金プラチナ短期相場観

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利下げスタート時期、攻防ラインは6月以降へ後ズレ

更新日:2024年2月15日(木)

CMEフェドウォッチ FF金利見通し 2024/2/14シカゴ連銀グールズビー総裁は14日、「やや高めのインフレデータが数カ月続いても、米金融当局の2%目標に回帰する道筋となお整合」するとの発言。13日の1月CPIが予想以上に上振れたことに対する市場の動揺を緩和するように、「インフレが2%に低下するまで利下げ開始を待つことはない」との見解も。
しかし、市場反応は敏感。先週まで利下げスタートは5月が優勢となっていたのが、今週のCPI結果を受けて6月へと後ズレ。

CMEフェドウォッチでのFF金利予想としては、3月の据え置きはほぼ確実となり、5月も525-550が60%弱となって据え置きが優勢に。
市場コンセンサスとしては6月から0.25%の利下げを年末までに4回、合計1.00%の利下げで12月にFF金利は425-450(中央値4.375%)へ。
12月FOMCでの2024年末FF金利予想中央値は4.625%。今年は0.25%×3回の利下げ予想がFRBの見通し。
現時点でのFRBと市場の思惑との乖離は0.25%。市場予想のほうがまだ、0.25%×1回分の利下げを多く織り込んだ状態。

次回3月FOMCまでには1月PCEと2月雇用統計、2月CPIも。これらを確認した上でFRBの予想を再確認、そして市場の思惑との乖離がさらに縮まるのかどうか。
利下げ見通しとしては6月スタートが当面の攻防ライン、という状態になりつつあります。

NY金・日足チャート 2024/1/10 - 2/1414日のNY金は-2.9ドル、0.14%安で5日続落。今年安値を更新して12月13日(1997.3)以来、2ヵ月ぶりの安値。5日続落は1月11日以来、1ヵ月ぶりで今年2度め。前日NY市場での急落後、2000ドルの大台近辺で下げ渋った状態を維持して小康状態に。ロンドン序盤とNY市場でも一時的に大台を割り込む場面もあったものの、ほぼ2000ドル台前半での小幅揉み合い推移。NY午後につけた高値も2010ドルに届かず、この日の変動値幅は12.4ドル。今年の平均24.4ドルの半分で今年最小の小動き。下値トライ一服後の自律反発とはならなかったものの、下ヒゲを残して下げ止まりの可能性も示唆。3ヵ月ぶりに割り込んだ90日移動平均線(2010.3)の早期回復が反発へのポイントに。

NYプラチナ・日足チャート 2024/1/10 - 2/14NYプラチナは+18.4ドル、2.09%の反発で2月6日(911.0)以来、1週間ぶりの高値。前日の反落分を取り戻し、日足レベルで上下動を繰り返す鯨幕相場が継続。870ドル台後半での小幅揉み合い推移から、ロンドン・NY市場にかけてユーロドルの上昇局面に連れる形となって堅調推移。NY午後につけた高値では900ドルの大台超えも一時的、節目水準での抵抗感はまだ強そう。安値圏での鯨幕相場で鍋底を形成する形にもなり、保ち合い長期化となれば底打ち反発へと向かいやすい状況にも。900ドルの節目上抜けなら2月高値(933.8)圏トライへ、870ドル台の底割れの場合には11月安値(843.1)近辺を目指して一段安トライへ。

ドル円・日足チャート 2024/1/11 - 2/14ドル円は19銭のドル安円高、0.13%安で3日ぶりの反落。東京朝の150円70銭台が高値となり、緩やかに軟調推移となって午後には150円40銭台へ、欧州序盤に150円30銭台の安値をつけた後は150円60銭台までゆるやかに反発。NY市場でも150円30銭台から70銭台までのレンジで保ち合い推移。この日の変動値幅は43銭、今年の平均124銭の3分の1で今年最小。前日の急騰で今年高値を更新し、上値トライ一服となった状態のまま、ほぼ高止まり。昨年高値圏トライへと向かう為には多少の調整局面も必要に。今朝の東京市場では150円20銭台へとやや調整進行の動きも、今晩の複数の米指標結果がそれなりの好結果となれば巻き戻しとなってしまう可能性も。タイミング的には悪化指標も必要に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/14終値とチャート

15日の国内金価格は-10円、0.09%安で3日続落。1月30日(10534)以来、半月ぶりの安値。先週末に今年高値を更新して上値トライ一服後、9日移動平均線(10605)を下回ってパーフェクトオーダーが崩れた流れで21日移動平均線(10561)も下抜け。10580円の節目割れに伴う短期下値目安10520円近辺に向け、もう少し調整局面が続きやすい状況に。1月後半安値圏で12月安値(10115)から2月高値(10691)の38.2%戻し(10471)近辺が行き過ぎ警戒水準、かつ短中期サポート候補に。

プラチナ価格は+75円、1.63%高で3日ぶりの反発。21日移動平均線(4658)をデッドクロスした9日移動平均線(4642)がレジスタンスとなりかねない状態から切り返し、これらをまとめて上抜け。4660円の節目も上抜けて反発局面継続への可能性、4710円台辺りまでが短期上値目標に。中期三角保合い下限ライン下抜けの攻防から回復し、今度は中間ライン4700円近辺での攻防へ。
※参考:金プラチナ国内価格2/15とチャート

2024年2月15日(木)時点の相場
国内金10,554 円 2/15(木) ▼10(0.09%)
国内プラチナ4,673 円 2/15(木) ▲75(1.63%)
NY金2,004.3 ドル 2/14(水) ▼2.9(0.14%)
NYプラチナ897.3 ドル 2/14(水) ▲18.4(2.09%)
ドル円150.61 円 2/14(水) ▼0.19(0.13%)

2/14(水)のその他主要マーケット指標

小売売上高は低調、消費減速の兆しでドル高調整へ 2/16(金)

利下げスタート時期、攻防ラインは6月以降へ後ズレ 2/15(木)

米1月CPI鈍化ペースは予想に届かずドル一段高、NY金は急落 2/14(水)

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