。

NYプラチナは+0.7ドル、0.07%の小幅続伸で4月2日(995.2)以来、3週間ぶりの高値。980ドルの節目との攻防は6日連続、この日は980ドルを挟んで上下10ドルにも満たない小幅レンジで揉み合い状態に。変動値幅9.7ドルは今年の平均24.9ドルの4割弱、今年最小で昨年3月26日(9.7ドル)以来、13カ月ぶりの小動き。ロンドン・NY午前にかけては980ドル超えでの推移が優勢も高値は980ドル台半ばまで、NY午後には980ドル割れへと失速状態となり、またしても節目上抜けには失敗。7度めの正直となれば今年最高値(1063.8)更新を目指して一段高トライの流れへ。960ドルの保ち合い下限割れの場合には今年最安値(878.3)圏トライへ。

ドル円は-92銭、0.64%の反落。前日の大幅上昇の半値戻しとなり、142円半ばの節目上抜けに伴う短期上値目標144円台後半を目指した流れは前日NY終盤の143円半ばまでで失速。この日は東京朝の143円40銭近辺が高値となって軟調推移。トランプ大統領が前日には解任を否定したパウエルFRB議長を再び非難する発言などもあり、143円割れへ。142円後半での保ち合いとなって東京市場を通過すると、欧州時間には142円前半へと水準を切り下げ、安値となった142円20銭台では下げ渋り。トランプ大統領の「中国と会談している」発言なども好感されてNY午後には142円後半へと反発。22日の140円割れで底値をつけた可能性を残しての反発局面はいったんストップした状態も、リスク回避の巻き戻しの流れが優勢となる状況は続き、143円半ばの節目を上抜けると上値再トライへ、短期上値目標は145円台前半へ。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場4/24終値とチャート
25日の国内金価格は+161円、0.96%高で3日ぶりの反発。NY金の大幅反発に追随する形で最高値圏での保ち合い形成の様相にも。16710円から16990円までが目先の主要レンジとなり、その中央付近に位置してゴールデンウィーク入り。今年の平均騰落値幅138円分下落すると下限付近へ、上昇した場合には最高値更新へ。主要レンジ上抜けなら17100円近辺までが短期上値目標。主要レンジ下限割れなら保ち合い崩れで16600円割れへと調整局面形成へ。
週間ベースでは+256円、1.54%高で3週続伸。
プラチナ価格は+12円、0.25%の続伸。4月3日(5005)以来、3週間ぶり高値圏で一段高となり、4820円の節目上抜けに伴う短期上値目標4900円の大台近辺にもしっかり到達。短期目標到達で一服となってゴールデンウィーク入り。NYプラチナが節目との攻防を突破すると追随する展開で5000円の大台超えへと向かう可能性も。反落となって逆方向への流れに追随した場合には4月の今年安値圏が再び意識される可能性も。
週間ベースでは+95円、1.98%の続伸。
※参考:
金プラチナ国内価格4/25とチャート
2025年04月25日(金)時点の相場
国内金:16,874 円 4/25(金)
▲161(
0.96%)
国内プラチナ:4,901 円 4/25(金)
▲12(
0.25%)
NY金:3,348.6 ドル 4/24(木)
▲54.5(
1.65%)
NYプラチナ:980.3 ドル 4/24(木)
▲0.7(
0.07%)
ドル円:142.55 円 4/24(木)
▼0.92(
0.64%)
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