金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

介入警戒感で上げ渋るドル円、国内金価格も高値保ち合い継続

更新日:2022年10月11日(火)

2022年騰落率推移 NY金×ドル円×国内金 10月11日9月22日にドル円が一時145円90銭まで上昇したところで政府・日銀による円買い為替介入となったことで、その後ドル円にとってはこの水準、146円手前が非常に強い抵抗水準に。
今年3月以降は米FRBの利上げフェーズ進行とともにドル高円安とNY金の軟調推移が続き、結果的に国内金価格は高値圏での保ち合い状態が継続中。

足下ではドル円が今年高値圏での膠着状態となり、上値を抑制され続けていることにより、国内金価格の保ち合い上抜けトライも失敗したような格好にも。
雇用統計後には保ち合い上限付近から失速してしまった国内金価格、今週発表予定の米9月CPIの結果を受けて、ドル円が146円の壁を突破するようなことがあれば、国内金価格の高値再トライへの可能性も再燃、となるかもしれません。
同じような推移で、国内プラチナ価格も高値圏での重要水準との攻防状態にあり、年末に向けて新たな展開へと向かう可能性も想定されそうです。

NY金・日足チャート 2022/9/6 - 10/1010日のNY金相場は先週末から-34.1ドル、1.99%の大幅続落。下げ幅としては今年の絶対値平均13.7ドルの2.5倍、今年8番めの大幅安。9月30日(1672.0)以来、10日ぶりの安値。週末の雇用統計後の流れが週明けも継続。時間外序盤の小反発で1707ドルまで上昇したのが高値となり、ドル高の流れに連れて軟調推移、ロンドン市場で1690ドル割れ、NY市場では1680ドル割れ。9月安値(1622.2)から10月高値(1738.7)の半値戻し(1680.5)を達成し、安値では一時1672ドルまで下落もNY午後には1670ドル台半ばで下げ渋り。9月半ばには保ち合いを形成し、中長期的にも重要な下値サポート水準1670ドル台を一度は下抜けて急反発、しかし、またしても重要水準との攻防状態に。下方向への再トライとなった場合、1630ドルの節目を割れると一段安へ、1600ドル割れを試す展開にも。上方向へは1730ドル台が当面の抵抗水準、突破できれば1780ドル辺りまでの一段高へも。

NYプラチナ・日足チャート 2022/9/6 - 10/10NYプラチナは-22.1ドル、2.41%の続落で9月30日(859.1)以来、10日ぶりの安値。週明け時間外に916ドルの高値をつけて軟調推移、アジア時間に910ドルの節目近辺では下げ渋りながらもロンドン序盤にこれを割れると900ドル付近へと小幅に急落。大台割れを回避してNY朝には910ドル台へと一度は反発も戻り売り、NY午後には一時890ドル台前半まで下落。NY引け後には900ドル近辺まで戻して揉み合い状態に。910ドルの節目割れに伴い、9月安値(796.8)から9月高値(943.5)までの半値戻し(870.2)近辺までを短期下値目安にもう一段の下落余地も。

ドル円・日足チャート 2022/9/6 - 10/10ドル円は32銭のドル高円安、0.22%高で4日続伸。1998年8月17日(146.07)以来、24年2ヵ月ぶりのドル高円安水準を更新。株式市場が休場となった週明け東京時間は145円台半ばを中心に小幅保ち合い推移、欧州序盤に145円20銭台の安値をつけた後は徐々に上値を切り上げ、NY市場では145円80銭近辺まで上昇。ブレイナードFRB副議長が「積極利上げには慎重姿勢」としながらも、インフレ目標に戻すために「金融政策はしばらく抑制的」との発言にもサポートされた格好。今朝の東京市場では当局からの円安牽制発言もあり、146円台手前での警戒感は依然強い状態。それでも今週のインフレ指標結果次第では、短期上値目標146円台前半までは一時的にでも試す可能性も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/10終値とチャート

11日の国内金価格は-179円、2.06%の大幅続落。下げ幅としては今年の絶対値平均56円の3.2倍、今年6番めの大幅安。介入警戒感からドル円の上値が抑制気味となり、雇用統計後のNY金の軟調推移を反映。6月高値(8859)起点の三角保ち合い上限ライン上抜けは一時的となって巻戻し、下値目安と想定した9月安値(8280)から10月高値(8726)までの23.6%戻し(8621)近辺を突き抜けて38.2%戻し(8556)でも下げ止まらず。半値戻し(8503)近辺でも下げ止まらない場合には、これまで保ち合いを形成してきた61.8%戻し(8450)近辺が次のサポート候補にも。

プラチナ価格は-95円、2.05%の反落。2021年2月高値(4798)起点の中期三角保ち合い上限ライン付近の抵抗感に押されて反落、4620円の節目割れに伴う下落局面形成では9月末安値(4276)から10月高値(4636)までの23.6%戻し(4551)を達成し、短期下値目安に到達してわずかにオーバーラン。もう一段の軟調局面となれば38.2%戻し(4498)、4500円近辺までが意識される可能性も。4640円超へと切り返すことができれば今年高値更新へ、4700円台回復トライへ。
※参考:金プラチナ国内価格10/11とチャート

2022年10月11日(火)時点の相場
国内金8,531 円 10/11(火) ▼179(2.06%)
国内プラチナ4,540 円 10/11(火) ▼95(2.05%)
NY金1,675.2 ドル 10/10(月) ▼34.1(1.99%)
NYプラチナ895.8 ドル 10/10(月) ▼22.1(2.41%)
ドル円145.72 円 10/10(月) ▲0.32(0.22%)

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