更新日：2025年5月12日(月)
この週末、スイスで2日間に渡って開催された米中閣僚級の貿易協議では、「著しい進展」との発表。
少なくとも今後に向けて協議はプラス方向、関税は緩和方向、米中対立も緩和方向へと向かう可能性は維持された格好。
インドとパキスタンの停戦合意、ロシアとウクライナの直接協議に向けた進展、さらには米イラン核交渉継続など、この週末には某大統領の自画自賛ネタのオンパレード。
と同時に、地政学リスクを含む多数の問題が動き始めた可能性を期待する状況にも。
市場においては、現時点で最大の警戒要因となる米中関税協議の進展を受けて週明けには楽観ムードが拡大、価格水準は大きく変動。
3330ドル近辺で週末を終えていたNY金は週明けに3250ドル近辺まで急落スタート後に3280ドル近辺まで戻しての推移。NYプラチナは1000ドルの攻防から小幅乱高下をはさんで1000ドル台半ばへと大台維持。ドル円は週末の145円30銭台から、週明けは146円10銭台へと大きく窓開けスタート後に145円80銭台へと失速。
12日の国内金価格は先週末から-166円、0.98％の続落で5月2日（16577）以来、10日ぶりの安値。最高値更新後の調整局面が続き、5月1日（16363）から8日（17089）までの上げ幅の23.6＆％戻し（16918）を達成し、38.2％戻し（16812）にもあとわずか。適度な調整をこなして一服感も、ただ方向感は中立へ、堅調推移の9日移動平均線（16780）を下回れば強気相場は崩れて軟調方向へ、調整継続なら61.8％戻し（16640）辺りまでが目安にも。最高値更新へと切り返す展開となった場合には一段高トライへ、17300円近辺までが短期上値目標にも。
一目均衡表では三役好転の強気相場が継続。直近のサポートとなる転換線（16726）を月末月初に一時下抜ける場面もあったものの、最高値圏での乱高下状態のなかでの一時的な下振れで済ませた形にも。中長期上昇トレンドにおいては、上昇チャネルで分割すると足下ではやや行き過ぎた分を適度に巻き戻したような状態にも。16600円前後は目先、強めのサポートとなる可能性もあり、逆にこれを下抜けるようなら短中期的には調整幅拡大となりやすい状況へも。
プラチナ価格は+71円、1.42％の続伸で4月2日（5104）以来、6週間ぶりの高値。5000円の大台回復は4月3日（5005）以来、90日移動平均線（5024）上抜けも4月2日以来となり、今年ここまでの平均価格5017円も上抜け。中長期的な中立水準も上抜けつつあり、2月の今年高値（5311）から4月の今年安値（4532）の61.8％戻し（5013）も達成。主要レンジ上方シフトへの流れが続けば、次に意識される節目としては76.4％戻し（5127）。
一目均衡表では基準線（4818）と転換線（4938）を上抜けて一役好転。雲の下限（5066）にはわずかに届かず、遅行線も26日前価格（5114）にはあと一歩で二役は逆転状態のまま。しかし、雲の下限も上限も目先は急降下。26日前の価格も急落局面となり、現状水準維持でも三役好転は時間の問題、のはず・・・。
※参考：金プラチナ国内価格5/12とチャート
2025年5月12日(月)時点の相場
国内金：16,826 円 5/12(月) ▼166(0.98％)
国内プラチナ：5,059 円 5/12(月) ▲71(1.42％)
NY金：3,344.0 ﾄﾞﾙ 5/9(金) ▲38.0(1.15％)
NYプラチナ：1,001.6 ﾄﾞﾙ 5/9(金) ▲22.1(2.26％)
ドル円：145.37 円 5/9(金) ▼0.54(0.37％)