金プラチナ短期相場観

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中国貿易黒字は8ヵ月ぶり低水準、輸出は6ヵ月連続前年割れ

更新日:2023年11月8日(水)

中国 貿易収支 2023年10月米商務省が発表した9月の貿易収支では、貿易赤字が2ヵ月ぶりに拡大。GDPにはマイナス寄与する結果ながら、輸出は増加し、過去最大となった2022年8月以来、1年1ヵ月ぶりで過去2番めの高水準。輸入も7ヵ月ぶりの高水準へと増加。堅調な需要と経済活動拡大を示唆。

中国の税関総署が発表した10月の貿易統計では、輸出が2748.3億ドル。前月から240億ドル超減少し、2月以来8ヵ月ぶりの低水準。前年比では-6.6%となり、6ヵ月連続の前年割れ。
輸入は2183.0億ドル。前月から30億ドル減少し、2ヵ月ぶりの低水準。ただ、前年比では+3.0%となり、8ヵ月ぶりの前年比プラス。内需拡大の可能性も示唆。
貿易収支は565.3億ドルの黒字。前月から213億ドル縮小し、貿易黒字は8ヵ月ぶりの低水準。前年比でも-31.2%となり、黒字幅も6ヵ月連続の前年割れ。
輸出の落ち込みが続く一方で、輸入は予想外に回復の兆しとなり、強弱混在の10月。
しかし、1年前の10月は輸出入ともに前年割れ(-1.7%、-1.3%)と低調となった月。その時期と比較して輸入はプラス圏回復、輸入はさらに落ち込んだ状態となり、国家統計局、財新発表の製造業PMIがいずれも10月は節目50割れへと落ち込んだ状況にも一致。
IMFはこの日、中国の2023年成長率予想を5.4%に引き上げ、2024年には4.6%へと減速予想。不動産部門が引き続き低迷し、外需がふるわないことを指摘。
現状の輸出低迷が続く状況も外需低迷を示唆。中国経済回復に向けた先行き不透明感は続きます。

NY金・日足チャート 2023/10/4 - 11/77日のNY金は-15.1ドル、0.76%の続落で10月18日(1968.3)以来、3週間ぶりの安値。前日からの軟調推移が継続、アジア時間に節目の1980ドルを割れるといったんは下げ渋るもドル高の流れも重石となってロンドン・NY朝にかけて一段安。安値では1960ドル付近まで下げて反発するとNY午後には1970ドル台を回復。上昇基調の20日移動平均線(1971.6)にもサポートされ、下ヒゲを残して下げ渋った格好にも。ただし流れとしては高値保合い崩れからの調整局面入り、1980ドルの節目割れに伴う短期調整目安1950ドル近辺まで、もう少しの下げ余地も。

NYプラチナ・日足チャート 2023/10/4 - 11/7NYプラチナは-19.6ドル、2.14%の続落で10月24日(891.9)以来、2週間ぶりの安値。前日NY市場で930ドルの節目を割り込んで調整局面が急速に進行した流れを継いで軟調局面継続。下落スピードこそ減速しながらも、アジア時間の910ドル台半ばからコンスタントに水準を切り下げるとNY市場では短期下値目安900ドル近辺に到達。NY午後には自律反発で900ドル台半ばへと小幅に切り返すも後が続かず、NY引けにかけては再び900ドル近辺へと反落。NY引け後の900ドル割れでは下げ渋る状態に。なお、890ドル近辺は比較的重要な中期サポート水準でもあり、この近辺を維持し切れないようだと10月安値圏850ドル近辺、さらには昨年安値800ドル近辺が意識されるような展開への警戒感も。

ドル円・日足チャート 2023/10/4 - 11/7ドル円は36銭のドル高円安、0.24%の続伸。東京朝に一時的に150円を割り込んだのが安値となり、反発局面はこの日も継続。ゆるやかに上昇する20日移動平均線(149.97)にもサポートされ、東京午後には150円20銭台、欧州時間序盤には150円50銭付近まで上昇。小幅調整で一服後、NY朝には150円70銭付近まで上昇、NY終盤にかけては150円30銭近辺まで調整。ドル高主導での堅調局面が2日に渡って続き、先週末の急落は下げ過ぎだった、とばかりに巻き戻す格好にもなり、高値保合い継続で149円30銭から151円80銭までのレンジ半ばを回復。トレンド転換の有無については次週CPI待ち、目先の方向性についてはパウエルFRB議長講演などが材料に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/7終値とチャート

8日の国内金価格は-7円、0.07%安で4日続落。10月25日(10394)以来2週間ぶり安値圏での小幅安。10460円の節目割れに伴う高値保合い崩れと、小さなダブルトップ完成に伴う調整局面はゆっくりと進行。短期下値目安10400円近辺まで、もう少しの下げ余地。多少の行き過ぎで10月安値(9512)から10月最高値(10544)の23.6%戻し(10300)も、想定外の行き過ぎなら38.2%戻し(10150)も。

プラチナ価格は-63円、1.32%安で4日続落。10月25日(4640)以来、2週間ぶり安値。10月安値(4484)から11月高値(4923)の半値戻し(4704)付近に到達し、21日移動平均線(4704)から90日移動平均線(4671)までの水準がサポート帯となる可能性もあるものの、4720円の節目割れに伴う短期下値目安4660円近辺から61.8%戻し(4652)辺りまで、もう一段の下げ余地も。
※参考:金プラチナ国内価格11/8とチャート

2023年11月8日(水)時点の相場
国内金10,421 円 11/8(水) ▼7(0.07%)
国内プラチナ4,706 円 11/8(水) ▼63(1.32%)
NY金1,973.5 ドル 11/7(火) ▼15.1(0.76%)
NYプラチナ898.0 ドル 11/7(火) ▼19.6(2.14%)
ドル円150.41 円 11/7(火) ▲0.36(0.24%)

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