金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

低調なADPに対して雇用統計NFPは上振れ、4月に続いて5月も

更新日:2025年6月7日(土)

米雇用統計 2025年5月米労働指標の低調な結果が続いた週、5月の雇用統計は意外にも予想を上回る結果に。
非農業部門雇用者数は前月比+13.9万人。市場予想の+12.6万人を上回り、4月の+14.7万人からは減少。
3ヵ月平均では+13.5万人となり、続伸で3ヵ月ぶりの高水準。
年間平均では5月時点で+12.4万人となり、4年連続減、コロナ禍でマイナスとなった2020年を除けば2011年以降の15年間では最低水準。

失業率は4.2%。市場予想どおりで3月から3ヵ月連続同水準で横ばい、3年半で最高タイで上げ渋り。
U6失業率も7.8%で前月から変わらず横ばい推移。2月の8.0%、3月の7.9%に続き、3年7ヵ月で3番めタイの高水準で上げ渋り。
平均時給は前年比+3.87%。前月から+0.01%で2ヵ月ぶり高水準。10ヵ月では2番めの低水準。2021年6月以降の4年間では3番めの低水準で下げ渋り。
長期失業者の割合は20.4%。3年2ヵ月で最高タイとなった前月から-3.1の急低下で1年1ヵ月ぶり低水準。一時的に悪化した4月から急回復となって上げ渋り。

米労働市場はゆるやかな悪化傾向にはあるものの、足下ではトランプ関税の影響で一段と悪化、とはならず、底堅く推移しているようです。

NY金・日足+20日移動平均線 2025年6月6日6日のNY金は-28.5ドル、0.84%の続落で5月30日(3315.4)以来、1週間ぶりの安値。アジア時間には3370ドル台から3400ドルの保ち合い上限再トライ、しかし3400ドルの節目には少し届かず失速すると3380ドル近辺へと反落。ロンドン市場での保ち合い、下げ渋りを経てNY朝には米5月雇用統計が予想を上回り、リスク選好の流れで株高・ドル高急伸。これを受けて下押し圧力が強まると3370ドルの節目を割れて3340ドル近辺まで急落、NY午後には3360ドル付近までの自律反発後に戻り売り、軟調局面はNY引け後も続いて3330ドル近辺へ。3370ドルの節目割れに伴う短期下値目安3310ドル近辺まで、もう少しの下げ余地も。ほぼ水平状態の20日移動平均線(3303.2)が目先のサポート候補。
週間ベースでは+31.2ドル、0.94%の反発。

NYプラチナ・日足+20日移動平均線 2025年6月6日NYプラチナは+31.6ドル、2.78%高で5日続伸。2021年6月7日(1174.8)以来、4年ぶりの高値。5日続伸は4月以来、2ヵ月ぶりで今年3回め。アジア時間の1140ドル近辺が安値となり、1150ドル台半ばへと水準を切り上げて一服後、1170ドル台半ばへと一段高。ロンドン・NY市場にかけては1170ドルを挟んでの保ち合い推移、雇用統計後につけた高値では一時1180ドル台前半まで上昇。高値では2022年最高値となった3月9日(1197.0)以来、3年3ヵ月ぶりの高値。NY引け後も1170ドル台後半で高止まり。買いが買いを呼び、やや一方的な流れとなってRSIも80台へと過熱感も高騰。水準的には2021年2月高値(1348.2)から222年9月安値(796.8)の61.8%戻し(1137.6)達成後も上げ止まらず、76.4%戻し(1218.1)が意識される可能性も。
週間ベースでは+113.2ドル、10.73%の反発。2021年2月8日からの週(+126.0ドル、11.12%)以来、4年4ヵ月ぶりの急騰。2015年以降の10年余りで最高値となった2021年2月16日に向けて急騰局面を形成した週以来の急騰。この時に限らず、急騰後のピークアウトでは急落局面を形成してきた経緯も。

USDJPY・日足+20日移動平均線 2025年6月6日ドル円は+125銭、0.87%の続伸で5月28日(144.88)以来、1週間ぶりの高値。東京朝の143円半ばが安値となって堅調推移。米中協議進展期待なども背景にゆるやかな上昇基調で東京市場終盤には144円回復トライ、144円近辺での小康状態となった欧州時間を経てNY朝には米雇用統計の予想外の上振れを受けて144円後半へと急騰。高値では一時145円台まで上昇し、NY終盤にかけても144円90銭近辺で高止まり。事前の米労働指標悪化が続いていたこともあり、巻き戻しの流れが急速に進み始めた可能性も。144円の節目を上抜けたことでドル安局面一服となる可能性、一定の反発局面形成へと向かいやすい状況となり、短期上値目標は146円半ば辺りまで。
週間ベースでは+84銭、0.58%の続伸。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/6終値とチャート

2025年6月7日(土)時点の相場
国内金16,958 円 6/6(金) ▲20(0.12%)
国内プラチナ5,631 円 6/6(金) ▲245(4.55%)
NY金3,346.6 ドル 6/6(金) ▼28.5(0.84%)
NYプラチナ1,168.1 ドル 6/6(金) ▲31.6(2.78%)
ドル円144.87 円 6/6(金) ▲1.25(0.87%)

6/6(金)のその他主要マーケット指標

国内プラチナ価格も急騰、リーマンショック後の最高値トライへ 6/9(月)

低調なADPに対して雇用統計NFPは上振れ、4月に続いて5月も 6/7(土)

トランプ関税効果で輸入急減、米4月貿易赤字は急縮小 6/6(金)

ADPもISM非製造業も低調、インフレ圧力に利下げ圧力も 6/5(木)

求人件数は予想外に下げ渋り、求人倍率も節目1.0超を維持 6/4(水)


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