QE3:Quantitative Easing 3 の略で「量的緩和」、「量的金融緩和政策」の第3弾。
中央銀行が実施する景気刺激策のひとつで、お金の市場流通量を増やすことで景気を良くしようとする政策。一般的には金利(政策金利)を上げたり下げたりすることで金融緩和したり引き締める場合が多いですが、昨今の日米欧などのようにゼロ金利政策が進み、金利を下げることができない場合には、この量的緩和策が実施される場合がある。
最近では米国のFRB(連邦準備制度理事会)による政策をQEと呼ぶ場合が多い。
1回目のQE1はリーマンショック後の金融危機に対応したもので2008年11月から2010年3月にかけて行われ、総額1.75兆ドルで住宅ローン担保証券(MBS)などの買取りが行われた。ちなみに当時は「量的緩和(QE)」ではなく「信用緩和(Credit Easing)」と呼ばれていた。
しかし、その後の米国景気回復の足取りは重く、失業率の高止まりなどが続き、2010年11月から2011年6月にかけて第2弾となる量的緩和策が取られました。総額6,000億ドルで米国債の買取りが行われました。
当時、市場では世界最大の豪華客船「QE2:クイーン・エリザベス2世号」にちなんで、「QE2:Quantitative Easing 2」と呼ばれ始めました。
このQEに対しては、雇用創出にもそれほど期待が持てず、将来的なインフレを招きかねないといった批判もあります。
しかし、米国の景気回復が期待通りに進まず、雇用の改善ピッチも低い状況が続く今、QE3に期待する声が市場では高まってきています。
量的緩和期待が高まると、流通量増大に伴う通貨価値の低下、インフレの可能性が高まり、金の価格高騰が予想され、金が買われやすくなります。
以上2012年6月4日作成
以下、2012年9月14日追記
2012年9月13日のFOMC(連邦公開市場委員会)にてFRBはQE3(量的緩和第3弾)の実施を決定。オープンエンド形式で、住宅ローン担保証券(MBS)を毎月400億ドル購入し、労働市場の見通しが大幅改善するまで継続するという。さらに、必要に応じて追加資産購入や他の政策手段を講じることも付け加えています。
最終更新:2012年09月14日