金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

90日移動平均1600ドル超後の金価格推移:2011年と2020年

更新日:2020年7月23日(木)

90日移動平均1600ドル超後の金価格推移:2011年と2020年 2020年7月22日2020年7月22日、NY金価格は終値で1865.1ドルに達し、90日移動平均は1719.3ドルまで上昇してきました。90日移動平均の水準としては2013年1月16日(1719.4)以来、7年半ぶりの高値水準。
90日移動平均が1700ドルを超えたのは、2011年11月上旬から2012年1月後半まで、2012年3月上旬の1週間、2012年11月末から2013年2月上旬まで、そして今年、7月9日に1700.8ドルに達して以降、1700ドル台での推移が続きます。

このチャートは、90日移動平均が1600ドルに到達した日からの経過営業日数を横軸として、金価格の推移と90日移動平均線を2011年と2020年とで比較。
2011年のスタート日は9月5日、2020年は4月27日。
90日移動平均の過去最高値は、2011年12月14日の1737.9ドル。この時の金価格はNY終値で1663.1ドル。
チャート上では右端、90日移動平均が過去最高値に到達したのは、1600ドル到達から67営業日後。1700ドル台では23日め。

NY終値で過去最高値1891.9ドルとなった2011年8月22日の90日移動平均は1567.3ドル。1600ドルにも達していないのでこのチャートには含まれません。
なお、ザラ場ベースでの過去最高値1923.7ドルを記録した2011年9月6日のNY終値は1876.9ドル。チャート上では1日め。

2011年の時には、価格水準がピークアウトして60営業日以上経過して、ようやく90日移動平均線もピークアウトしました。90日移動平均線のピークアウト前には、90日移動平均線をはさんで価格は乱高下しました。
今年ここまでの金価格は、90日移動平均線を上回る水準での安定推移が続きます。

2011年と2020年では、90日移動平均線は似たような推移となっていますが、価格推移は全く異なります。
乱高下状態で高値を更新した2011年が逆V字なら、今年はしっかりと足場を固めながら水準を切り上げ、逆U字にでもなりそうな展開となっています。

NY金・日足チャート 2020/6/17 - 7/2222日のNY金相場は+21.2ドル、1.15%高となって4日続伸。2011年9月6日(1873.3)以来、8年10ヵ月半ぶりの高値。ヒューストンにある中国総領事館閉鎖が新たな米中対立激化要因となる一方、トランプ政権での失業保険上乗せ給付延長期待とコロナワクチン早期実用化期待が高まる強弱材料混在のなか、市場はリスク選好の株高・ドル安優勢の展開。前日の急騰の余韻が残るNY金は東京午前の時間帯に一段高となって1860ドル台ヘ。しかし強弱材料に1840ドル半ばから1860ドル半ばまでのレンジで乱高下、NY午後にようやく落ち着いたのが1860ドル台半ば。NY引け後には1870ドル前後へと水準を切り上げて高止まり。終値ベースでの過去最高値1891.9ドルが意識され、さらにはその先にザラ場ベースでの最高値1923.7ドルを見据えてイケイケの状態のようにも。通常ならそれなりの調整も必要となるところだが・・・

NYプラチナ・日足チャート 2020/6/17 - 7/22NYプラチナは+38.5ドル、4.19%高で4日続伸。2日でほぼ100ドル、4日合計120ドル超の急騰局面を形成し、2月24日(974.2)以来、5ヵ月ぶりの高値。時間外は920ドル台を中心に保ち合い推移、NY午前の金の急騰に追随して960ドルまで上昇。NY引け後には970ドルにワンタッチ後960ドル割れ。1月の今年高値(1046.7)から3月の今年安値(562.0)までの76.4%戻し(932.3)を大きく上回り、コロナショックでの急落後の戻り高値、5月高値940ドルも突き抜けて、ほぼ急落前の水準を回復した状態に。ただし、価格水準が過去のピークを超えてもオシレータ系のピーク水準が切り下がる逆行状態が複数指標で見られ、反落警戒感も急上昇。今年安値からここまでの上昇幅の23.6%戻し(867.8)辺りまでが当面のサポート候補にも。

ドル円・日足チャート 2020/6/18 - 7/22ドル円は40銭弱のドル高円安となって0.36%の反発。東京時間は日経平均の反落に連れて軟調推移も前日安値106円70銭近辺で下げ渋り。前日NY終盤から何度試してもこの水準を割れないことで、欧州・NY時間にかけては買い戻しの展開へ。リスク選好のドル安・円安の流れでは、クロス円の堅調推移にサポートされて円安優勢、欧州時間に107円ラインでの攻防を突破するとNY午後には一時107円30銭付近まで上昇。しかし、抵抗水準を超える程の勢いもなく失速。円高方向へと傾斜し始めたかに見えた流れは巻き戻され、保ち合い下限を106円80銭へと切り下げてくじら幕相場延長へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/22終値とチャート

2020年7月23日(木)時点の相場
国内金6,908 円 7/22(水) ▲63(0.92%)
国内プラチナ3,309 円 7/22(水) ▲112(3.50%)
NY金1,865.1 ドル 7/22(水) ▲21.2(1.15%)
NYプラチナ957.4 ドル 7/22(水) ▲38.5(4.19%)
ドル円107.19 円 7/22(水) ▲0.38(0.36%)

7/22(水)のその他主要マーケット指標

新規失業保険申請件数4ヵ月ぶりの増加で金価格は最高値トライ 7/24(金)

90日移動平均1600ドル超後の金価格推移:2011年と2020年 7/23(木)

金ETFも買い支え、NY金は高値圏での一段高 7/22(水)

7年7ヵ月ぶり低水準、実質金利低下が牽引する金高騰 7/21(火)

合意難航のEU復興基金、妥結なら金の押し目? 7/20(月)


短期相場観~よく読まれた記事一覧

明日の国内金プラチナ相場価格リアルタイム予想

PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン

PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン


RSS金プラ短期相場観 RSSリーダーで金プラチナ短期相場観を購読


ページの先頭へ