金プラチナ短期相場観

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低下基調続く、米主要地区連銀製造業雇用指数

更新日:2023年3月29日(水)

米主要地区連銀製造業景況感・雇用指数 2023年3月米3月の消費者信頼感指数は104.2となり、2月の103.4を上回り、3ヵ月ぶりに上昇。前年割れの状況は続くものの、市場予想ではもう一段の低下で101.0程度との予想に反する好結果。
同時刻に発表されたリッチモンド連銀製造業指数も3月は-5.0となり、市場予想の-6.0を上回る結果に。3ヵ月連続のマイナス圏推移とはなったものの、2年9ヵ月ぶり低水準へと落ち込んだ2月の-16.0からは急反発。11ヵ月ぶり高水準となった期待指数が牽引した様子も。

なお、主要地区連銀の雇用指数の低下基調は続いているようです。
リッチモンド連銀の雇用指数は-5.0。2月の-7.0からは小幅上昇も3ヵ月連続のマイナス圏推移となり、2020年6月以降の2年10ヵ月間では2番めの低水準。
今週発表されたダラス連銀の3月雇用指数は10.4となり、2月の-1.0からは反発。ただし2020年11月以降の2年5ヵ月間では3番めの低水準。
中旬に発表されたNY連銀の3月雇用指数は-10.1。3ヵ月連続の低下で2ヵ月連続マイナス圏、2020年4月以来、2年11ヵ月ぶりの低水準。
フィラデルフィア連銀も-10.3となり、続落で2年10ヵ月ぶりの低水準。

NY連銀とフィラデルフィア連銀の調査タイミングはSVB破綻以前がメインとなっていたようですが、今週発表の指標にはSVB破綻以降の状況が反映されている模様。
銀行不安による影響は今のところ、消費者信頼感や製造業景況感にはそれほど表れていない様子。
主要地区連銀製造業における雇用情勢の低下基調にも、それほど影響していない様子。

NY金・日足チャート 2023/2/22 - 3/2828日のNY金は3日ぶりの反発で+19.7ドル、1.01%高。アジア時間の1960ドル台からロンドン市場にかけては米10年債利回り上昇に連れて1950ドル近辺まで下落。一時1950ドル割れも前日安値を下回らず、NY市場にかけてはドル安の流れに連れて反発局面形成へ。米3月消費者信頼感指数やリッチモンド連銀製造業指数がいずれも予想を上回る結果となった場面では下押しを挟みながらもNY午後には1970ドル台へ。広めの高値保ち合い下限を1950ドルに切り上げ、2000ドルまでのレンジでの保ち合い継続、サプライズがなければ7日の雇用統計までは保ち合い傾向維持の可能性も。上限突破なら2030ドル程度までが上値目標、下限割れの場合の短期下値目安は2月安値から3月高値の半値戻し(1912.9)近辺。

NYプラチナ・日足チャート 2023/2/22 - 3/28NYプラチナは3日続落となって-13.7ドル、1.4%安で3月10日(962.2)以来、半月ぶりの安値。アジア時間の980ドル台からNY市場では960ドル台へと軟調推移、上げ止まりつつある20日移動平均線(973.9)を下抜けた後はこれがレジスタンスに切り替わる形にもなって970ドルの節目割れ。保ち合い崩れの形となり、一定の下落局面形成へと向かう可能性が高まる状況に。短期下値目安は2月安値(903.9)から3月高値(1012.0)までの61.8%戻し(945.2)、940ドル近辺まで。
金との価格差は1010.1ドルとなり、2020年11月6日(1052.3)以来、2年4ヵ月ぶりの水準まで拡大。

ドル円・日足チャート 2023/2/22 - 3/28ドル円は64銭のドル安円高、0.49%の反落。週末の下ヒゲ十字線が当面の底打ちサインにも見えた反発基調は週明けNY午後の131円70銭台までで一服、火曜日は戻り売りの可能性も示唆するような展開に。東京朝の高値131円50銭台から午後には130円50銭近辺まで下落。しかし、その後は米長期金利の反発にも連れて下げ渋り、欧州・NY時間にかけては131円台前半までのレンジで保ち合い推移。NY終盤に130円90銭付近へと収束すると今朝の東京市場では時間足レベルでは三角保合い上放れ、131円台半ばを試す展開に。3月のドル安円高基調はここに来ていったん収束の可能性を示す状況となり、目先は131円台後半の節目を上抜けると一定の反発局面形成へ、90日移動平均線(133.42)も推移する133円半ば辺りまでが短期上値目標に。逆に130円台後半の節目を割り込むようだと反発局面は腰折れ、下値トライ再開となって129円近辺までが短期下値目安に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/28終値とチャート

29日の国内金価格は+75円、0.83%高で3日ぶりの反発。9040円の節目割れに伴う短期調整目安8980円程度を目指した流れは9000円の大台手前で折り返し。下抜けたばかりの9日移動平均線(9065)もすかさず上抜け、強気のパーフェクトーダー再開となって高値トライも再開の様相にも、というよりはやや方向感喪失気味の状況から高値保ち合い傾向継続中と見るべきか。それでも9150円の節目突破なら最高値再更新トライへ、9220円程度までが短期上値目標に。逆に9010円割れとなった場合には8920円程度までの下値余地拡大も。

プラチナ価格は-40円、0.9%の反落。4460円の節目割れに伴う短期下値目安4370円近辺を目指す流れは、前日の一服状態を挟んで継続中。弱気パーフェクトオーダーによる下押し圧力は、下げ渋る21日移動平均線(4508)が下落基調に転じるともう一段強まる可能性も。2月につけた今年安値4289円近辺が行き過ぎ警戒水準にも。
※参考:金プラチナ国内価格3/29とチャート

2023年3月29日(水)時点の相場
国内金9,092 円 3/29(水) ▲75(0.83%)
国内プラチナ4,407 円 3/29(水) ▼40(0.90%)
NY金1,973.5 ドル 3/28(火) ▲19.7(1.01%)
NYプラチナ963.4 ドル 3/28(火) ▼13.7(1.40%)
ドル円130.93 円 3/28(火) ▼0.64(0.49%)

3/28(火)のその他主要マーケット指標

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低下基調続く、米主要地区連銀製造業雇用指数 3/29(水)

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