金プラチナ短期相場観
トレンドを示す12月の騰落率、金相場は4年連続下落回避への攻防
更新日:2014年12月25日(木)
掉尾の一振と言われるだけあって、なぜか年末には上昇傾向が強まりやすい日経平均の12月の月間騰落率を見ると、2007年に-2.4%と下落したのを最後に2008年から6年連続上昇中。世界金融危機からの回復時期にあった2009年には12.9%の上昇、第2次安倍政権がスタートした2012年も10.1%と大幅上昇。昨年も3.3%上昇の堅調推移となり、第3次安倍政権がスタートした今年もここまで2.26%の上昇中。7年連続上昇もほぼ確実の状況となっています。
ここ数年では、日本の景気回復に向けた政権への期待度を数値化したような上昇率のようにも見えます。
ドル円相場の2007年以降では4勝3敗、今年は既に11月末の118円60銭台から1.8円の上昇となっており、5勝3敗の勝ち越し維持濃厚。近年では円高末期の2010年-3.0%、2011年-0.8%と、円高圧力の緩和傾向を示し、2012年5.2%、2013年2.8%と2連勝、そして今月の1.52%上昇。これもドル高円安の勢いが鈍化傾向にあることを示しているかのような上昇率に。
NYプラチナ相場は、2007年以降では5勝2敗。2007年から2010年まで4連勝後、2011年-9.9%、2012年-4.1%と連敗、2013年は0.2%とわずかに上昇も今年は既に-1.67%の下落で敗色濃厚。2011年末以降の下落トレンドを象徴しているようです。
NY金相場は3勝4敗。近年は2011年-10.3%、2012年-2.2%、2013年-3.9%と3連敗。そして今年の12月は前月末の1,175.2ドルからわずかに1.7ドル下落、-0.14%の状況。4年連続の下落回避に向けた攻防が続きます。
長期下落トレンド脱出をかけた攻防、とも言えそうです。
24日のNY市場は短縮取引、金相場は0.38%安となり3日続落。新規失業保険申請件数が予想を下回り、労働市場の改善傾向を示したことで1,170ドル台後半から前半へと水準を切り下げてそのまま終了。11月13日以来、約1ヶ月半ぶりの安値水準となり、短期下落トレンド進行中。クリスマス休暇明けには目標水準1,150ドル台に向けてもう一段の下落が予想される。
プラチナ相場はわずかに0.05%の反落。今年最安値圏からやや反発した水準での横ばい推移。11月以降の安値サポート水準1,190ドル台後半を下抜けた状態をキープし、下落トレンド中の調整局面での一服。下値ターゲット1,160ドル近辺を目指す展開。
ドル円は0.16%の小幅安で6日ぶりの反落。好調な雇用指標には10銭程度の急騰局面も勢いは続かず失速気味。120円台前半での膠着状態はもう1日継続か。ドル高円安方向への勢いは減速した状態が続き、このまま反落へと向かう可能性への警戒感もやや高まりつつも、121円台半ばまでの上値余地を残す状況。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/24終値とチャート
25日の国内金価格は0.43%の続落。NY市場は金も為替も開店休業状態につき両者ともに調整もやむなし。4,910円台のレジスタンスからの反落状態継続で4,820円台のサポートラインとの間でレンジ形成へ。国内は年末へと向かうなか、海外市場はクリスマス休暇明けから新年相場入り。足元では軟調推移継続中の金価格も年末年始にかけて相応の変動の可能性も。上方向へのレンジブレイクなら4,970円台辺りを目指す可能性、下方向へのサポートライン割れなら4730円近辺まで下値余地拡大の可能性。
プラチナ価格は5日ぶりの反落も0.16%の小幅安。12月8日5,094円から17日4,840円までの下落幅の38.2%ライン4,937円付近が抵抗水準としての存在感を増しつつある状況。広めのレンジ内で方向感は喪失気味、下押し圧力のほうがやや優勢か。重要なサポートライン4,840円を下抜けの場合には大幅下落の可能性が高まることにも警戒要。
※参考:金プラチナ国内価格12/25とチャート
- 2014年12月25日(木)時点の相場
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国内金 : 4,869 円 12/25(木) ▼21(0.43%) 国内プラチナ : 4,914 円 12/25(木) ▼8(0.16%) NY金 : 1,173.5 ドル 12/24(水) ▼4.5(0.38%) NYプラチナ : 1,191.1 ドル 12/24(水) ▼0.6(0.05%) ドル円 : 120.49 円 12/24(水) ▼0.20(0.16%)
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