金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

2015年 ドル買い金買いで国内金価格が大幅上昇した日々

更新日:2015年12月28日(月)

ここ数年間は米ドルと金との逆相関性が強く、ドルが買われると金は売られ、ドル売り局面では金が買われやすくなる傾向が顕著になっています。ドル買いの状況はドル円相場にも強く反映されるため、ドル円相場とNY金相場の値動きにも常時強めの逆相関関係が見られます。プラチナ相場も金に連動しやすい特性上、ドル円との逆相関が強めとなります。
しかし、時折りドル円と金相場が同じ方向へ動くこともあり、ドル買い円売りと金買いが同時進行すると国内金価格は大幅上昇します。逆にドル売り円買いで金も売られるケースでは国内金価格は大幅下落に。

2015年のドル円相場とNY金・プラチナ相場が同一方向に動き、結果的に国内金・プラチナ価格が大幅上昇、または大幅下落となった日々を振り返ります。
なお、国内金価格の年間トータルはここまで-445円(-9.07%)、1日あたりの平均騰落値幅は絶対値で29円(0.59%)。プラチナの年間では-1269円(-25.53%)、1日の平均は40円(0.94%)。

1月19日:金+125円(2.48%、NY+0.96%、ドル円+1.18%)プラチナ+95円(1.90%、NY+0.52%)
スイスショック(1/15)後のドル円反発フェーズ。NY金(プラチナ)は年初の上昇トレンドがスイスショックで加速。金価格5039→5164円。プラチナ5007→5102円。なお、この前営業日16日(スイスショック明け)に金価格がプラチナ価格を逆転。※国内金価格の上昇率は2015年最大。
1月21日:金+98円(1.90%、NY+1.35%、ドル円+1.05%)プラチナ+90円(1.77%、NY+1.35%)
NY金(プラチナ)年初の上昇トレンド最終局面。IMFの世界経済成長見通しの引き下げなどを材料にNY金は一段高、日銀追加緩和期待で円安も加速。金5161→5259円(2013年高値を上抜け)。プラチナ5089→5179円。翌22日にはNY金・プラチナともに今年最高値を記録、明けて23日に国内金価格は21世紀最高値となる5298円へと上昇。プラチナも今年最高値5193円に。

4月27日:金-86円(1.75%、NY-1.62%、ドル円-0.54%)プラチナ-83円(1.77%、NY-1.35%)
FOMCへの警戒感からNY金は軟調推移。米3月耐久財受注下振れでドル売り。金4921→4835円。プラチナ4679→4596円。
8月25日:金-127円(2.62%、NY-0.52%、ドル円-3%)プラチナ-252円(5.87%、NY-3.47%)
中国ショック。リスク回避の株価暴落・大幅円高急進後大幅反発の流れに対し、逆相関の金は急騰後に急反落。プラチナはリスク回避の買いが限定的となり下げ幅拡大。金価格4854→4727円。プラチナ価格は2015年最大の下落率で4290→4038円。
9月29日:金-86円(1.81%、NY-1.21%、ドル円-0.47%)プラチナ-162円(4.11%、NY-3.01%)
グレンコア・ショック。リスク回避要因が世界最大手の商品取引商社の破綻懸念だったことで円高に加えて商品市場も全面安。金価格4750→4664円。プラチナは2012年8月以来3年1カ月ぶり安値水準へ、3937→3775円。

12月7日:金+100円(2.22%、NY+2.16%、ドル円+0.46%)プラチナ+133円(3.69%、NY+3.91%)
米11月雇用統計上振れ。ドラギショックの影響からかドル買いは限定的。NY金もプラチナも前日3日に最安値をつけた後の反発基調が継続。金価格4495→4595円。プラチナ3604→3737円。
この後、米国の利上げが決定するFOMCに向けて金もプラチナも急反落、金価格は12月15日に4433円、プラチナは14日に3507円、いずれも今年最安値を記録。

※国内金価格の下落率最大は7月21日の-3.4%(-166円)、プラチナ価格の上昇率最大は10月13日の+4.01%(158円)。

2016年もドル高円安傾向と金相場の下落傾向はまだしばらく継続する、との見方とともに、ドル高円安の終焉と商品価格の下げ止まり、特に金相場は先行して反発へ、といった予想も聞かれ始めています。年後半にかけては、後者の予想が現実味を帯びてくる可能性もそれなりに高まるのではないかとも考えられます。
大きな流れが徐々に変わり始める時期には、ドル円と金相場が同じ方向へ動くケースも増加することが予想されます。

28日の国内金価格は0.11%の小幅反発。クリスマス休暇明けのNY金時間外も為替も小動きで先週末からほぼ変わらずの状態。国内金価格も今年最後の三角保ち合い先端付近で動き出しが待たれる状況。方向感はゆるやかに上昇傾向、4500円突破なら4600円台半ばへと上昇トレンド加速へ。4440円割れなら今年安値更新で4300円台へ。

国内プラチナ価格は0.52%の続伸。NYプラチナが880ドル台から890ドルをうかがう堅調推移を維持していることで国内価格を押し上げ、先週末の三角保ち合い上方ブレイクの流れが継続、3週間ぶりの高値水準へ。戻り売り圧力が急激に強まることがなければ3750円台辺りまでは上値を伸ばしそうな状況。
※参考:金プラチナ国内価格12/28とチャート

2015年12月28日(月)時点の相場
国内金4,462 円 12/28(月) ▲5(0.11%)
国内プラチナ3,701 円 12/28(月) ▲19(0.52%)
NY金1,075.9 ドル 12/24(木) ▲7.6(0.71%)
NYプラチナ884.2 ドル 12/24(木) ▲16.1(1.85%)
ドル円120.20 円 12/25(金) ▼0.18(0.15%)

12/24(木)のその他主要マーケット指標

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