(Outright Monetary Transactions)
2012年9月6日のECB(欧州中央銀行)理事会で決定した国債購入策。
7月26日にECBドラギ総裁が「何でもする」と発言してから1ヶ月余りたち、その約束を守るべく発表された、南欧の重債務国支援を目的とした国債買い入れ策はOMT(アウトライト・マネタリー・トランザクションズ)と命名されました。
その特徴は、
1)償還期間(残存期間)3年以内の国債
2)無制限に買い取る
3)支援対象国には財政再建への条件付加(放棄すれば購入停止)
4)ESM(欧州安定メカニズム)への支援要請が必要
5)優先債権者待遇の放棄
6)不胎化(購入に伴う市場の増加資金を吸収)
など。
適用の第1候補はスペインとなるものと思われますが、当のスペインは一段の緊縮財政を迫られることへの不安感が強く、ラホイ首相は「支援要請の予定はない」としています。
なお、「無制限に購入」としていますが、「不胎化」することで市場の資金流通量を調節するとも明言しています。
不胎化するには、ドイツ国債などを売却することで対応することになります。
つまり、売却可能な量(=不胎化できる量)が購入できる量、ということになるはずです。
ドイツ国債などを無制限に売却できるのであれば、スペイン国債を無制限に購入することもできますが・・・
最終更新:2012年09月11日