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★金プラチナ短期相場観★

年末の経済指標とマーケット動向が示唆する2016年の展開
更新日:2016年01月01日(金)
2015年末のマーケット動向が1月相場の動向を示唆し、1月相場の動向が年間動向を左右するのなら、2016年の金融市場も重苦しい展開が待ち構えているのかもしれない。
年末に米労働省が発表した週間新規失業保険申請件数は半年ぶりの水準へと後退し、労働市場の回復基調に減速感が見られる始める可能性を示唆。
NY・フィラデルフィア・シカゴPMI 2015年12月シカゴ購買部協会が発表した12月の景況感指数は市場予想の50を大きく下回り、2009年7月以来6年5カ月ぶりの低水準となる42.9へと悪化。11月の48.7に続き好不況の節目50を下回ったことで、NY連銀とフィラデルフィア連銀の製造業景況指数と合わせ、米国の主要3地域の景況感は全て節目を下回る水準で2015年を終了。下落基調も継続し、年初に発表されるISM製造業景況指数の低迷継続を示唆。
さらに2016年最初の指標となった中国の国家統計局発表の製造業PMIは49.7と低迷状態継続。悪化こそしなかったものの、中国経済減速懸念が2016年も継続しそうな状況を示唆。

経済指標低迷もあり、米国株も続落で終了。このところ原油相場との連動性も高まっていた状態でNY原油の反発にもかかわらず、持ち直す事もできずにNYダウは年間騰落率でも2.23%の下落。その原油相場の年間騰落率は-30.47%と2年連続の大幅下落。
ドイツDAXとともに年間プラス圏を維持した日経平均もCME先物では18700円台へ、大納会の東京市場終値からは200円以上の下落。
原油安への警戒感に中国経済減速懸念、米国の製造業低迷懸念などに上値を押さえられ、2016年の株式市場も、少なくとも好スタートは望めない状況を示唆。

NY金・日足チャート 2015/12/1 - 12/3131日のNY金相場はわずかに0.04%高で4日ぶりの小反発。ロンドン時間に1056ドルまで下げて1062ドル台まで反発、上下の値幅6.2ドルは6月19日の6.0ドルに次ぎ年間2番めの小動き。年末の小康状態をそのまま継続する形で2015年を終了。原油が反発しようと株安基調が進行しようとも、ドルインデックスが反発してもマイペースの小動きに終始した年末の動きが2016年のNY金相場の動向を示唆するのなら、大底をつけたとしても反発も限定的、安値更新で4年続落となったとしても下値も限定的、と長期トレンド転換期のレンジ相場状態が続くことになる可能性も。短期的にはほぼニュートラルな状態もきっかけ次第で1020ドル付近までの下落余地。上方向には1080ドルが抵抗水準、突破出来れば1130ドル付近まで上値余地拡大へ。
週間ベースでは-15.7ドル(1.46%)の反落、月間では-5.1ドル(0.48%)の小幅続落。年間では-123.9ドル(10.5%)で3年続落。

NYプラチナ・日足チャート 2015/12/1 - 12/31NYプラチナ相場は2.36%の大幅反発。前日急落分の全てを取り戻す乱高下状態でゆっくりとした上昇トレンドを維持。2016年も荒っぽい値動きとなることを示唆し、売られ過ぎからの反発基調が本格展開することを示唆しているかどうかは不明。ピーク時の230ドル台から168ドルまで縮小した金との価格差縮小動向も焦点に。短期的には910ドル程度までの上昇余地、さらにトレンド継続なら930ドル台辺りが次の高値目安となる可能性も。下値は870ドルが重要な節目となり、割り込むと2015年安値圏へと回帰する流れへ。
週間ベースでは+7.5ドル(0.85%)で3週続伸。月間では+58.8ドル(7.06%)の大幅反発。年間では-317ドル(26.2%)の大幅安で3年続落。

ドル円・日足チャート 2015/12/2 - 12/31ドル円は0.16%の小幅ドル安円高。120円台前半のレンジ内でボラティリティはやや拡大。米12月のシカゴ購買部協会景気指数の悪化に120円ちょうど付近まで急落もその後は持ち直し、ロンドン・フィックス(日本時間年明け午前1時)に向けて120円30銭台へと反発、その後やや反落も2015年NY終了にかけても急反発の動きで2016年へ。ドル高円安の減速感は否めない状況ながらも底堅さも健在で円高基調が加速するような状態でもないことも示唆。そんな状況が2016年も続くなら、年間値幅が10円にも満たないドル円相場安定期を迎えることに。短期的には120円ラインが重要なサポート水準となり、ここを割り込むと119円から118円台前半へと円高基調が続く可能性。ドル高方向には120円半ばが抵抗水準となりつつあり、ここを超えると121円台前半までの上昇余地。その次は122円台半ばの抵抗線、123円台半ばといくつもの抵抗線候補が続き、ドル高円安が一気に加速しそうな状況にもない。
週間ベースでは+0.12円(0.1%)の小反発。月間では-2.78円(2.26%)の反落。年間では+0.59円(0.5%)の小幅高で過去最長となる4年続伸。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/31終値とチャート

2016年01月01日(金)時点の相場
国内金:4,441 円 12/30(水) ▲10(0.23%)
国内プラチナ:3,707 円 12/30(水) ▲41(1.12%)
NY金:1,060.2 ドル 12/31(木) ▲0.4(0.04%)
NYプラチナ:891.7 ドル 12/31(木) ▲20.6(2.36%)
ドル円:120.32 円 12/31(木) ▼0.20(0.16%)
→12/31(木)のその他主要マーケット指標

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