金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

強過ぎない雇用統計は半年ぶり、FOMC以降のドル安基調継続

更新日:2024年5月4日(土)

雇用統計・非農業部門雇用者数(NFP)増減+3ヵ月平均 2024年4月米4月雇用統計は予想外に低調。今週発表された米国の4月(一部3月)指標では低調な結果が多かった流れに同調。しかし、雇用統計としては上振れが続いていたなかでの下振れ。
4月の雇用者数の伸びは前月比+17.5万人。市場予想の+24.0万人程度を大きく下回り、10月(16.5)以来、半年ぶりの低水準。
市場予想を下回ったのも10月以来、半年ぶり
3ヵ月移動平均では+24.2万人となり、9ヵ月ぶり高水準となった3月(26.9)から急減、4ヵ月ぶりの低水準。
ただし、2012-2019年平均+19.7万人を大きく上回り、1年前の3ヵ月平均23.7や2023年後半の+20万人前後を上回る水準での推移。
雇用者数の伸びは「強過ぎない」程度に。

失業率は3.9%となり、3月の3.8%から上昇、2月と並び2022年1月(4.0)以来、2年1ヵ月ぶりの高水準。
U6失業率も7.4%となり、3月の7.3%から上昇、2021年11月(7.7)以来、2年5ヵ月ぶりの高水準。
失業率もゆっくりと、着実に上昇傾向へ。

平均時給は前年比+3.92%。市場予想の+4.0%、3月の+4.11%も下回り、3ヵ月連続の低下で2021年5月(2.25)以来、2年11ヵ月ぶり低水準。
ただし、長期平均+3.04%を依然として大きく上回る水準。
さらに、この日発表された4月ISM非製造業景況指数の価格も4年ぶり低水準となった3月の53.4から59.2へと急騰。
インフレ懸念緩和には、まだまだ時間を要しそうです。


3日のNY金は-1.0ドル、0.04%の小幅続落。2310ドルを挟んでの小幅保ち合い推移で時間外を通過、NY市場では予想を下回った雇用統計には急騰で反応。2330ドル近辺まで20ドル超の上昇も一時的、前日高値にも届かず失速すると巻き戻しの流れとなって元の水準も突き抜け、今度は2290ドル割れへと40ドル超の急反落。戻り売りとなって4月2日安値(2267.1)以来、1ヵ月ぶりの安値をつけるとこれも巻き戻し、NY午後には2300ドル台を回復してNY引け後には2310ドル近辺へ。2300ドルの節目割れに伴う短期下値目安2280ドル近辺までの下値トライもこなして一服といった格好に。目先は2280ドル近辺までの下値再トライの可能性も残しながら2330ドル近辺がレジスタンス候補に。
週間ベースでは-38.6ドル、1.64%の続落。

NYプラチナは+2.7ドル、0.28%高で3日続伸。4月16日(975.2)以来半月ぶり高値圏で小幅に上昇。節目となる960ドル台での小幅揉み合い推移でアジア時間を通過、ロンドン序盤にこれを突破すると970ドル台後半へと一段高。高値では980ドル近辺まで上昇して伸び悩むとNY朝にかけて失速、雇用統計直後には970ドル付近から980ドル手前までの上値再トライも一時的、巻き戻しの流れでは一時960ドル割れへと急反落、それでもNY午後には960ドル台半ばへと反発。960ドル台の節目上抜けに伴う短期上値目標990ドル近辺には少し届かなかったものの、これを試して一服となった状態を示唆するような上ヒゲ十字線を形成。目先は990ドル近辺再トライの可能性を残しながら940ドル台までのレンジで保ち合い傾向に。下方向に崩れた場合には910ドル近辺までの下値切り下げも。
週間ベースでは+43.2ドル、4.68%高で3週ぶりの反発。4月第2週(+61.1ドル、6.50%)以来3週ぶりで今年2番めの大幅高。

ドル円は-81銭、0.53%安で3日続落。4月9日(151.76)以来、4週間ぶりの安値。続落は3月11日以来、8週間ぶり。東京朝の153円70銭台が高値となり、午前のうちに152円70銭台まで下落すると午後から欧州時間にかけては153円を挟んでの保ち合い推移。予想外に低調となった雇用統計の結果を受けて153円30銭近辺から152円割れへと1円40銭ほどの急落。152円割れでは買い戻し圧力もまだ強く、152円半ばまでの自律反発後には4月のISM非製造業景況指数も予想外の低調で1年4ヵ月ぶりの節目50割れ。ただし価格指数が3ヵ月ぶり高水準へと上昇、インフレ再燃懸念もあり、小幅急落後には巻き戻しとなって153円台回復トライ。値幅的には3月安値(146.48)から4月高値(160.22)の61.8%戻し(151.73)近辺となる151円80銭台まで下げたことで一服感も。ただし介入後の安値153円ラインがレジスタンスに切り替わらないことが目先のポイントに。
週間ベースでは-5.41円、3.42%の大幅安で5週ぶりの反落。2022年11月28日からの週(-4.85円、3.48%)以来、1年5ヵ月ぶりの急落。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/3終値とチャート

2024年5月4日(土)時点の相場
国内金12,769 円 5/2(木) ▲37(0.29%)
国内プラチナ5,200 円 5/2(木) ▲57(1.11%)
NY金2,308.6 ドル 5/3(金) ▼1.0(0.04%)
NYプラチナ965.3 ドル 5/3(金) ▲2.7(0.28%)
ドル円152.88 円 5/3(金) ▼0.81(0.53%)

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