金プラチナ短期相場観

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新型肺炎リスクに高値再トライ、金価格の急反落リスク

更新日:2020年2月3日(月)

国内金価格・日足チャート 2020年2月3日春節休暇明けの上海市場が今朝から再開。上海総合指数は8%超の大幅下落スタートも、中国人民銀行の資金供給などもあり、ある程度予想された範囲内とも言えそうです。
東京市場への影響も懸念されましたが、日経平均は400円安から上海スタート後には200円安へと下げ幅を縮小。為替も108円30銭台の安値スタート後に108円50銭台まで上昇。時間外のNY金は先週末の1590ドル付近から1598.5ドルまでの急騰スタートも1600ドルの大台にはわずかに届かず失速、1590ドル台での推移から上海スタート後には1590ドル割れ。NYプラチナは960ドル台前半から後半へと小反発、970ドルに届かずに失速も下げ渋って970ドルラインとの攻防再開へ。

週末のNY市場にかけて急速に高まった新型肺炎リスクへの警戒感は、週と月を跨いでもくすぶり続けてはいますが、極端な市場混乱を招くような状況でもなく、比較的平静を装う形で2月スタートを迎えたようです。

国内金価格は昨年夏から秋の上昇トレンドの際に、相場の勢いを示すモメンタム(※10日前との価格差)のピークは低下し続ける逆行状態となり、その後秋の調整局面を迎えました。その秋の価格調整局面の際にはモメンタムはボトムを切り上げる逆行状態となり、その後は価格急騰局面を迎えました。
そして現在、年初の急騰、急反落の後、小幅に水準を切り上げ続けています。しかし、モメンタムは急速に低下する逆行状態。
国内金価格は、急反落を警戒すべき局面にきている可能性もあります。
現在、急激に水準を切り上げてきた過去20日間の安値は5927円。比較的短期にこの程度までの下落は十分想定可能とも思われます。

3日の国内金価格は+27円、0.45%の反発。1月8日(6061)の今年高値以来、1カ月ぶり高値となり、それ以降で形成してきた三角保ち合いからは上抜けの兆し。流れとしては失速感もあり、その勢いには欠ける状態ながらも可能性としては6100円近辺を目標に上値トライの展開へ。ただし、今晩の米1月ISM製造業景況指数が予想外の好結果となった場合などには急反落の展開も想定され、サポートとなる6000円の大台を割り込んだ場合には保ち合い下振れへ。調整幅拡大の可能性もあり、5900円台前半、5920円近辺までが下値目安にも。

国内プラチナ価格・日足チャート 2020年2月3日国内プラチナ価格も年初に急騰し、昨年9月高値を大きく上回りました。価格のピーク水準は大きく切り上げたのに対し、この間のモメンタムのピーク水準は逆に低下、逆行状態となった結果、現在の急落局面に至ります。
モメンタムはマイナス圏に大きく落ち込み、シグナル(モメンタムの10日移動平均)は0ラインに接近。価格も過去20日間の高安中央値を下回ってきました。
昨年6月以降の推移を見ると、現在3630円まで上昇してきた過去20日間の安値を大きく下回るような展開は想定し難いところです。
が、もしそうなった場合には中期上昇トレンドの終焉、という判断にもなりそうです。

プラチナ価格は-70円、1.87%の大幅反落。1月7日と9日につけた今年安値3630円以来、1カ月ぶりで今年2番めの安値。小幅反発後に戻り売りとなって大幅下落のパターンを繰り返す、典型的な下落トレンド形成局面となり、年初の急騰分の大半を吐き出してしまった状態に。水準的には10月安値3288円から1月高値3921円までの38.2%戻し(3679)を達成し、いったんは落ち着きやすいところ。次の節目としては50.0%戻し(3605)付近が中長期的な節目水準にも相当する重要なサポートライン。
※参考:金プラチナ国内価格2/3とチャート

2020年2月3日(月)時点の相場
国内金6,036 円 2/3(月) ▲27(0.45%)
国内プラチナ3,674 円 2/3(月) ▼70(1.87%)
NY金1,587.9 ドル 1/31(金) ▼1.3(0.08%)
NYプラチナ961.9 ドル 1/31(金) ▼18.6(1.90%)
ドル円108.39 円 1/31(金) ▼0.57(0.52%)

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