金プラチナ短期相場観

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新規失業保険申請件数は予想外の急増、利下げ観測再燃

更新日:2024年5月10日(金)

新規失業保険申請件数・継続受給者数 4週移動平均 2024年5月4日までの週米新規失業保険申請件数は予想外の急増。5月4日までの週の新規申請件数は23.1万件となり、前の週からは2.2万件の急増で2023年8月26日までの週(23.4)以来、8ヵ月ぶりの高水準。
この結果を受けて、米10年債利回りは4.5%割れへと急低下、ドルインデックスは105.5ポイント割れへと急低下、ドル円も156円手前から155円半ばへと急低下。
利下げ観測再燃となって年内2回の利下げをサポート、NY金もサポートされて2350ドル台へ。

なお、トレンドを示す4週移動平均で見ると、
新規失業保険申請件数は21.5万件。前週から4750件の急増で2月10日までの週(21.75)以来、3ヵ月ぶりの高水準。
昨年秋以降はコロナ直前の水準21万件をはさんで小幅に上下動、概ね横ばい推移となっていたなかでの小反発。
4週移動平均が22万件を超えるようなら、悪化傾向本格化を警戒すべき状況にもなりそうですが、それまでは誤差の範囲内、かもしれません。

なお、失業保険継続受給者数は4週移動平均で178.1万人。前週から6250人減、3週連続減少し、1月20日までの週(176.925)以来、3ヵ月ぶりの低水準。
こちらは昨年夏以降、コロナ直前水準178万人近辺で上げ渋り、概ね横ばい推移。むしろ足下では減少傾向に。


9日のNY金は+18.0ドル、0.78%高で3日ぶりの反発。4月29日(2357.7)以来、10日ぶりの高値。アジア時間には2320ドル台半ばまで小幅に上昇して反落、ロンドン序盤には2310ドル台前半へ。前日安値を下回らずに切り返すと2320ドル台半ばへ、NY市場では米新規失業保険申請件数が予想外に急増したことを受けて米長期金利低下とドル安の流れが急進。この流れにサポートされたNY金はやや乱高下気味の反応も含めてNY午後には2340ドル回復トライ、利下げ観測再燃となった流れでNY引け後には2350ドル台へと一段高。2330ドル台の節目を上抜けたことで反発への勢いが加速、短期上値目標2360ドル近辺まで、もう少しの上昇余地も。下値サポートは2320ドルへ切り上げ、これを割り込むようだと2300ドルの大台割れトライへ、2290ドル近辺までが下値目安に。

NYプラチナは+6.2ドル、0.63%の反発で4月12日(1001.7)以来、4週間ぶりの高値。時間外には980ドル台半ばから990ドル台半ばまで上昇して反落、NY市場では失業保険申請件数の上振れ後に980ドル台前半へとこの日の安値をつけて切り返し。NY金の急騰局面に追随する形でこの日の高値990ドル台後半へ、NY午後には990ドル台前半へと収束。960ドル台の節目上抜けに伴う短期上値目標990ドル近辺にあらためてしっかり到達した状態か、もしくは前日の下ヒゲで調整を終えて大台回復トライへと向かう可能性も。

ドル円は-14銭、0.09%安で4日ぶりの小反落。東京朝には日銀会合の主な意見で円安への警戒感が示唆されたことを受けて155円半ばから155円10銭台まで急落、この日の安値をつけて切り返すと155円半ばでの揉み合いを経て東京市場終盤から徐々にドル高の流れとなり、欧州時間序盤には155円90銭台まで上昇。この日の高値をつけて一服となったNY市場では失業保険申請件数の急増を受けて急反落。155円50銭台まで急落後には上下動を繰り返しながら徐々に上値も下値も切り下げる流れとなってNY終盤には155円40銭台へ。4月高値160円20銭台から5月安値151円80銭台の半値戻し(156.05)手前で上値を押さえられた格好にもなり、引き続きこの水準が目先の攻防ラインに。上抜けると61.8%戻し(157.03)トライへ、下値サポート候補はこの日も安値で支えられた38.2%戻し(155.07)。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/9終値とチャート

10日の国内金価格は+223円、1.76%の大幅続伸で4月22日(12996)以来、2週間ぶりの高値。上昇率は今年の絶対値平均0.57%の3倍、今年5番めの急騰。予想外の米労働指標結果にやや過剰反応となってボラ再拡大。反発目安と予想した23%戻し(12716)を突き抜け、12770円の節目も突破。これに伴う短期上値目安12860円近辺に到達。値幅的には4月最高値(12996)から5月安値(12630)の61.8%戻し(12856)も達成。もう一段の行き過ぎ目安としては76.4%戻し(12910)近辺も、サポート候補は38.2%戻し(12770)近辺。
週間ベースでは+100円、0.78%高で3週ぶりの反発。

国内プラチナ価格は+52円、0.99%の反発。 2013年2月15日(5349)以来、11年3ヵ月ぶりの高値。オシレータ系指標の逆行をパーフェクトオーダーの勢いが上回り、5200円の節目上抜けに伴う短期上値目標5300円近辺に到達してやや勢い余った格好。短期的には一服感も、中期トレンド好転の勢いが続くようなら次の節目は5400円の大台、その先に2013年高値5445円辺りまでが意識される可能性も。
週間ベースでは+126円。2.42%の続伸。
※参考:金プラチナ国内価格5/10とチャート

2024年5月10日(金)時点の相場
国内金12,869 円 5/10(金) ▲223(1.76%)
国内プラチナ5,326 円 5/10(金) ▲52(0.99%)
NY金2,340.3 ドル 5/9(木) ▲18.0(0.78%)
NYプラチナ990.8 ドル 5/9(木) ▲6.2(0.63%)
ドル円155.46 円 5/9(木) ▼0.14(0.09%)

5/9(木)のその他主要マーケット指標

ミシガン大インフレ期待続伸で5月消費センチメントは急低下 5/11(土)

新規失業保険申請件数は予想外の急増、利下げ観測再燃 5/10(金)

NY金2000ドル超連続100日記念日 5/9(木)

ドイツ貿易黒字も輸出入も3月に拡大、4月輸出見通しは失速 5/8(水)

独仏急回復、ユーロ圏4月総合PMIは全5カ国が節目50超 5/7(火)


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