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「セーフ・ヘブン」

Safe Haven。 もともとの意味は、安全な場所、保護地域、聖域などの意味。このことから投資の世界では「安全資産」「資金の安全な逃避場所」などを指します。
セーフ・ヘブンという言葉は、金融危機や経済不況などの影響で世界的に株価などが急落した局面でよく使われます。リスクをかけて投資していた金融商品が下落した時に、その資金の退避先は何か?どこへ投資しておけば安全か?
欧米株が売られれば日本株が上昇したり、株が売られれば国債や金が上昇したり、資源国などの新興国通貨が下落するとスイスフランや日本円が買われたり、戦争や紛争などが起きると米ドルが買われたり、その時々で時代背景や各国の経済状況、出来事などで相対的な価値観によって変化します。
比較的よく使われるものとして、スイスフラン、日本円、米ドル、金なども。

セーフ・ヘブンには常に資金が流れ続ける訳ではありません。
2011年夏にはギリシャの債務不安や米国の債務不安などを背景に金が買われ、史上最高値を更新し続けて一時1,900ドル台までに達しましたが、買われ過ぎから暴落しました。
2011年秋にはスイスフランが買われ過ぎてスイスフラン高による景気低迷対策としてスイス国立銀行が対ユーロのペッグ制度(1ユーロ=1.2スイスフランを超えるスイスフラン高には無制限介入で対応)を宣言しました。
セーフ・ヘブンは時として暴落する危険性も持ち合わせています。
2012年初夏、ユーロ不安の再燃で日本円や日米英独などの国債がセーフ・ヘブン扱いを受け始めています。
いつかこれらも暴落するのでしょうか・・・

なお、イタリアの長靴の先、シチリア島の沖合いにある小さな島国、マルタ共和国には、「セーフ・ヘブン公園」が実在します。

最終更新:2012年06月04日

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