金プラチナ短期相場観

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中古住宅販売も4月に失速、米住宅市場もピークアウト警戒水準?

更新日:2017年5月25日(木)

米新築・中古住宅販売件数 2017年4月全米不動産業者協会(リアルター協会【NAR:The National Association of Realtors】)が発表した4月の中古住宅販売件数は年率換算で557万件。市場予想の565万件を大きく下回る結果となり、前月比でも-2.3%と減少。ただし、3月の570万件は2007年2月以来10年ぶりの高水準となっていた為、その反動も意識されるところです。相変わらず在庫不足の問題を抱え、供給不足による住宅価格上昇もネックとなっています。

前日に米商務省が発表した新築住宅販売件数も、2007年10月以来9年5カ月ぶりの高水準となった3月の年率換算64.2万件から4月には56.9万件へと大幅減となっていました。新築・中古を合わせた件数でも今年1月と3月が突出する形となり、ややピークアウト感も気になるところですが、依然近年の高値圏での推移は続き、住宅市場は堅調との見方が大勢です。

また、先週米商務省が発表した4月の住宅着工件数も117.2万件と2カ月連続の前月比マイナスとなり、5カ月ぶりの水準へと鈍化してはいましたが、6カ月平均では増加傾向を維持し、3月には124.53万件まで上昇し、2007年11月以来9年4カ月ぶりの高水準となっていました。
着工件数では、住宅バブル期のピーク2006年には210万件前後まで増加しており、現状水準はその6割程度、上昇余地はまだ残される状況です。
米住宅市場は、足下では若干の減速も見られ、第2四半期に加速とはいかない状況ですが、長期的には堅調推移が続きます。

NAHB住宅市場指数(HMI)2017年5月なお、全米住宅建設業者協会(NAHB:National Association of Home Builders)が先週発表したNAHB住宅市場指数は、5月に70となっていました。住宅建設業者の景況感を示すこの指標は、今年3月に71まで上昇し、2005年6月(72)以来、11年9カ月ぶりの高水準となっていました。

既に住宅バブルのピーク水準に到達しています。
この指数では、2007年のサブプライムショックの1年前、2006年5月には好不況の節目50割れへと急落していました。

NAHB住宅市場指数にピークアウトの兆しが見られたら、米住宅市場も要注意です。

NY金・日足チャート 2017/4/20 - 5/2424日のNY金相場は0.19%の小幅続落。1250ドル前後での小幅保ち合い推移からNY引け後のFOMC議事要旨発表を受けて1260ドル手前まで小幅に急騰。6月利上げをほぼ確実視する一方で、足下の弱めの経済指標が一過性であることの確証が必要、インフレ目標2%に向けての遅延など慎重姿勢も確認されたことによる金利低下、ドル安の流れに呼応。ただし、引き続き1250-60ドルの小幅保ち合いレンジ内での動きに終始、上抜けできれば今年高値トライで1300ドル近辺が意識される展開へ、下抜けなら5月安値再トライで1220ドル近辺をうかがう展開も。

NYプラチナ・日足チャート 2017/4/20 - 5/24NYプラチナ相場も0.22%の小幅続落。940ドル台前半での保ち合い推移からわずかに下値を切り上げる展開となり、引け後には950ドルへ。保ち合いレンジ上限に達した状態となり、もうひと伸びできれは再度上値トライへと向う可能性も。ただし、横ばい推移の90日移動平均線(968.6)辺りが次の上値抵抗水準となりやすく、下方向には930ドル台が目先のサポート水準。

ドル円・日足チャート 2017/4/20 - 5/24ドル円は0.26%のドル安円高となって3日ぶりの反落。FOMC議事要旨への警戒感もあり、111円台後半での小幅保ち合いが続いた後、NY市場では米10年債利回り上昇に連れて一時1週間ぶりとなる112円台へと上昇。しかし低インフレを警戒するFOMC議事要旨を受けて金利急低下とともに111円40銭台まで、70銭ほどの大幅下落。ただし111円前半は底堅くなりつつあり、今朝の東京市場では111円60銭台へと持ち直し。目先、9日から90日まで全ての移動平均線が集中する112円00銭台から30銭台までのレンジが強めの抵抗水準となり、突破できれば112円80銭近辺までが次の上値目安に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/24終値とチャート

25日の国内金価格は0.15%の小幅反発で5月2日(4839)以来の高値水準。5月1日から連休明けの8日までのわずか2営業日で84円の急落局面を形成した後、半月かけて61.8%戻し(4831円)をほぼ達成。水準的には反落警戒水準ともなりやすいところだが、反発基調の流れは底堅く、しかしスローペースで進行中。多少の反落もはさみながら、ゆっくりと今年高値圏を目指す流れ継続へ。

プラチナ価格は0.22%の小幅高となって4日続伸、1週間ぶりの水準を回復。しかし、上げ幅は3日連続縮小し、保ち合い上限3660円台手前で失速傾向も顕著に。9日移動平均線の21日移動平均線ゴールデンクロスに支えられて上限突破できれば上昇基調加速の展開へも、いったん反落への警戒感も高まるところ。
※参考:金プラチナ国内価格5/25とチャート

2017年5月25日(木)時点の相場
国内金4,829 円 5/25(木) ▲7(0.15%)
国内プラチナ3,653 円 5/25(木) ▲8(0.22%)
NY金1,253.1 ドル 5/24(水) ▼2.4(0.19%)
NYプラチナ947.3 ドル 5/24(水) ▼2.1(0.22%)
ドル円111.49 円 5/24(水) ▼0.29(0.26%)

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