金プラチナ短期相場観
雲のねじれで急騰してきた国内金価格、9月末にかけても?
更新日:2018年9月10日(月)
4月来の下落基調脱出をかけた攻防が続く国内金価格、週足・一目均衡表上では9月末に雲のねじれが発生します。
流れが急転、加速しやすい日柄を示す雲のねじれは前回、2017年8月末にも発生し、この時は北朝鮮リスクや米国の低インフレなどを背景に金価格は4850円台から5040円台へと急騰局面を形成しました。
その前は2017年3月末。3月FOMCでの利上げに向けて下落してきた流れから、トランプ政権への先行き不透明を背景に反発局面へと流れが変わった時期でした。
さらにその前は2016年12月末。FOMCでは1年ぶりの利上げ、トランプ大統領就任に向けたトランプ相場によるドル高金安の流れが反転し、年初の急騰局面を迎えた時期。
今回も9月FOMCの時期に相当しますが、今回は既に今年3回目の追加利上げを100%織り込み済みの状態にあり、サプライズは見込まれない状況。
あるとすれば指標悪化などで12月の追加利上げ確率が低下するようなネガティブ材料により、今回も雲のねじれ付近で上昇局面形成へ、と安易な予想はできませんが。
10日の国内金価格は先週末から変わらず。米8月雇用統計での賃金上昇率上振れを受けてのドル高円安とNY金の控えめな下落から週をまたいでもほぼ同一水準、ドル円は111円、NY金は1200ドルといずれも心理的節目水準での攻防からスタート。国内金価格は8月末から9円安で5カ月続落の水準にあり、直近安値5日の4575円をわずかに下回った状態を維持。流れとしては8月の急落からの反発基調が依然として継続中ながら、9日移動平均線(4590)が下落し始めて一服感も。目先はこの9日移動平均線が21日移動平均線(4568)をデッドクロスへと向かい、調整局面入りの様相となり、4530円近辺が下値目安に。上方向には8月末水準を超え、4600円超へと抜け出すことができれば5カ月ぶりの反発に向けて一段高の展開となり、4月高値から8月安値までの38.2%戻し(4661)が上値目標に。
プラチナの週足・一目均衡表では、8月末に雲のねじれが発生し、8月半ばの急落からの反発基調が一服となりました。9月後半にももう一度ねじれが発生します。
前回の雲のねじれは4月末で横ばい推移、その前の2月初旬には下落局面加速の時期でした。
2017年10月には横ばい推移となってその前の7月末には上昇局面加速の時期となりました。
2017年2月末には急騰から急反落という展開となっていました。
今回、9月後半にかけて、ボラティリティが高まりやすい時期を迎えることにはなりそうです。
プラチナ価格は-28円、0.93%の続落。週末に10ドルほど水準を切り下げたNYプラチナは780ドルラインとの攻防で週明け、国内価格は横ばい推移してきた9日移動平均線(3021)が21日移動平均線(3026)にぶつかって反落の兆しとなり、短期的には下値警戒感も高まる状況に。目先、2980円台が下値攻防ラインとなり、維持できなくなるようだと調整局面拡大で下値目安は2940円近辺まで。8月末水準を超えて3030円超へと反発できれば8カ月続落回避に向けての流れスタートで上値目標は8月末高値水準3090円近辺へ。
※参考:金プラチナ国内価格9/10とチャート
- 2018年9月10日(月)時点の相場
-
国内金 : 4,572 円 9/10(月) +-0(0.00%) 国内プラチナ : 2,991 円 9/10(月) ▼28(0.93%) NY金 : 1,200.4 ドル 9/7(金) ▼3.9(0.32%) NYプラチナ : 780.4 ドル 9/7(金) ▼10.5(1.33%) ドル円 : 111.03 円 9/7(金) ▲0.37(0.33%)
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