金プラチナ短期相場観

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7年7ヵ月ぶり低水準、実質金利低下が牽引する金高騰

更新日:2020年7月21日(火)

実質金利とNY金 2020年7月20日米10年債利回りは今年、年初の1.8%台からコロナショックとなった2月後半に急低下、1.3%台を割れて過去最低を更新すると3月9日には0.56%台まで低下。株価急落となった3月半ばには一時1.1%台まで急上昇する場面もあったものの、その後は0.6%台まで低下して落ち着いた状態が続きます。
これに対して期待インフレ率(BEI:Break Even Inflation rate)は年初の1.7%辺りから3月に急低下、3月19日には0.50%まで低下し、その後は上昇傾向となって7月17日時点では1.46%。3月4日(1.46%)以来、4ヵ月半ぶりの水準を回復。

この結果、米10年債利回りから期待インフレ率を差し引いた実質金利は年初の0.3%付近から2月後半に急低下、3月半ばの乱高下を経てマイナス圏に定着。10年債利回りが0.6%台へと収束して横ばい推移となっていくのに対し、期待インフレ率のコロナショックからの回復基調に伴い、実質金利は5月までの-0.4%台から徐々に低下、7月20日時点では-0.85%まで低下してきました。2012年12月11日(-0.85%)以来、7年7ヵ月ぶりの低水準となっています。

2018年秋、NY金が1200ドル付近で推移していた頃、実質金利は1.1%付近。そこから実質金利は低下基調がスタートし、NY金は上昇トレンドが始まりました。
NY金と実質金利との関係性は逆相関関係が極めて強く、米10年債利回りとの逆相関をほぼ常時上回るレベルで強めの逆相関を示します。足下ではNY金と米10年債利回りの90日相関係数が-0.649にとどまっているのに対し、NY金と実質金利との90日相関係数は-0.932。

期待インフレ率は年初と比較しても上昇余地を残しています。米10年債利回りが現状水準での横ばい推移が続くようなら、実質金利はさらに低下していくことになります。
実質金利低下に牽引されての金の高騰局面は、もう少し続く可能性がありそうです。

NY金・日足チャート 2020/6/15 - 7/2020日のNY金相場は+7.4ドル、0.41%の続伸。週明け時間外はユーロ安ドル高の流れにも押されて軟調スタートとなって1806ドルまで下押し。EU首脳会議での復興基金で折り合いがつかず、協議延長となったことなども材料に。しかし1800ドルラインが意識されると底堅く、東京午後の時間帯からユーロドルの買い戻しとともに徐々に押し目買いの様相に。欧州時間に水準を切り上げてNY市場では1810ドル台後半での推移となり、一時1820ドル台まで上昇。ワクチン期待からの欧米株高の流れのなかでも堅調推移となり、終値ベースでは今年高値、8年10ヵ月ぶり高値となった7月8日の1820.6ドルに次ぎ、2週間ぶり高値。先週までの斜行三角保ち合いをわずかながらも上抜ける形となり、1820ドルが目先の抵抗線とならなければ高値再更新トライへの可能性が高まる状態に。1840ドル台辺りまでが当面の上値目標。

NYプラチナ・日足チャート 2020/6/15 - 7/20NYプラチナは+8.3ドル、0.98%の続伸。金に連れる展開で東京時間には850ドルから845ドルまで小幅に下押し後、堅調推移となってNY朝には860ドル台へ。一時868.6ドルまで上昇し、短期上値目標は870ドル付近に到達。達成感もあり、直後には850ドルまでの急反落など乱高下を経てNY午後には860ドル台で落ち着いた状態に。パラジウムも2ヵ月ぶりに2100ドル付近まで急騰し、シルバーは約4年ぶりとなる20ドル台を回復するなど、貴金属全面高の流れにもサポートされた格好にも。一服感はありながらも、流れは好転しつつあり、再度870ドル方向へ上値を試すような展開にも。

ドル円・日足チャート 2020/6/16 - 7/20ドル円は26銭のドル高円安、0.24%の反発。東京市場朝は五十日の買いで仲値に向けて急騰、107円50銭台まで上昇し、2週間ぶり高値をつけて失速。欧州時間にかけてはユーロ高主導のドル安優勢の展開で軟調推移、それでも107円付近では下げ渋り、NY時間には107円30銭台までのレンジで保ち合い推移。106円90銭から107円30銭台までの小幅レンジでくじら幕相場を形成しての保ち合い推移が継続。長期保ち合い崩れからのボラティリティ拡大への可能性も警戒され、上方向なら6月高値109円台後半、下方向なら3月の急落後の戻り水準104円台前半までが目標水準にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/20終値とチャート

21日の国内金価格は+34円、0.5%の続伸となり、15日の6816円を29円上回って4営業日ぶりの過去最高値更新。調整方向へと向いそうで向かわない、下げ渋るNY金に支えられ、9日移動平均線を割り込みそうで割り込まない国内金価格は、6801円まで上昇してきたその9日移動平均線にサポートされ、強気相場は1ヵ月経過してもなお継続の様相にも。NY金の高値更新トライへの可能性とともに一段高への可能性、6890円近辺までが当面の上値目標に。

プラチナ価格は+24円、0.76%高で3日続伸。6月9日(3207)以来6週間ぶり高値となり、5月高値3220円台を上値目標に堅調な流れが進行。上昇し始めた21日移動平均線(3106)の下で90日移動平均線(2988)も下げ止まりつつあり、短期上値目標に到達できれば徐々に中期トレンドも持ち直し方向へも。
※参考:金プラチナ国内価格7/21とチャート

2020年7月21日(火)時点の相場
国内金6,845 円 7/21(火) ▲34(0.50%)
国内プラチナ3,197 円 7/21(火) ▲24(0.76%)
NY金1,817.4 ドル 7/20(月) ▲7.4(0.41%)
NYプラチナ857.9 ドル 7/20(月) ▲8.3(0.98%)
ドル円107.26 円 7/20(月) ▲0.26(0.24%)

7/20(月)のその他主要マーケット指標

金ETFも買い支え、NY金は高値圏での一段高 7/22(水)

7年7ヵ月ぶり低水準、実質金利低下が牽引する金高騰 7/21(火)

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