金プラチナ短期相場観
ユーロとドルと円と金
更新日:2013年11月28日(木)
ドイツの大連立政権樹立へと与野党が合意に達したことが好感されてユーロが買われました。ユーロ円は2009年10月23日以来、4年と1ヶ月ぶりとなる138円台に達しました。米国の経済指標も好調が続き、ドルも買われ、ドル円は5月28日以来、半年ぶりの102円台に到達。ユーロ高ドル高円安の流れが加速しています。この結果、昨日のユーロドルはわずか0.06%上昇と小動きに。
ドルが買われると相対的にユーロが売られるケースが多く見られます。円も売られやすくなります。同様に金も売られやすくなります。
この結果、ユーロドルと金相場は連動するケースが多々見られ、ドル円と金相場は逆相関となるケースが多く見られます。
昨日は、ドルが買われたことで金がやや売られましたが、ユーロも買われたことで金の下げ幅は限定的、と見ることもできそうです。
今年のドル円は、日経平均との相関性が高いことが特徴で、短期的にはその相関性も弱まることもありますが、足元ではその相関性を再び強めています。さらに、最近では史上最高値更新が続くNYダウとの相関性も急速に高まっています。
株高ドル高ユーロ高で円と金が売られる、リスクオン相場が加速しているようです。
NY市場、金相場は0.29%の反落。小動きが継続するなか、1,250ドル台まで買われて反落するパターンも継続し、徐々に1,250ドル台がレジスタンス化。失業保険申請件数の改善でやや下落傾向となり、シカゴ購買部協会景気指数、ミシガン大学消費者態度指数などの改善傾向でその勢いが強まった形。下値のメドは1,200ドル近辺。
プラチナ相場は1.4%の大幅下落で今年最長を更新する6日続落。終値での1,360ドル台割れは7月5日以来4ヶ月半ぶり。10月安値圏の1,370ドル近辺を大きく下抜けたことにより、少し長めの視点ではさらに下向きの流れが加速する可能性も。現状は売られ過ぎ、いつ反発してもおかしくない状況なのだが。
ドル円は0.85%の反発。5月22日の103円70銭台から6月13日の93円70銭台までの下落幅の76.4%戻しラインとなる101円30銭台付近で軽めの足場固めを終え、101円台半ばの壁を予想外に早めの突破。ほぼ今週は終わりという状態で、次週あらためてもう一段のドル高円安方向の流れも。当面の目標水準は102円90銭付近。
※参考:金プラチナ相場とドル円11/27 NY市場終値とチャート
国内、金価格は0.45%の反発。4,200-4,260円の狭いレンジからの脱出までには至らず、9日移動平均線もまだ抵抗線状態。4,130円近辺までの下落リスクもまだ残るものの、下落バイアスはかなり弱まっており、レンジ上抜けへの可能性もわずかに高まりつつある状況。
プラチナは0.34%の続落。ドル円上昇分をNY市場の下落が帳消し、11月19日に点灯した4,600円台前半までの下落サイン、4,620円近辺の水準にほぼ到達。時間をかけて少しづつ下落してきたことで、売られ過ぎでもなく、下落バイアスは逆に強まりつつある様子から、もう一押しの可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格11/28とチャート
- 2013年11月28日(木)時点の相場
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国内金 : 4,240 円 11/28(木) ▲19(0.45%) 国内プラチナ : 4,637 円 11/28(木) ▼16(0.34%) NY金 : 1,237.8 ドル 11/27(水) ▼3.6(0.29%) NYプラチナ : 1,352.7 ドル 11/27(水) ▼19.2(1.40%) ドル円 : 102.15 円 11/27(水) ▲0.86(0.85%)
ユーロとドルと円と金 11/28(木)
PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン
PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン