金プラチナ短期相場観

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雇用とインフレの「一段と顕著な進展」まで、大規模緩和継続

更新日:2020年12月17日(木)

FOMC・GDP見通し 2020年12月コロナ禍の一年を締めくくるFOMCでは、大規模金融緩和を「今後数カ月にわたって」継続するのではなく、デユアルマンデート、雇用とインフレに「一段と顕著な進展」が見られるまで継続することを声明文に明記し、フォワードガイダンスを強化。
経済見通しでは、今年の成長率を9月時点での-3.7%から-2.4%へとマイナス幅を縮小、プラス転換見込みの2021年も+4.0%から+4.2%へと引き上げ。2022年も+3.0%から3.2%へと引き上げ。

FOMC・失業率見通し 2020年12月11月雇用統計で6.7%まで低下している失業率では、2021年末見通しを5.5%から5.0%に引き下げ、2022年は4.6%から4.2%へ引き下げ、2023年は4.0%から3.7%へ引き下げてほぼコロナ前の水準を回復するとの予想。

FOMC・コアPCEインフレ見通し 2020年12月10月時点で前年比+1.4%となっていたコアPCEインフレ見通しでは、2021年には+1.8%、2022年には+1.9%へといずれも前回からは0.1%ずつ引き上げ、2023年には2%到達見通しは変わらず。

また、FF金利予想ドットチャートでは中央値こそ前回から変わらなかったものの、2023年のゼロ金利据え置き予想のドットが前回の13から今回は12へとわずかに1個減少、その分1回の利上げ予想が2名から3名へと増加。

経済見通しが引き上げられ、FF金利見通しもわずかながらもタカ派方向へと傾斜したことから、声明文発表直後には米10年債利回りが0.9%台で小幅に跳ね上がり、ドル高も急進、NY金は小幅に急落で反応。
しかし、意図しない方向へとマーケットが反応したことを是正するようにパウエルFRB議長は会見で、声明文の緩和継続表現の変更は極めて「強力」であることを主張。ワクチン進展は非常にポジティブながら、その「タイミング、生産、分配、効果には大きな試練と不確実性」が伴うとし、景気回復ペースが減速傾向にあることにも言及し、「今後の道筋は極めて不確実」であることを強調しました。

マーケットの流れはパウエル議長の意図した方向へと切り返し、終わって見れば無風に近い状態ともなり、あと数年、雇用とインフレの「一段と顕著な進展」を待つ状態が改めてスタートしたことになります。ただし、今後の道筋が「極めて不確実」であることも意識しておかなければなりません。

NY金・日足チャート 2020/11/11 - 12/1616日のNY金相場は+3.8ドル、0.2%の小幅続伸で12月8日(1874.9)以来、1週間ぶりの高値水準。FOMCに向けては多少の期待感もあったのか時間外から堅調気味に推移、1850ドル台から1860ドル台へと水準を切り上げ、ロンドン市場ではユーロドル急騰に連れて1860ドル台後半へと一段高。仏・独、ユーロ圏製造業・サービス業PMI12月速報値がいずれも市場予想を上回る好結果、特にサービス業が大幅改善となったことが背景。しかし、NY市場にかけては巻き戻しの展開となって1850ドル台へと反落。引け後のFOMC声明文発表後には期待はずれ感からか1850ドル割れへと10ドル程の急落で反応。しかし、パウエルFRB議長の会見とともに持ち直しの展開となって1870ドルまで急反発。上値目標となる12月高値(1879.8)、1880ドル近辺まで若干の上昇余地を残し、この後欧州・NY時間にかけて米指標のポジティブ・サプライズ等がなければもう一段買われる可能性も。

NYプラチナ・日足チャート 2020/11/11 - 12/16NYプラチナは-3.9ドル、0.38%の反落。欧州時間までは金の堅調推移にも連れる展開で1040ドル台から1050ドル台へ、高値では1058.4ドルまで上昇し、短期上値目標1060ドル前後に到達。目標到達に伴う達成感から、NY市場にかけてのドル買い金売りに連れた反落局面では加速、1030ドル台まで下げてFOMC直後には一時1020ドル台半ばまで急落。ただし、切り返した流れでは1040ドルを回復。目先は再度上値トライの可能性も残しながら一服感からの保ち合い形成の動きにも、サポート候補は1020ドル近辺。

ドル円・日足チャート 2020/11/12 - 12/16ドル円は22銭のドル安円高、0.21%の続落。11月6日(103.36)以来、1ヵ月半ぶり安値圏での軟調推移。東京時間からジリジリとドル安基調の流れ、欧州時間にはユーロ圏PMIの好結果を受けてのユーロドル急騰に連れて103円20銭台まで下落。米大統領選直後の急落局面でつけた11月9日安値103円25銭以来の安値では下げ渋る形となり、現時点ではダブルボトム形成への可能性も残す状態にも。NY市場にかけてはドル安の巻き戻しとなって103円半ばへ、FOMC直後には長期金利急騰に追随、一時103円90銭台まで急騰もパウエル会見とともに急反落で103円40銭台へ。イベント通過でいったん落ち着きそうな様子も短期軟調トレンドは継続中、短期下値目安102円台半ばまでもう少しの下落余地も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/16終値とチャート

17日の国内金価格は+46円、0.68%の続伸。前日の200日移動平均線(6729)と21日移動平均線(6709)上抜けに続いて9日移動平均線(6744)も上抜け。並びだけは短期上昇トレンドに向けた構図へ、しかし21日線は下落基調が続き、90日移動平均線(7025)もはるか上方で下落基調。8月最高値を起点とする下降チャネルの上限ライン付近にも到達し、ここから先は微妙な水準にも。6830円の節目を上抜けることができれば6890円から6900円の大台回復が次の目標となり、ここまで到達できれば下降チャネル脱出へ。

プラチナ価格は-9円、0.24%の反落。9日移動平均線(3704)上抜けを維持し、強気のパーフェクトオーダーの構図も継続ながら、節目の3730円目前での失速感も否めない状態にも。目標到達に伴う一服状態のNYプラチナの上値再トライがなければ節目突破も困難な状況に。突破できれば3800円の大台回復トライへ、できなければ小さなラウンドトップを形成しての反落警戒感も。3640円の下値サポートを割れると3550円台辺りまでの短期ダウントレンドにも。
※参考:金プラチナ国内価格12/17とチャート

2020年12月17日(木)時点の相場
国内金6,780 円 12/17(木) ▲46(0.68%)
国内プラチナ3,714 円 12/17(木) ▼9(0.24%)
NY金1,859.1 ドル 12/16(水) ▲3.8(0.20%)
NYプラチナ1,035.4 ドル 12/16(水) ▼3.9(0.38%)
ドル円103.46 円 12/16(水) ▼0.22(0.21%)

12/16(水)のその他主要マーケット指標

12月雇用統計調査対象週、失業保険申請件数は14週ぶり高水準 12/18(金)

雇用とインフレの「一段と顕著な進展」まで、大規模緩和継続 12/17(木)

ロックダウン警戒感が12月NY連銀製造業景況指数を押し下げ 12/16(水)

ゼロ賃金の割合急反落、転職者賃金は急反発 12/15(火)

ワクチン進展と英EU協議継続で株高に連れてプラチナも反発か 12/14(月)


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