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「中国ショック」

2015年夏、中国株急落をきっかけに世界的同時株安が進行し、秋にかけて金融市場が混乱した時期を指して、中国ショック(チャイナショック)などと呼ばれました。
中国の代表的株価指数である上海総合指数は、2014年後半から急騰が続き、バブル状態となった2015年には年初から6月までの半年間で約60%の急騰となり、その後バブルが弾ける形で8月にかけての2カ月で40%超の急落局面を迎えました。
8月11日には、中国人民銀行が人民元の対ドル為替レート切り下げを公式発表したことで、既に燻り始めていた中国の景気減速懸念が拡大し、世界的にも株安傾向、新興国通貨安傾向が進むリスク回避の流れに。21日には財新(Caixin)が発表した中国製造業PMIの8月速報値が6年5カ月ぶりの低水準となったことを受けて世界同時株安とリスク回避の流れが加速しました。

既に連日の大幅安が続いていた上海株は週末をはさんで翌営業日の24日、月曜日には8.5%もの暴落、日経平均も欧州株も4%超の急落となり、NYダウは一時1000ドル超もの暴落状態に。為替も1ドル=122円から一時116円までおよそ6円の円高が急速に進む異常な状況に。
VIX指数もおよそ4年ぶりの高水準となる40.74まで跳ね上がりました。
この8月24日の日の市場混乱を指して中国ショック、あるいはチャイナ・ブラックマンデーなどとも呼ばれることもありました。

この後9月末頃まで1カ月余り、金融市場全般にリスク回避的な流れ、乱高下状態が続きました。背景には、原油安を筆頭とする資源安、中国の景気減速への懸念拡大、これに伴う新興国や資源国への影響懸念などがありました。さらには、米国の利上げ開始への思惑に伴う新興国からの資金流出による危機不安、相次ぐ米経済指標低迷などで当初2015年半ば以降と見られていた利上げ開始の先送りが続いたことによる米国経済への不安感も台頭、市場の不安心理を増幅させることになりました。
世界経済の先行き不透明感に加え、米国金融政策の先行不透明感も中国ショックの要因の一つとなりました。
なお、10月20日時点では、この2つの大きな不透明感は、払拭されてはいません。

最終更新:2015年10月20日

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