金プラチナ短期相場観

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製造業PMIは50割れ、米4月総合PMIは急失速で米欧逆転

更新日:2024年4月24日(水)

ユーロ圏×米国・総合PMI 2024年4月速報好調だったはずの米国経済、PMIは4月に急失速。
米国の総合PMIは4月速報で50.9。3月から-1.2ポイントで4ヵ月ぶりの低水準。サービス業PMIも50.9、3ヵ月続落で5ヵ月ぶりの低水準。製造業は49.9。続落で4ヵ月ぶりの節目50割れ。
需要低下で雇用が低調となり、予想外に米PMIを押し下げた格好。

対照的にユーロ圏のPMIは好調を示唆。
ユーロ圏総合PMIは51.4。4ヵ月続伸、2ヵ月連続で節目50超となり、11ヵ月ぶりの高水準。サービス業PMIは52.9。3ヵ月続伸で3ヵ月連続50超、これも11ヵ月ぶりの高水準。
ただし製造業MIは45.6。予想外の低下で3ヵ月続落、4ヵ月ぶり低水準、22ヵ月連続の節目50割れ。
製造業の悪化を補って余りあるサービス業の好調ぶりがユーロ圏PMIを牽引。
この傾向はドイツ、フランスも同様でサービス業PMIは独仏ともに11ヵ月ぶりの高水準。総合PMIではフランスが3ヵ月続伸で49.9とわずかに節目50に届かなかったものの、11ヵ月ぶり高水準。ドイツは50.5となって10ヵ月ぶりの節目50超。
サービス業PMIではドイツが2ヵ月連続でフランスを上回り、総合PMIでも独仏逆転。
また、ドイツの総合PMIは米国にあと0.4ポイントに迫り、サービス業PMI(ドイツ:53.3)では米国を2.4ポイントも逆転。

この結果、ユーロ圏総合PMIは1年ぶりに米国を上回り、サービス業PMIも11ヵ月ぶりに米国を逆転。
失速の米国と堅調のユーロ圏、対照的な結果にこの日はユーロ高ドル安が進行。
米FRBの利下げ予想では年末まで1回の利下げが優勢となっていた状態から、PMIの結果を受けて12月に2回めの利下げ予想が優勢に。

23日のNY金は-4.3ドル、0.18%の続落で4月4日(2308.5)以来、3週間ぶりの安値。続落は3月15日以来、5週間ぶり。時間外序盤の2340ドル台後半が高値となって一段安、2320ドル近辺へと水準を切り下げての保ち合いからロンドン市場では一時2310ドル割れ。2300ドル台半ばの安値をつけて切り返すとNY朝には2320ドル台、米4月製造業PMIの50割れを受けてのドル安急進場面では2340ドル台へと急騰。3月半ば安値(2419.2)から4月最高値(2448.8)の半値戻し(2299.0)近辺、2300ドルの大台近辺までの下ヒゲを残したことで調整一服も。2340ドルから2410ドル台までが目先の主要レンジとなり、PCE高止まりなど追加材料があれば2300ドル近辺までの下限切り下げも。

NYプラチナは-8.5ドル、0.91%安で3日続落。4月1日(911.4)以来3週間ぶり安値圏での一段安。アジア時間の930ドル台前半が高値となり、920ドル近辺へと水準を切り下げてロンドン市場、NY朝には一時910ドル近辺の安値をつけて折り返し。NY午後には920ドル維持をかけた攻防へ。3月安値(870.1)から4月高値(1020.5)の61.8%戻し(927.6)では下げ止まり切れず、76.4%戻し(905.6)手前まで下げてようやく下げ渋りの兆しにも。200日移動平均線(926.4)、90日移動平均線(931.3)回復が目先のポイントに。

ドル円はわずかに-2銭、0.01%の下落。1990年6月以来33年10ヵ月ぶり高値水準でほぼ横ばい推移となって高止まり。変動値幅は2日連続32銭にとどまり、今年の平均98銭の3割程度で今年最小レベルの小動きが継続。ドル高円安方向への圧力が続くなか、介入警戒感と週末のPCE結果見極めなども控えて膠着状態に。NY市場では前日高値をわずかに上回って今年最高値を更新も、米4月PMI速報の下振れを受けて154円80銭台から50銭台へと急落。しかし押し目買いで元の水準へ、NY午後にも日銀リーク報道による円安牽制に同じように下へ行って来い。週末までは現状水準維持の可能性も高いものの、流れとしては154円80銭の節目上抜けに伴う短期上値目標155円半ばまでを目指す展開へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/23終値とチャート

24日の国内金価格は-50円、0.39%の続落。4月11日(12577)以来2週間ぶり安値圏での一段安。続落は3月25日以来、1ヵ月ぶり。3月末安値(11536)から最高値(12996)の23.6%戻し(12651)にも急接近、週末にかけては一服感も。もう一段の下値サポート候補としては右肩上がりの20日移動平均線(12496)など。

国内プラチナ価格は-53円、1.07%の続落で4月8日(4860)以来、半月ぶりの安値。3月末安値(4736)から4月高値(5233)の61.8%戻し(4926)を達成し、金とともに調整一服には都合の良い水準に。もう一段の下落となれば76.4%戻し(4853)が次の目安にも。
※参考:金プラチナ国内価格4/24とチャート

2024年4月24日(水)時点の相場
国内金12,668 円 4/24(水) ▼50(0.39%)
国内プラチナ4,916 円 4/24(水) ▼53(1.07%)
NY金2,342.1 ドル 4/23(火) ▼4.3(0.18%)
NYプラチナ922.8 ドル 4/23(火) ▼8.5(0.91%)
ドル円154.82 円 4/23(火) ▼0.02(0.01%)

4/23(火)のその他主要マーケット指標

ドイツIFO景況感4月は全業種で回復基調継続 4/25(木)

製造業PMIは50割れ、米4月総合PMIは急失速で米欧逆転 4/24(水)

回復続くユーロ圏消費者信頼感指数は2年2ヵ月ぶりの高水準 4/23(火)

2400ドルと154円台の攻防続く4月末、国内金は13000円トライ 4/22(月)

急騰でボラ急拡大のNY金、ドル円は高止まりでボラ急縮小 4/20(土)


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