金プラチナ短期相場観

国内プラチナ価格も急騰、リーマンショック後の最高値トライへ
更新日:2025年6月9日(月)
最高値圏での保ち合い状態が続く国内金価格に対して、国内プラチナ価格は急騰局面が継続。
供給不足懸念を背景に堅調推移が続くNYプラチナに牽引され、足下では円高基調一服の兆しとなったことも追い風に。
最大12211円(4/22)まで拡大していた国内金価格とプラチナ価格との価格差は11012円に。4月9日(10556)以来、2ヵ月ぶりの低水準、1ヵ月半で10%ほどの急縮小。
週明け時間外のNY金は3330ドル台での小幅保ち合いから軟調方向へ、一時3320ドル割れを試す場面も。NYプラチナは1170ドル台半ばでの小動きから1180ドル回復トライへ。ドル円は144円70銭を挟んでの保ち合いから、一時144円90銭台まで上昇して失速、144円50銭割れへと反落。
9日の国内金価格は先週末から-139円、0.82%の反落。20円ほどの値幅で小動きが続いた先週の膠着状態から下方向へと崩れ、週末の雇用統計を経てリスク選好の流れが強まる形となって安全資産は売られる展開に。浅めの調整目安16870円程度を突き抜けて6月2日(16716)以来、1週間ぶりの安値。9日移動平均線(16833)も割り込んで強気相場は崩れ始めた状態に。21日移動平均線(16742)も下回ると軟調地合いが強まる可能性。16700円の節目を割り込むようなら調整局面拡大へ、16520円辺りまでが短期下値目安に。その一方で16960円超へと切り返す展開となれば最高値圏再トライへ、17050円近辺までが短期上値目標に。
一目均衡表では転換線(16830)を下抜けて三役好転崩れ。基準線(16726)が目先のサポート候補にも。遅行線は26日前価格の乱高下局面との攻防状態にあり、目先は下抜けも上抜けも予想され、現状価格の乱高下を示唆する可能性も。値幅的には5月安値(16363)から5月最高値(17089)の38.2%戻し(16812)が目先のサポート候補にも。また、38.2%ラインから61.8%戻し(16640)辺りまでが高値保ち合いのコアレンジを形成する状態に。
プラチナ価格は+176円、3.13%高で4日続伸。2024年5月29日(5828)以来、1年ぶりの高値。この水準を超えると2024年最高値となった5月20日の5877円が意識されることに。5877円はリーマンショックの2008年以来の高値。今年の絶対値平均騰落値幅は54円、騰落率は1.07%。これが6月に限れば111円、2.05%へとほぼ2倍に跳ね上がる状態。国内プラチナ価格は過熱感を高めながら17年ぶり高値との攻防か、急反落か、という状況に。
一目均衡表では転換線(5530)を上抜けて三役好転。4月以降の上昇チャネルから大きく上抜けてやや行き過ぎ感も、2月高値(5311)から4月安値(4532)の161.8%戻し(5792)に到達して一定の達成感も。ただし、時折見られる極端な展開となれば200%戻し(6090)辺り、6000円の大台が意識される可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格6/9とチャート
- 2025年6月9日(月)時点の相場
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国内金 : 16,819 円 6/9(月) ▼139(0.82%) 国内プラチナ : 5,807 円 6/9(月) ▲176(3.13%) NY金 : 3,346.6 ドル 6/6(金) ▼28.5(0.84%) NYプラチナ : 1,168.1 ドル 6/6(金) ▲31.6(2.78%) ドル円 : 144.87 円 6/6(金) ▲1.25(0.87%)
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