金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

中国の春節でも金相場は下がらないが春節のアノマリーにも変化が

更新日:2015年2月18日(水)

本日から中国の春節休暇入り。本日2月18日から24日までの1週間は旧正月の大型連休となり、中国人観光客が日本にも大勢押しかけ、爆買いにより日本経済を刺激します。その爆買いパワーを持つ中国人達が国外旅行や国内旅行、帰省などで不在となり、中国株式市場も1週間の休場。
その影響もあり、春節には金相場も下げやすい、と言われることもありますが基本的には関係ありません。
むしろ、これまでの春節では、NY金相場は上昇するケースのほうが圧倒的に多くなっています。

ここ数年で春節の期間に金相場が下落したのは、2009年以降では2013年のみで、それ以外の年は全て上昇していました。
そして、この春節の期間に金相場が上昇すると年間トータルでも上昇、春節に下落すると年間トータルでも下落する、というアノマリーも成り立ちつつありました。
2009年から2013年までは、金相場と春節のアノマリーどおりとなっていました。しかし、昨年は春節の期間に20ドルほど上昇したのに対し、年間トータルでは惜しくも-1.51%の下落となり、方向性が逆向きとなってしまいました。

金相場と春節のアノマリーとしては、「方向性が一致する」から「一致しやすい」状況となっていますが、年初からの上昇分をほとんど吐き出してしまった現在の金相場の今後の動向を占う上では、春節期間の動向は重要な参考情報となります。

なお、2013年に金の宝飾品を爆買いした中国のおばさん達の金買い意欲が後退した2014年には、中国全体の金消費需要は38%激減しています。
日本で電化製品などを爆買いする中国のおばさん達が、再び金の宝飾品などを爆買いするためには、金相場がもう一段安となる必要もありそうです。

NY金・日足チャート 2015/1/15 - 2/17連休明けの17日、NY金相場は1.51%の大幅反落で1月8日以来、1カ月と1週間ぶりの安値水準へ。ギリシャ問題軽視・楽観ムードは続き、協議進展期待もありドル高の流れが加速するとサポートライン化しつつあった1,220ドル付近を割れたことで急落。1203.3ドルまで下落し、目標水準1,200ドル前後にほぼ到達。多少の行き過ぎはあっても比較的一服感も出やすい水準となり、1,230ドルの抵抗線を超えると1,250ドル前後までの反発も。

NYプラチナ・日足チャート 2015/1/15 - 2/17プラチナ相場は2.53%の大幅反落。金に連れ安となって1,190ドル台のサポート水準を割れたことにより急落。目安となっていた昨年安値更新トライに向かうと、安値でも終値でもあっさりとこれを更新。2009年7月以来、5年7カ月ぶりの安値水準となり、急落後の急反発も見込めるものの、さらなる下落余地も1,150ドル台辺りまで拡大。上方向には1,210ドルが節目となり、抜けると1,230ドル近辺までの反発余地も。

ドル円・日足チャート 2015/1/19 - 2/17ドル円は4日ぶりの反発で0.64%のドル高円安。118円台前半では底堅く、コンスタントな反発基調となり、118円台半ばの節目割れによる下値トライはダマシに終わった可能性も。117円台半ばまでの下値警戒感を若干残しながらも118円台半ばから120円台半ばまでのレンジが意識される。12月以降の三角保ち合い上限を改めて上抜けたことにより、上値トライへと向かう可能性も再拡大。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/17終値とチャート

18日の国内金価格は1.08%の大幅続落。円安度合いを上回るNY金の急落により、1月15日以来1カ月ぶりに5,000円の大台割れ。チャート上はきれいな下落トレンドを描き、やや行き過ぎの状態へ。現状水準で下げ止まらない場合のサポートライン候補は4,900円近辺。

プラチナも1.38%の大幅続落。下値目標水準4,890円近辺で下げ止まるかどうかの懸念どおりに大きくオーバーラン。しかし予想された円高リスクによるものではなく、NYプラチナが下げ止まらなかったことが大きく、さらに下落余地を残すことにも警戒。現状水準は12月に2度サポートされた節目水準。本日の黒田日銀総裁会見で円安サポートが強まるかどうかも変動要因に。
※参考:金プラチナ国内価格2/18とチャート

2015年2月18日(水)時点の相場
国内金4,966 円 2/18(水) ▼54(1.08%)
国内プラチナ4,846 円 2/18(水) ▼68(1.38%)
NY金1,208.6 ドル 2/17(火) ▼18.5(1.51%)
NYプラチナ1,177.0 ドル 2/17(火) ▼30.5(2.53%)
ドル円119.24 円 2/17(火) ▲0.76(0.64%)

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