金プラチナ短期相場観

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5月総合PMIはユーロ圏失速、米国は予想外の反発で米欧逆転回避

更新日:2025年5月23日(金)

ユーロ圏×米国・総合PMI 2025年5月速報ユーロ圏5月総合PMI速報は縮小圏へと減速、ドイツのサービス業が急失速となってユーロ圏の足を引っ張る形に。
総合PMIは49.5。市場予想の50.6を下回り、4月から-0.9、続落で5ヵ月ぶりの節目50割れ、6ヵ月ぶりの低水準。
ドイツが48.6となり、前月から-1.5の急低下で続落、5ヵ月ぶりの50割れ、5ヵ月ぶり低水準。フランスは48.0で指数はドイツを下回る状態が続くものの、前月から+0.2の小反発で2ヵ月ぶり高水準。9ヵ月連続50割れも足下では下げ渋る状態。
ユーロ圏の製造業PMIは49.4。+0.4で5ヵ月続伸、2年9ヵ月ぶりの高水準、2年11ヵ月連続50割れ。ドイツが48.8と5ヵ月続伸で2年9ヵ月ぶり高水準、フランスも49.5で5ヵ月続伸、2年4ヵ月ぶり高水準。低迷が続いたユーロ圏の製造業も回復基調が継続、節目50回復も目前か。
ユーロ圏のサービス業PMIは48.9。-1.2の続落で6ヵ月ぶり50割れ、1年4ヵ月ぶりの低水準。ドイツが47.2へと前月から-1.8ポイントの急落、4ヵ月続落で2年半ぶりの低水準、2ヵ月連続50割れ。ドイツのサービス業では新規受注が9か月連続で減少し、需要は昨年9月以来最大の落ち込み。フランスは47.4で前月から+0.1の小反発も3ヵ月連続47ポイント台で低迷、9ヵ月連続50割れ。
米国は予想外に好調。
総合PMIは51.2。市場予想の50.3を上回り、前月から+1.5の反発で2ヵ月ぶり高水準。節目50超は2年4ヵ月連続。
サービス業が52.3。これも市場予想の51.0を上回り、前月から+1.5の反発で2ヵ月ぶり高水準。製造業も52.3、+2.1の急反発で3ヵ月ぶり高水準、5ヵ月連続50超。

4月までの状況からは、米欧形成逆転の可能性も警戒されたものの、逆に明暗分かれる結果となって米国経済の強さ?が示唆された可能性も。
消費センチメントではユーロ圏の反発に対して米国の落ち込みが続いて5月に格差拡大となったのに対し、企業の景況感では逆の展開となって米欧逆転は回避。ユーロ高ドル安も一服。

NY金・日足+20日移動平均線 2025年5月22日22日のNY金は-18.5ドル、0.56%安で4日ぶりの反落。3日続伸後のアジア時間には一段高トライ、3320ドル近辺から前日高値を上抜けて3340ドル台半ばまで上昇。5月9日(3352.7)以来2週間ぶり高値をつけ、4月以降の高値保ち合いコアレンジ、3300-3350ドルの上限付近まで上昇して一服。ロンドン・NY朝にかけては3300ドル割れへと調整、NY市場では3310ドル台へと自律反発も米5月PMI速報の好結果を受けてのドル高基調にも押されて3300ドル割れへと再失速。上値トライ一服で3320ドルが目先の上限となり、あらためて上抜けると3350ドル台辺りまでの一段高再トライへ。この日の安値3280ドル近辺が下値サポートとなるかどうか。

NYプラチナ・日足+20日移動平均線 2025年5月22日NYプラチナは-3.7ドル、0.34%安で4日ぶりの反落。ほぼ1080ドル台を中心に小幅保ち合いに終始。NY市場では前日高値をわずかに上抜けて1090ドルにワンタッチ、しかしこの水準では何度も上値を押さえられ続け、ロンドン市場では1070ドル割れへと調整の流れへと下値を試す場面もありながら、NY市場ではほぼ1080ドル台を維持して下げ渋り。過熱感こそないものの、短期目標1050ドル近辺到達後の一段高トライ一服から調整となれば、1050ドル近辺までが目先のサポート候補、1090ドルが目先の上限とならなければ昨年最高値1105ドルを試しに行く展開にも。

USDJPY・日足+20日移動平均線 2025年5月22日ドル円は+31銭、0.22%高で8日ぶりの反発。東京朝には日米財務相会談で為替の水準に関する議論がなかったとの報道を受けて143円半ばから144円40銭近辺まで急騰。これが高値となって失速すると今度は巻き戻しの流れが加速、143円前半へと急落して一服、東京市場では143円10銭台までで下げ渋って小康状態に。欧州時間には一時143円割れトライ、5月7日安値(142.43)以来、2週間ぶり安値となる142円80銭近辺まで下げて切り返すと143円半ばへと反発。NY市場では米5月PMIが予想以上の好結果となったことを受けて143円90銭近辺へと一段高、NY午後もリスク選好の流れでドル高基調も継続し、144円30銭台まで上昇。ただし東京朝の高値が超えられずに失速するとNY終盤には144円近辺へ。日足では下ヒゲを残していったん下げ止まりへの可能性も示唆。20日移動平均線(144.68)回復が反発方向への攻防ポイントに。下方向へは143円半ばを維持できないようだと142円半ばまでの下値再トライも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/22終値とチャート

23日の国内金価格は-41円、0.24%安で3日ぶりの反落。16570円の節目上抜けに伴う短期上値目標16690円近辺到達後のオーバーランから16690円台へと巻き戻し。流れとしては軟調局面優勢の状態が続き、16430円から16740円までが目先の主要レンジとなって保ち合い傾向が続けば徐々に地合い回復へも。16740円超へと早めに切り返す展開となった場合には16830円程度までの上値トライも。
週間ベースでは+160円、0.97%の反発。

プラチナ価格は+51円、0.96%高で5日続伸。昨年10月30日(5586)以来、7ヵ月ぶりの高値水準で一段高。水準的には昨年高値(5877)から今年安値(4532)の61.8%戻し(5363)到達で達成感も。RSIは90%超へと高騰、調整へと向かえば5200円近辺が当面のサポート候補。
週間ベースでは+362円、7.22%の大幅高で6週続伸。上昇率では1年ぶりの急騰、6週続伸は昨年4月以来、13ヵ月ぶり。
※参考:金プラチナ国内価格5/23とチャート

2025年5月23日(金)時点の相場
国内金16,698 円 5/23(金) ▼41(0.24%)
国内プラチナ5,373 円 5/23(金) ▲51(0.96%)
NY金3,295.0 ドル 5/22(木) ▼18.5(0.56%)
NYプラチナ1,080.7 ドル 5/22(木) ▼3.7(0.34%)
ドル円143.99 円 5/22(木) ▲0.31(0.22%)

5/22(木)のその他主要マーケット指標

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5月総合PMIはユーロ圏失速、米国は予想外の反発で米欧逆転回避 5/23(金)

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