金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

中小企業楽観指数はやや減速も依然過去最高水準付近

更新日:2018年10月10日(水)

米中小企業楽観指数 2018年9月米中小企業の業界団体(NFIB:National Federation of Independent Business)が発表した9月の中小企業楽観指数は107.9。過去45年間の調査史上で最高水準となった8月の108.8からは若干の減速となりましたが、1983年7月の108に次いで今年7月と並び、史上3番目の高水準を維持しています。
また、楽観見通しを示した経営者の割合を示す、見通し楽観指数は33。これも過去最高となった今年5月と8月の34からはわずかに1ポイントの低下。
米国の労働人口の半分を占めるとも言われる中小企業の楽観度合いは、依然として過去最高水準付近にあることが示されています。

なお、雇用面での好調が続いており、過去3カ月の賃金アップの割合とダウンの割合との差を示す指数は37%となり、5月の35%を上回って過去最高を更新。売り手市場のために賃金押し上げ圧力が強いことも示されています。
今後、雇用統計の賃金上昇率押し上げ要因にもつながりそうです。

また、チャート上では2016年11月のトランプ大統領当選後にこの指数が急騰しており、2018年にかけてさらに上昇基調となっています。
9月に21年ぶり高水準となったISM非製造業景況指数の推移と比較しても、その違いは鮮明です。
減税や規制緩和の政策が大きく貢献していることを示し、特に中小企業ではトランプ大統領当選とともにその期待感が一気に高まったことが示されています。そして、その後もトランプ政権はその期待を裏切ることなく、中小企業の楽観度合いを下支えし続けています。

この状況に対する向かい風要因にもなり得るFRBの利上げ継続に対して、トランプ大統領は我慢ならない様子です。

NY金・日足チャート 2018/9/5 - 10/99日のNY金相場は+2.9ドル、0.24%の反発。前日時間外に1190ドル台を回復した流れも上値は1190ドル半ばまでと限定的。3連休明けの米10年債利回りが続伸でスタートし、一時3.25%台まで上昇し、ドル買いの流れも強まったことで戻り売りのNY金は再び1190ドル割れ。NY市場では上昇一服となった米10年債利回りが3.20%台へと反落し、ドル売りとともにNY金は買い戻されて1190ドル台へと再反発。結果的には1190ドルをはさんでの揉み合いとなって下げ渋る状態にもあるものの、引き続き下値トライへの警戒感は残り、少し勢いが強まれば今年安値再トライで1160ドル台も意識される展開にも。目先は1210ドルを上限に保ち合い継続か、下値トライ再開か、という状態に。1210ドル超へと水準を切り上げることができれば流れも好転し、1240ドル台辺りまでを目標に上昇トレンド形成へも。

NYプラチナ・日足チャート 2018/9/5 - 10/9NYプラチナ相場は+10.6ドル、1.3%の大幅高となって4日ぶりの反発。時間外の反発局面では前日高値をわずかに上回る828ドルまで上昇して反落。NY朝にかけては前日安値手前、814ドルまでで切り返すと830ドル手前まで急反発。乱高下状態も下へ行って来いの展開で下ヒゲ陽線を残し、右肩上がりの20日移動平均線(820.5)にもサポートされてNY引け後には830ドル台を試す場面もあり、堅調さを取り戻す勢いも。ただし目先は840ドルがやや強めの抵抗水準にも。突破できれば一段高の展開で上値目標は870ドル台も。
金との価格差は362.6ドルとなり、3月16日(362.1)以来7カ月ぶりの水準まで縮小。

ドル円・日足チャート 2018/9/5 - 10/9ドル円は20銭のドル安円高となって4日続落。9月26日(112.69)以来2週間ぶりのドル安円高水準に。米10年債利回り上昇に連れて欧州序盤には113円40銭近辺まで上昇も、米10年債利回りの反落に連れてドル安の流れとなって113円ラインとの攻防へ。NY時間にはトランプ大統領の「インフレの問題はない、FRBがやっていることは好きではない」との利上げ牽制発言もあり、ヘイリー国連大使の年末辞任発表もマイナスイメージに映った様子で112円80銭台へと軟調推移。引き続き112円台半ばから前半を目安に調整局面継続の様相に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/9終値とチャート

10日の国内金価格は-2円、0.04%の小幅安となって4日続落。9月28日(4620)以来、2週間ぶりの安値水準に。下方向への節目となる4620円を下回らなかったことで4730円までの広めのレンジを維持して横ばい推移傾向の展開も予想されるものの、流れは徐々に軟調方向にも。ゆるやかな下落に転じた9日移動平均線(4689)を上抜けてこのラインを支えることが短期トレンド回復へのポイントに。4620円割れなら下落局面形成で下値目安は4530円近辺まで。

プラチナ価格は+18円、0.56%高となって4日ぶりの反発。3200円の大台ラインで下げ止まって水平状態の9日移動平均線(3218)を再度上抜け、ゆるやかな短期上昇トレンドをかろうじて維持する状態。上方向への節目3260円を突破することができれば上昇トレンド再加速となって次の上値目標は6月末高値圏3330円近辺まで。逆に3200円の大台を割り込むと短期トレンド逆転の可能性が高まり、下値目標は3100円の大台ライン付近まで。
※参考:金プラチナ国内価格10/10とチャート

2018年10月10日(水)時点の相場
国内金4,634 円 10/10(水) ▼2(0.04%)
国内プラチナ3,221 円 10/10(水) ▲18(0.56%)
NY金1,191.5 ドル 10/9(火) ▲2.9(0.24%)
NYプラチナ828.9 ドル 10/9(火) ▲10.6(1.30%)
ドル円112.95 円 10/9(火) ▼0.21(0.19%)

10/9(火)のその他主要マーケット指標

世界同時株安のリスクオフにも金市場は蚊帳の外 10/11(木)

中小企業楽観指数はやや減速も依然過去最高水準付近 10/10(水)

米長期金利上昇で警戒感高まる金市場 10/9(火)

失業率は48年ぶり低水準でも賃金上昇率は加速せず 10/6(土)

米8月製造業受注は前月比+2.3%で11カ月ぶりの伸び率も 10/5(金)


短期相場観~よく読まれた記事一覧

明日の国内金プラチナ相場価格リアルタイム予想

PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン

PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン


RSS金プラ短期相場観 RSSリーダーで金プラチナ短期相場観を購読


ページの先頭へ