10月
金プラチナ短期相場観
世界金融危機以来の激動の年となってきた2016年為替市場
更新日：2016年11月25日(金)
11月のドル円相場は、24日終値時点で前月末比+8.47円、8.08％の上昇率となっています。
2005年以降の月間騰落率、暫定順位のトップ3は、
1位：2009年2月：+8.58％（+7.71円、88.91→97.62円）
2位：2016年11月：+8.08％（+8.47円、108.81→113.29円）※24日時点
3位：2009年12月：+7.81％（+6.74円、86.31→93.05円）
今月のドル円相場の上昇率は、リーマンショック直後の混乱期の急反発局面となった2009年2月に続く急騰局面となり、その後の世界金融危機からの急回復局面となった2009年12月を上回る水準となっています。
値幅では既に2009年2月を上回り、月末までに一段高となれば上昇率でも近年最大となる可能性もあります。
なお、月間騰落率ワースト3は、
1位：2008年10月：-7.13％（-7.57円、106.15→98.58円）
2位：2016年2月：-6.91％（-8.36円、121.04→112.68円）
3位：2016年6月：-6.79％（-7.52円、110.71→103.19円）
今年2月、米国に利上げ見通し後退や日銀マイナス金利導入後の不透明感拡大、欧州金融不安など複数要因が重なってのリスクオフ状態での急落局面は、リーマンショックに次ぐ下落率となり、下落幅では近年最大となっていました。
英EU離脱ショックの6月も3位に入り、ワースト3のうちの2つが今年の記録。
為替市場にとって、今年は2008-9年のリーマンショック・世界金融危機時と双璧をなす、激動の年となっています。
24日は米国の感謝祭でNY市場は休場。為替市場、ドル円は0.72％のドル高円安となり3日続伸、3月28日（113.44）以来8カ月ぶりの113円台。欧州市場序盤にドル買いの流れが加速して112円半ばから113円50銭台まで急騰すると、NY時間にかけては113円台前半で静かに推移。急反落リスクを抱えながらの一方的なドル高円安の流れは感謝祭前後でも変わらず。今朝の東京市場では日経平均の年初来高値18450円台を突破する勢いとともに一時113円80銭台まで急進。ブラック・フライデーでNY株式市場などが短縮取引となる金曜日にも調整が限定的となるようなら、基本的な流れを維持したまま次週の重要イベント待ちへ。大幅調整、もしくはさらなる加速へのきっかけは月末のOPEC総会や週末の雇用統計の結果に委ねることに。
※参考：5日移動平均に支えられて急進続くドル円
25日の国内金価格は0.54％の反発。NY金は時間外で1180ドル割れ、今朝も1170ドル台での軟調推移。米株市場や債券市場が休場でも止まらないドル高円安の流れにサポートされて短期トレンドは上向き。しかし中期トレンドは下向きで三角保ち合いの先端付近へ。短期保ち合いレンジを4600円から4630円の範囲に縮小し、目先は上方ブレイク寸前。強めの円安サポートが続くようなら中期トレンド好転に向けた一段高の展開へ、当面の上値目標は4730円台辺りまで。しかし急反落の可能性も想定され、下方ブレイクの場合には10月安値付近となる4480円程度までが下値目安に。
週間ベースでは+30円（0.65％）で小幅反発。
プラチナ価格は0.33％の小幅安となって3日ぶりの小反落。NYプラチナが時間外で920ドルの節目割れ、今朝時点では910ドル割れへと軟調推移となり、円安でもサポートし切れず。単体では短期上昇トレンドを維持して3630円近辺までの上昇も見込めそうな状況ながら、円安が一段と加速しない限り、NYプラチナの900ドル割れも意識される状況に足を引っ張られる展開も予想される。3520円台の節目割れの場合には下げ幅拡大で3440円近辺が下値目安に。
週間ベースでは+56円（1.59％）の反発。
※参考：金プラチナ国内価格11/25とチャート
- 2016年11月25日(金)時点の相場
-
国内金 ： 4,627 円 11/25(金) ▲25(0.54％) 国内プラチナ ： 3,587 円 11/25(金) ▼12(0.33％) NY金 ： 1,189.3 ﾄﾞﾙ 11/24(木) +-0.0(0.00％) NYプラチナ ： 931.1 ﾄﾞﾙ 11/24(木) +-0.0(0.00％) ドル円 ： 113.29 円 11/24(木) ▲0.81(0.72％)
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