金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

米4月雇用統計は好調持続も改善一服、ドル高も一服

更新日:2022年5月7日(土)

米・人口に対する雇用率 2022年4月米4月雇用統計は好調持続、インフレ圧力は一服状態にもなり、可もなく不可もなし。株も為替も、金も小幅に乱高下の反応。ややインパクトには欠ける結果と見ることもできそうです。
非農業部門雇用者数(NFP)は市場予想を上回って前月比+42.8万人。過去2ヵ月分は合計3.9万人の下方修正。3月と同じ数値となって横ばい。
なお、NFP総数では、コロナで失われた2200万人の雇用の大半を回復し、2020年2月との差は残り-119万人。月40万人ペースで増加すると7月にも100%回復見込み。

失業率は市場予想の3.5%を上回る3.6%。2020年2月(3.5)以来2年1ヵ月ぶり低水準となった3月から変わらず。(横ばい)
U6失業率=7.0%=2020年1月(6.9)以来2年2ヵ月ぶり低水準となった3月(6.9)から+0.1%。(悪化)
黒人の失業率=5.9%=前月比-0.3%で4ヵ月連続低下、2019年11月(5.6)以来、2年5ヵ月ぶり低水準。(改善)
長期失業者の割合=25.2%=2020年9月(19.0)以来1年半ぶり低水準となった3月(23.9)から+1.3%。(悪化)
労働参加率=62.2%=2020年3月(62.7)以来2年ぶり高水準となった3月(62.4)から-0.2%。(悪化)
高卒の労働参加率=56.8%=前月から変わらす、2020年3月(57.3)以来の高水準となった1月(57.2)を下回る状態。(横ばい)
賃金上昇率=前年比+5.46%=3月(+5.62)からは鈍化。(悪化、インフレ圧力緩和)

人口に対する雇用率=60.0%=2020年2月(61.2)以来2年1ヵ月ぶり高水準となった3月(60.1)から-0.1%。(悪化)
コロナ直前の2020年2月は61.2%。コロナショックで2020年4月には51.3%へと急低下後は急回復。やや鈍化しながらも3月までは上昇継続。前月を下回るのは回復フェーズでは初。

NY金・日足チャート 2022/4/1 - 5/66日のNY金相場は+7.1ドル、0.38%の続伸。4月29日(1911.7)以来、1週間ぶりの高値。しかし1週間前から30ドル程水準を切り下げた状態にあり、4月高値、さらには3月高値からも水準を切り下げ続ける短中期下落トレンドが継続中。この日は時間外に1870ドル台半ばから1860ドル台半ばまで下げて前日安値を下回りながらも2日前の安値は下回らず、1860ドルのサポートを確認する形で切り返すと、ロンドン市場では1870ドル台から1880ドル台へと反発してNY市場。雇用統計には小幅乱高下で反応、1890ドルまで上昇後に1870ドル台前半まで急反落も、下げ渋ってNY午後には1890ドル台へと再浮上。しかしこれも維持できず、NY引けにかけては1880ドル台前半へと収束。週初に下抜けた90日移動平均線(1890.4)を3日連続上抜け失敗。1860ドルから1910ドル台までの保ち合いレンジ半ばの重要な攻防ラインに。
週間ベースでは-28.9ドル、1.51%安で3週続落。3週続落は昨年11月以来、5ヵ月ぶり。

NYプラチナ・日足チャート 2022/4/1 - 5/6NYプラチナは-17.4ドル、1.79%の続落。時間外序盤に970ドル台半ばの高値から戻り売り、960ドルを割れて20日移動平均線(959.0)を割れると一段安、この日の安値圏940ドル付近まで急落して下げ渋るとロンドン市場まで小幅揉み合い状態に。NY市場では雇用統計をきっかけに小幅乱高下を経ての反発も960ドルが上限に、結果的に20日線がレジスタンスに切り替わる形となってNY引け後には950ドル割れ。930ドルから980ドルまでのレンジ半ばでサポートされず、4月末の鍋底からの反発基調は失速状態に。目先、930ドルの下限も割れるようだと反発基調は腰折れ、900ドルの鍋底再トライへ。20日線を超えて反発基調を維持できれば980ドルの上限との攻防へも、これを上抜けた暁には1000ドルの大台再トライへも。
週間ベースでは+16.4ドル、1.75%の続伸。続伸は1月以来、15週ぶりで今年2度め。

ドル円・日足チャート 2022/4/4 - 5/6ドル円は39銭のドル高円安、0.3%の続伸で4月28日(130.86)以来、1週間ぶりの高値。東京朝に130円10銭近辺の安値をつけて反発、前日高値130円50銭台を超えるとこの日の高値80銭台まで急騰。東京午後には130円60銭を中心に小幅揉み合い、欧州時間には130円台半ばから20銭台まで軟調気味に、NY朝の雇用統計には130円10銭台まで小幅急落後に70銭台まで切り返す乱高下の反応後、NY午後には130円20銭台まで下げて50銭台へと切り返し。ややインパクトに欠ける雇用統計の結果にドル高は一服も、米10年債利回りは小幅乱高下を経て上昇再開、2018年11月以来3年半ぶり高水準となる3.1%台となった流れに追随するような展開にも。次週、4月CPIの結果待ちという面もあるものの、130円20銭の節目超えの状態を維持し、高値再トライへの流れが進行しやすい状況に。今年最高値を更新して131円台後半までが短期上値目標に、少し勢いづけば132円トライも。
週間ベースでは+68銭、0.52%高で9週続伸。9週続伸は2013年12月以来、8年4ヵ月ぶり。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/6終値とチャート

2022年5月7日(土)時点の相場
国内金8,584 円 5/6(金) ▼46(0.53%)
国内プラチナ4,371 円 5/6(金) ▲171(4.07%)
NY金1,882.8 ドル 5/6(金) ▲7.1(0.38%)
NYプラチナ956.0 ドル 5/6(金) ▼17.4(1.79%)
ドル円130.55 円 5/6(金) ▲0.39(0.30%)

5/6(金)のその他主要マーケット指標

インフレ・ピークアウト感にも円安、国内金価格も高値再トライ 5/9(月)

米4月雇用統計は好調持続も改善一服、ドル高も一服 5/7(土)

高インフレ対策スタート時点で雇用情勢はやや減速? 5/6(金)

次回FOMCでの0.75%利上げ観測消滅、ドル安・株高・金高 5/5(木)

世界の金需要-2022年第1四半期 5/4(水)


短期相場観~よく読まれた記事一覧

明日の国内金プラチナ相場価格リアルタイム予想

PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン

PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン


RSS金プラ短期相場観 RSSリーダーで金プラチナ短期相場観を購読


ページの先頭へ