イギリスの有名な童話「3匹のくま」(または「ゴルディロックスと3匹のくま」)に出てくる主人公の小さな女の子の名前がゴルディロックス。
この童話の内容にちなんで、インフレでもなく、デフレでもなく景気後退でもない、適度な経済成長を続ける程よい経済状態のことをゴルディロックス経済、ゴルディロックス・エコノミーなどといいます。
童話では、女の子、ゴルディロックスが森でクマの家を見つけます。
留守だったので入って見ると、テーブルにスープが3つあり、お腹も空いていたので飲んでみると、1つめは熱すぎ、2つめはぬるすぎ、3つめがちょうどいいので全部飲んでしまいます。
ゴルディロックスは少し疲れていたので椅子に座ろうとすると、1つめは大きすぎ、2つめはもっと大きすぎ、3つめがちょうどいいので座ると、壊れてしまいました。
次に彼女は、眠たくなってしまったので寝室に行って見ると3つのベッドがあり、1つめは固すぎ、2つめは柔らかすぎ、3つめがちょうどいいのでそこで寝てしましました。
そこにクマの親子が帰ってきて、目を覚ましたゴルディロックスは驚き、慌てて逃げ帰った、という話。
諸説あって最後はクマに食べられる、という恐ろしい結末バージョンもあるようです。
何事も程よい状態が一番いいけれど、そんな状態は決して長続きはしないもの、ということなのでしょう。
最後にゴルディロックスがクマの親子に出くわすところが、文字通り、ベア相場(弱気相場の象徴)を連想させます。
現在(2013年3月現在)の日本はデフレなのでインフレ方向を目指すリフレ政策が推進されています。
世界的にも、これまでのリスクオフからリスクオンへ、債券から株へ、グレートローテーション到来、などと景気のいい話も出始めていますが、アベノミクスは、決して客観的に見てインフレを目指している訳ではなく、ゴルディロックスを目指している、ということなのでしょう。
ゴルディロックスも決して長くは続かない、ということも肝に銘じておいたほうが良いのかもしれません。
最終更新:2013年03月21日